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高度な技術を誇るスイスの時計ブランド、グルーベル・フォルセイを創設したふたりのうちひとりであるステファン・フォルセイ(Stephen Forsey)氏が同社の取締役を退任し、今後はウォッチメイキングに関する日々の業務に関与しないことを同社のトップが認めた。
2004年に同じ時計師であるロベール・グルーベル(Robert Greubel)氏とともに会社を設立したフォルセイ氏は、ブランドを支配するスイス拠点の会社の筆頭少数株主として留まるものの、デザイン、ビジネス、あるいは運営にはもはや関与しないと、グルーベル・フォルセイのCEOであるミシェル・ニデッグ(Michel Nydegger)氏はインタビューで語った。
「ステファンは自身の決断により取締役を退任しました」とニデッグ氏は言う。フォルセイ氏はすでに、会社のビジネスやウォッチメイキングから段階的に身を引いていたとCEOは付け加えた。
2015年にHODINKEEで行ったインタビューのために、会社から提供されたステファン・フォルセイ氏の写真。
イギリス生まれでスイスを拠点とするフォルセイ氏は、これまでグルーベル・フォルセイの“顔”として、革新的なウォッチメイキング、緻密な仕上げ、そして限界を押し広げる複雑機構に込められた会社のビジョンと意図を説明してきた。ルノー エ パピ(オーデマ ピゲの複雑機構を製作するアトリエの前身)で時計師として共に働いたあと、ロベール・グルーベル氏とブランドを共同設立したフォルセイ氏は、2020年代初頭にマネージングディレクターに就任した。しかし近年、新たな顔ぶれが経営陣に加わるにつれ、会社や公の場での役割は以前ほど目立たなくなっていた。
ニデッグ氏は2024年8月にアントニオ・カルチェ(Antonio Calce)氏のあとを継いでCEOに就任した。カルチェ氏は生産量を増やし、35万スイスフラン(日本円で約7000万円)から100万スイスフラン(日本円で約2億円)を優に超える価格帯だったブランドの平均価格を引き下げる計画を立てていた。しかしその計画はニデッグ氏のリーダーシップの下で破棄され、現在の運営では年間200本未満の生産にとどまっている。
グルーベル・フォルセイ QP バランシエール。
グルーベル・フォルセイは現在、ラ・ショー・ド・フォンにあるアトリエで約130人の従業員を擁し、超ハイエンドな仕上げとオート オルロジュリーなコンプリケーションを備えた時計を製造している。最近では、メタの創業者であるマーク・ザッカーバーグ(Mark Zuckerberg)氏が小売価格で90万ドル(日本円で約1億4000万円)以上のハンドメイド1を含む同ブランドのタイムピースを着用しているのが目撃され、世間の注目を集めた。
グルーベル・フォルセイは2004年に発表したダブル トゥールビヨンなどの限界を押し広げる革新的なコンプリケーションや、細部へのこだわりと仕上げの美しさで、2000年代から2010年代にかけて一躍有名になった。同ブランドはこれまでに計7回もGPHGで受賞しており、直近では2025年にナノ・フドロワイヤントモデルがメカニカル・エクセプション部門を受賞している。
ニデッグ氏によると、ロベール・グルーベル氏とステファン・フォルセイ氏がブランドの唯一の株主であり、グルーベル氏が過半数の株式を保有していると言う。CEOは、ブランドが投資家を募集したり株式を売却したりする予定はなく、元オーデマ ピゲCEOのフランソワ-アンリ・ベナミアス(Francois-Henri Bennahmias)氏率いるザ・オナラブル・マーチャンツ・グループ(The Honourable Merchants Group)とのあいだでも、潜在的な取引に関する話し合いは行われていないと述べた。同社は以前、リシュモンに20%の株式を売却していたが、その持ち分はカルチェ氏がCEOを務めていた時期に、スイスのラグジュアリーコングロマリットから買い戻されている。
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