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ロンジンは、僕がどれだけ素晴らしいセーターが好きかをよく思い起こさせるブランドだ。また、何度も読み返した本を読み返すのもいいものだということも。ロンジンは、快適で静かなエレガンスを伝えるブランドで、プレザンスコレクションや、フラッグシップ、 ヘリテージなどの時計は、ドレッシーでカジュアルな雰囲気をうまく表現している。しかし、自動巻き時計のラインナップを見ると、エントリーポイントになっているのが50年代にインスパイアされたスリムなデザインでも、ローマ数字の繊細なドレスウォッチでもないのが興味深い。それはスポーツウォッチなのだ。
僕はこの企画に取り組み始めたとき、メンズ自動巻き腕時計のブランドの出発点がコンクエストであると知って驚いた。39、41、43mmサイズのデイリーなスポーツウォッチに一種のエレガントな要素を加えたものだ。本稿では個人的な好みで39mmサイズに焦点を当てるが、以下の内容は大きいサイズにも適用できる。
コンクエストは、ブラック、シルバー、ブルーのダイヤルから選べるブレスレットタイプで、定価は16万5000円(税込)。厚さ11.7mmで、無反射処理を施したサファイアクリスタル風防、ねじ込み式リューズとケースバックを備えている。ロンジン的には、このブランドの入門機だ。だが注目してほしいのは、300m防水ということなのだ。
控えめな外観だが、大きめの夜光付きマーカーと大きな(少し短いが)針を備え、滑らかに磨かれたベゼルのダイバーズウォッチのような読みやすいダイヤルになっている。奇妙なことに、ブラックダイヤルのモデルだけが夜光針を備えているようで、ちょっと首をかしげたくなる。3時位置に日付表示があり、ダイヤルの文字は最小限に抑えられ、日常使いのスポーツウォッチとして無難にまとまっている。
3種のダイヤルのうち、僕はマッチングするブルーのストラップがついたサンレイ仕上げのブルーダイヤルが気に入った。しかし、コンクエストの角ばったルックスは、ラグ幅がやや広めの19mmの幅に設定されているためということは注目に値する。ブレスレットを交換する場合は覚えておこう。それを考えると、ブレスレットが標準で提供されるのはうれしいことだ。
ムーブメントには、2万5200振動/時で動作する後期型のロンジンCal.L888自動巻きムーブメントを搭載し、約72時間のパワーリザーブを実現している。この価格帯の時計としてはかなりしっかりしたパワーリザーブで、週末に時計を外しても月曜日まで持つことが期待できるだけでなく、時計全体がロンジンの5年保証でサポートされているのだ。
ブレスレット付きで16万5000円(税込)というこのロンジンの入門機は、機能として申し分ない上に、39mmのサイズは(41mmと43mmはもちろんのこと)多くの人の手首に合うと思う。そのほかの魅力は、リューズガード、優れた防水性、およびスティールブレスレットでスポーティさを加えた点と、控えめなデザインでエレガントであり続けている点だろう。
フレキシブルで見栄えもよく、オフィスにもトゥーマッチにならず、週末に外で過ごすのにも十分で、同価格帯のハミルトンやセイコーに期待するのとは異なるものを提供してくれる時計だと思う。
ロンジンへの入門モデルとして、39mmのコンクエストはスポーティなフォルムと十分な防水性で、ロンジンに期待されるものをうまく融合させている。スポーツウォッチをお探しでダイバーズウォッチの必要性を感じない方にも、コンクエスト39mmはスペック、サイズ、そして繊細さを兼ね備えていると思う。
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