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※この記事は2019年に公開された本国版の翻訳です。
ヤシの木の並ぶ駐車場に立つと、強い日差しが降り注いだ。初めて来たマイアミで、まだタクシーを降りて5分しか経っていないのに日焼けしはじめたのがわかる。Watches & Wondersのためにマイアミに来たのだが、ベン・クライマー(Ben Clymer)に言われたマイアミビーチの住所を探すため少し早めに到着したのだ。残念なことに、道に迷ってしまった。
このHODINKEEのクラシックな記事のフォローアップという、願ってもない午後の仕事を任され、僕はマシュー・ベイン氏のスタジオを探そうとしていた。マシュー・ベイン氏については、多くの人にとって紹介する必要はないだろう。昨年のHODINKEE10(※記事公開時は2019年)で行われた「ヴィンテージ時計は実際どのように売買されるのか」というパネルディスカッションに参加ていたのを覚えているかもしれないし、彼のところで時計の1、2本を購入していたかもしれない。ともかく、マイアミで素晴らしいヴィンテージウォッチを見たいなら、マシュー・ベイン氏のスタジオはうってつけの場所だ。ただし、見つかればの話だが。
ベンとメッセージのやり取りをしながら、認めたくないほど長い時間、ぐるぐる歩き回ったあと、僕は何の変哲もないオフィスビルの冷房の効いたロビーに足を踏み入れた。汗だくで遅刻した自分に苛立ちながら、エレベーターを降り、マット(マシュー氏)のスタジオでありますようにと願いながらドアブザーを鳴らした。ドアが開くと目に飛び込んでくる膨大な量の時計が、僕が正しい場所にいることを示していた。時計がそこらじゅうにある。マットと同僚のモーガン氏、そしてベンの3人は、何段も積み上げられた時計トレーのあるテーブルを、夢中になって覗いていた。僕はニューヨークから飛行機で来たばかりだ。ビーチはあとでいい。やっとたどり着いた。
どんな時計の好みであれ、マットはいくつか(あるいはたくさん)提供することができる。貴重なパテックやスティール製のロレックス(古いものもそうでないものも)からオーデマ ピゲ、ヴァシュロン・コンスタンタン、カルティエ、オメガまである。僕はある種、ヴィンテージウォッチの迷宮に入ったかのような気分になった。数時間のあいだに、初期の金無垢のロイヤル オークからジュビリーのRef. 114270、COMEXサブ、フルセットのオリジナルのノーチラス(コルクボックス付き、下にスクロール!)まで試着できるなんて、そうそうないことだ。
僕はフラッシュが切れるまで撮影し、そのあとも続けた。以下の写真をスクロールして、あなたの目に留まったものをぜひ教えて欲しい。最後に、僕をスタジオに招き、手タレが必要なときに快く対応してくれたマットと彼のチームに大きな感謝を捧げたい。
詳しくは、こちらでマシュー・ベイン氏のウェブサイトをご覧ください。