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Hands-On ヴァシュロン・コンスタンタン オーヴァーシーズ・エクストラフラット・パーペチュアルカレンダー・スケルトン ピンクゴールドの新作

ヴァシュロン・コンスタンタン・アメリカ社長のアレキサンダー・シュミート(Alexander Schmiedt)氏が、オーヴァーシーズコレクションの開発におけるヴァシュロンのアプローチについて語る。

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今年のWatches and Wondersの賑やかなリリースの陰で、ヴァシュロン・コンスタンタンがピンクゴールドにブルーのアクセントを加えたオーヴァーシーズ・エクストラフラット・パーペチュアルカレンダー・スケルトンの新しいバージョンを発表したことをつい見逃してしまった。我々は今になって、そのゴールドの輝きを手にすることができた。

 222の発売が脚光をほぼ独占していることに加え、ヴァシュロンがオーヴァーシーズ・パーペチュアルカレンダーで辿った慎重な反復のロードマップは、このリファレンスの発表を少しばかり鈍らせるものだった。ほぼ1年ごとに行われるダイヤルカラーやケース素材の変更を見ていると、昨年ヴァシュロンが18Kホワイトゴールド製スケルトンのエクストラフラット・パーペチュアルカレンダーを発表したとき、次に何が来るのかを容易に想像することができたのだ。容易すぎて、実際、3月に発表されたこの時計、オーヴァーシーズのパーペチュアルを初めてHODINKEEは取り上げなかったほどだ。

Vacheron Constantin Overseas Perpetual Calendar Ultra-Thin Skeleton in Pink Gold

 幸運なことに、私はこの時計と一緒に過ごす機会に恵まれた。また、Hands-Onの前に、ヴァシュロン・コンスタンタン アメリカの社長アレキサンダー・シュミート氏と、オーヴァーシーズコレクションの開発でブランドが行った選択について、また新しいケース素材にムーブメントを搭載することが、なぜあなたが考えるほど簡単ではないのかについて話をすることができた。

 シュミート氏は「限られたムーブメントで、どれだけの時計をつくれるかが問題です」と語る。「どんな新商品でも、発売するときには少し余裕を持たせておきたいものです。そして注文が入り始めると、元の時計の生産量を少し減り、別の金属でその分の生産量を補うことができるのです」

Vacheron Constantin Overseas Perpetual Calendar Ultra-Thin Skeleton in Pink Gold
Vacheron caseback
Close up of the dial of a vacheron watch

 その新しい金属の開発には、何年もかかることがあると彼は私に教えてくれた。そしてムーブメントをスケルトン化し、ブリッジやプレートを必要な分だけ取り除きながら、強度と一体感を保ち、可能な限り美しく仕上げるという困難な作業もある。しかしオーヴァーシーズへの関心が高まるなか、ヴァシュロンは製品ライン全体から意図的にデザインを選ぶという注意深いアプローチをとっているとも語った。

 「オーヴァーシーズへの需要や人気はとてもうれしいものです。しかし私たちのクラシックウォッチ、コルヌ・ドゥ・ヴァッシュ1921にも同じような需要があります。今、お店に行っても1921を買うことはできないのです。待たなければなりません。ヴァシュロンの目標は、このバランスを保ちながら、すべてのセグメントを育てることです。誰かが気に入ってくれると信じて製品を作るのではなく、意味のあるものを考えなければならないのです」

A Vacheron Constantin Overseas Perpetual Calendar Ultra-Thin Skeleton in Pink Gold on a wrist

 綿密な開発とは必ずしも退屈なものではない。特にこの場合は。ヴァシュロンのエクストラフラット・パーペチュアルカレンダーの基本的な枠組みは、HODINKEEのジェームズ・ステイシーをはじめ多くの人々が、市場で提供されるパーペチュアルカレンダー(QP)のなかでも高く評価する時計につながったのである。ピンクゴールドのスケルトンにホワイトアクセントの時計は2020年のGPHGでカレンダー&アストロノミー・ウォッチ賞を受賞し、ピンクゴールドのケースにフルブルーのダイヤルとブレスレットを組み合わせた時計は大胆で人目を引く人気の作品だった。私が夢に見る時計でもある。

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 今年の初めに休暇をとっていたとき、幸運にもオープンワークでないモデルを外で(時計のミートアップやブティック、オークション、プレスツアーなどではなく、本当に外部で)見つけることができ、とても幸運だった。 また、この新しい時計を比較する材料にもなる。スケルトンモデルは、同じ厚さ8.1mm、41.5mm径のケースを持つ先代のピンク/ブルーのノンスケルトンモデルと何ら変わらないように感じられる。

 オーヴァーシーズ・エクストラフラット・パーペチュアルカレンダーは、超薄型時計がいかにラグジュアリーであるか、そしてなぜそれ自体がひとつのコンプリケーションとして考えられるかを教えてくれる。8.1mmの時計が、厚さ13.7mmのオーヴァーシーズ・クロノグラフと比較してどれだけ違うか説明するのは難しい。手首にしっくりとなじみ、高級時計の最高峰のように感じられる。そして、ふと見下ろすとパーペチュアルカレンダーをつけていると思い出し、思わず笑ってしまうほどだ。

Vacheron Constantin Overseas Perpetual Calendar Ultra-Thin Skeleton in Pink Gold

 このオープンワークの時計はブルーダイヤルの兄弟モデルよりも親しみやすく、特に近くで見るとよくわかる。ムーブメントの表面はすべて仕上げが施され、手作業でサテン仕上げのテクスチャーを作り、光を受けるように面取りされ、ケース内の場所に応じてさまざまな装飾が施されている。トゥールビヨン・スケルトンに比べると、ダイヤル側や裏側のデザインのウェイトによって、これらの表面は見えにくくなるかもしれないが、この時計はそれを補うように大胆なブルーのダイヤルを備えている。この時計で好きな要素のひとつであるヴァシュロンのムーンフェイズは、昔の地図を見ているようなウィットがあり、メゾンのメティエ・ダールのデザインアプローチと非常にマッチしていると感じる。

 ブルーとピンクの組み合わせも好きだ。昨年のスポーティでシリアスなホワイトゴールドとブルーの組み合わせよりも目を引くし、控えめな白いダイヤルとゴールドの組み合わせよりも若々しさがある。また、ゴールドの時計が持つ“派手さ”は、ダイヤルがスケルトンになっていることで抑えられている。ムーブメントの色調をミックスすることで、大胆なケースとブレスレットの効果を和らげ、よりバランスのとれた時計に仕上げている。部屋の反対側からでも目を引く時計というより、自分が楽しむための時計なのだ。

ヴァシュロン・コンスタンタン オーヴァーシーズ・エクストラフラット・パーペチュアルカレンダー・スケルトン Ref. 4300V/120R-B642、直径:41.5mm、防水性:50m、キャリバー:1120 QP/1、パワーリザーブ:40時間。価格はお問い合わせください。

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詳しくはヴァシュロン・コンスタンタンのサイトをご覧ください。HODINKEE Shopでは、ヴァシュロン・コンスタンタンの中古時計を多数取り扱っております。