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今週のヴィンテージウォッチ
ヴィンテージウォッチのコレクターは通常、ケースにこだわるか文字盤にこだわるかで分類さ れる。コンディションを重視する人であれデザインを重視する人であれ、時計の「顔」に引かれるコレクターもいれば時計の構造に重きを置くコレクターもいるのだ。もちろん、優れたヴィンテージウォッチとは、このふたつの要素に加え、時計学的な面白さが加わったものであることは言うまでもない。ということで、その条件を満たす「新たな」ヴィンテージウォッチがHODINKEE Shopに2本入荷した。
ホイヤーのオータヴィアは、今さら説明するまでもないだろう。だがギュブラン(Gübelin)の販売店スタンプが押された「アンドレッティ」には、深堀りすべきものがたくさんある。1960年代のオータヴィアには、初期の「ビッグ・アイ」ダイヤルなど、非常にコレクタブルなモデルが数多くあるが、このシリーズからダブルサインのウォッチを見つけることは本当に特別なことだ。リッチ(Rich Fordon)がオータヴィア、ギュブラン、アンドレッティの詳細について以下に語っている。
腕時計にまったく別の角度からアプローチしているのが、パテック フィリップのエリプスだ。ホイヤーのような実用性や防水性よりも、「黄金比」と「自然美」に規定されたケースを採用している。その結果、フォルムからブルーゴールドの文字盤、腕につけたときのある種のエレガンスに至るまで、ほかに類を見ない時計となった。ショーン・イーガン(Sean Egan)はさらにこのエリプスを絶賛しているので、続きをお楽しみに。
また、HODINKEE Shopでは、インターネット上で最も優れたヴィンテージウォッチを含むフルセレクションを自由に閲覧することができる。
1960年代 ホイヤー ギュブラン販売のオータヴィア Ref. 3646 「アンドレッティ」
私は小売店のサインが大好きだと公言している。ヴィンテージウォッチには、手に入れる前にその時計がどのような人生を歩んできたのかがより深く反映されている。小売店のサインは、その時計の前世を最も具体的に、そして常に思い出させるものなのだ。このような時計が私のタイムラインやデスクを横切ると、最初のオーナーがギュブランのショールーム(できれば伝説のルツェルン店)に入り、時計のケースを見て選ぶ様子をすぐに想像してしまう。
メーカーが小売店に対して、その名前を文字盤に刻印することを許可するのは、たいしたことなのだ。ヴィンテージ時代に作られた最高の時計にこれらの刻印が見られるのには理由がある。 文字盤に刻印することを許された小売店は、本来、最高のブランドの最高の時計を扱っていたのだ。文字盤に刻印を許されるには、世界で最も優れた時計を購入する場所のひとつであることが条件だった。刻印される伝説的な時計にとっても、そういう意味でこれは自己実現的な予言なのだ。
特にギュブランについては、この刻印のある時計があることでよりロマンティックな印象を受ける。すぐに思い浮かぶのはノーチラスの最初のリファレンス、3700と3800、オーデマ ピゲのエレガントなドレスモデル、そしてもちろん、1960年代のホイヤーのクロノグラフだ。この小売業者は特に、買い付けや提供する時計を見る目が優れていたようだ。1960年代、70年代のギュブランのバイヤーにぜひ会ってみたいものだ。
この時計と同じようなオータヴィアはいくつか出回っているが、1960年代のギュブラン刻印のあるカレラの方が一般的だ。これはギュブランが当時何を買っていたかを物語るものだが、同時にこの時計の希少性をも物語る。「希少」という言葉はあまり使いたくないのだが、この時計に関しては使ってもいいと思っている。
小売店サインやギュブランに対する私の長年のロマンはさておき、希少性を除外するなら、このオータヴィアはシンプルに身につけることのできる時計として、とても魅力的だ。オータヴィアはホイヤーのフラッグシップスポーツクロノグラフで(悪いね、カレラ)、初期のねじ込み式ケースバックのモデルは、コレクションすべき重要なモデルだ。このモデルは、マリオ・アンドレッティ(Mario Andretti)氏が60年代から70年代にかけて愛用していたことから、「アンドレッティ」というニックネームで呼ばれる。マリオ・アンドレッティ氏のTalking Watchesで、彼のふたつの時計が大きく取り上げられている。
コンディションは、ラグに素晴らしい構造があり、大きなキズもなく、ダイヤルと針の夜光塗料には素晴らしいダーククリームのパティーナが見られ、本当にきれいだ。私はこの時計の大ファンだ。この時計の全貌はShopでご覧を。
1980年代 パテック フィリップ ゴールデン・エリプス Ref. 3788 'シグマ'ダイヤル
私はミレニアル世代なので、オンラインで高級品を購入することに抵抗はないが、実際に手に取ってみないとわからないものもある。例えば、バッグ。ハンドバッグだけでなく、バックパックやトートバッグもそうだ。キャンバス、レザー、ダイニーマ(Dyneema)、1000D TPEタープなど、素材はもちろん、構造やバッグとの付き合い方で、そのバッグが「よい」かどうかは大きく変わってくる。最近、HODINKEEのオフィスでは、ハンドルの長さがトートバッグのよし悪しを決めるという、ちょっと長い談義があった。これは、私がパテックのエリプスに対して感じていることを、遠回しに、しかし適格に暗示している。この時計のどの部分でも、これ以上大きかったり小さかったりするとうまくいかないのだ。それは腕につけてみて初めてわかる。持っているだけではダメなのだ。この小さな魔法は、一度手首につけてみて虜になるものなのだ。
もちろん、これは間違いではない。HODINKEEに入社してすぐに知ったが、皆さんもご存知の通り、このケースはパテックが黄金比に則って設計したものだ。私が知らなかったのは、これは基本的に当時のやり方とは逆だったということだ。従来はケースメーカーがブランド側に形やスタイルを提案し、そこから進めていくのが一般的だった。エリプスは、パテックがアトリエ・レウニ(Ateliers Réunis)に持ち込んで彼らのビジョンを作り上げた。それが成功し、パテックはこのデザインからジュエリーやアクセサリーを作るようになっただけでなく、アトリエ・レウニを買収することになったのだ。いずれにせよ、あなただけの完璧な時計を、ここで手にして欲しい。
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