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Introducing G-SHOCK MRG-B5000 角型のオリジンが最高峰ラインに登場 2022年新作

史上最も作り込まれた、G-SHOCKの5000/5600なのだ。

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クイック解説

本日、カシオはG-SHOCK最高峰コレクションであるMR-Gより、オリジンのデザインをほぼ忠実に守った角型モデルであるMRG-B5000をローンチ。本機はフルメタルG-SHOCKシリーズの急先鋒として大ヒットを記録したGMW-B5000をさらに進化させたもので、一見同じように見えるその構造は大きく変わっている。最も大きな違いはベゼルカバーで、GMW-B5000が一体成型のステンレスだったのに対し、このMRG-B5000は25のパーツに分割してイチから設計し直された。素材も64チタンをベースに、そもそも医療用素材として開発されたコバリオン(コバルト・クロム・モリブデン合金)をベゼルトップに用いるなどステンレス以外の選択肢が選ばれた。

従来はひとつのパーツだったベゼルカバーが、細かい形状の修正が加えられ25のパーツに分割された。

MRG-B5000B。DLC加工が施されたブラックは46万2000円(税込)。

MRG-B5000D。コバリオンやチタンの輝きが楽しめるシルバーは39万6000円(税込)。

 オリジンモデルのMRG化にあたり、耐衝撃構造も新たに開発が行われた。ベゼルカバーの構造を変更したことで従来のままでは性能が保てず、マルチガードストラクチャーという新しい技術が導入されたのだ。これは、ベゼルを構成する25のパーツのラグにあたる部分に板バネを仕込み、バンパーのように衝撃を吸収する仕組みが採用されている。

 また、細部にわたる見直しが行われたのはバンド部分にまで及ぶ。樹脂製バンドのデザインを模したコマは、GMWもMRGにも共通した意匠であるが、その磨きこみや構造が大きく異なる。本作では、コマのディンプル部分を別体のパーツとし、ここにも磨きを入れているのだ。また、ケース素材と同様の64チタンでは大元の形状を作るプレス時にシワが寄ってしまうなどの不具合があり、ブレスレットの素材にはDAT55G(大同特殊鋼製のチタン合金)を採用。加工に合わせて素材を使い分ける徹底ぶりなのである。

MRG-B5000のブレスレット。ディンプル(凹み)部分は別体のパーツに改められ、この細部にまで磨きが入っている。

GMW-B5000のブレスレット。凹み部分はプレス成型で象られている。

 モダンなMRGとして初のMRGである本作は、これまで以上に素材使いと加工に手間暇がかけられ、満を持して3月12日より店頭で展開がスタートする(昨年末に発売という情報もあったが、製造上の諸般の事情によりようやくお目見えした)。価格はシルバーのMRG-B5000Dが39万6000円、ブラックのMRG-B5000Bが46万2000円(すべて税込)だ。

GMW-B5000。2018年にステンレススティールでフルメタル化された、言わば現代G-SHOCKのオリジン。

ファースト・インプレッション

 ぼくがMRG-B5000を初めて見たのは昨年の初夏のことだ。手にした瞬間に心躍りリリースを心待ちにした時計であり、皆さんにこの第一報をお届けできることを嬉しく思う。ぼくは比較のために自分のGMW-B5000をその展示会に持ち込んだのだが、はっきり言ってこのふたつの時計はまったくの別物である。もちろん機能や性能はほぼ互角。MRG専用のスマホ用アプリが登場したり、機能のマイナーアップデートはあるものの、20気圧防水をはじめとしたG-SHOCKの耐衝撃構造は両者ともにもちろんクリアしている。新しいMRGが追求したのはもはやスペックではなく、審美性に訴えかけることのできる外装のクオリティだったのだ。

ぼくのGMW-B5000(右)とMRG-B5000D(左)のサンプル。ステンレスとチタン合金で発色も違うが、仕上げのレベルはもっと段違いだった。

 G-SHOCKでは上位モデルにチタンを用いることが多いが、GMWシリーズでもマルチカラーIPが施されたGMW-B5000TRというモデルも存在している。MRG-B5000の企画をご担当された石坂真吾さんのお話では、「オリジンモデルをMRGで出すと決まったとき、あれだけのヒットを記録したGMW-B5000のあとですから、単純に構造を変えてステンレス素材で、というわけにはいかなかった。オリジンにふさわしい素材を探すことにしたのです」という熱い想いがあり、複数の素材で構成されるMRGとなったのだ。

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ベースはほとんどチタン製であるため、G-SHOCKの見た目にして驚くほど軽量。ベゼルのコバリオンの輝きには、正直目を奪われる。

個人的にブレスレットの質感向上は最も刺さった。GMW-B5000は当然ながら10万円アンダーのブレスレットでガジェット感が拭えないが、MRGのそれは高級ツールウォッチそのものだ。

 石坂さんが語る"オリジンにふさわしい素材"は、コバリオンにほかならないのだが、これは磨くとステンレス以上に鏡面が美しく映える素材。プラチナなどの貴金属に匹敵する輝きを持つとされ、京セラがアクセサリ用に用いる素材でもあるものの、非常に硬く鍛造ができないためすべてが削り出しによって製造されるという。コバリオンは、2020年に発表されたMRG-G2000CBで初めてベゼルに用いられた歴史を持つ。が、今回のMRG-B5000への採用は、当時と比較にならないほどの加工技術の進歩が背景にあると感じる。角型オリジンのMRGということで、おそらくほかのMRGよりも数段上の製造数となるだろうから、この難易度の高い素材(高硬度のコバリオンを切削すると、工具側がダメになるペースが上がる)を御する自信があるのだろう(コバリオンの削り出しや研磨はカシオ社内で行われるそうだ)。

 カシオとしては、ハイエンドな値付けとともにデジタル表示の時計をMRGとして発表した、言わば高級時計への天王山だ。ただ、ぼくはG-SHOCKの勝利を信じて疑わない。コバリオンの輝きを見ればすべてを察してもらえると思うけれど、スペックを突き詰めてきたG-SHOCK流のクラフツマンシップが別の次元へと到達したのだから。


基本情報

ブランド: G-SHOCK
モデル名: MRG-B5000
型番:MRG-B5000D(シルバー)、MRG-B5000B(ブラック)

直径: 49.4×43.2mm
厚さ: 12.9mm
ケース素材: 64チタン(チタン合金)、コバリオン(ベゼルトップ)
文字盤色: ポジティブLCD
インデックス: デジタル表示
夜光: LEDバックライト搭載
防水性能: 20気圧
ストラップ/ブレスレット:DAT55G製ブレスレット


ムーブメント情報

キャリバー: タフソーラー(ソーラー充電システム)
機能: ホームタイム都市(受信機能対応都市)/日本(東京)の標準電波JJY40・JJY60、アメリカ(ホノルル、アンカレジ、ロサンゼルス、デンバー、シカゴ、ニューヨーク)の標準電波WWVB、イギリス(ロンドン、パリ、アテネ)の標準電波MSF、ドイツの標準電波DCF77、中国(香港)の標準電波BPCを受信。ワールドタイム/5本。世界39都市(39タイムゾーン、サマータイム自動設定機能付き)+UTC(協定世界時)時刻表示、UTCダイレクト呼出機能、ホームタイムの都市入替機能。タイマー(セット単位は1分、最大セットは24時間、1秒単位で計測)。フルオートカレンダー。ストップウォッチ(1/100秒、24時間計、スプリット付き)。時刻アラーム5本、時報。操作音ON/OFF切替機能。パワーセービング機能。12/24時間制表示切替。
駆動時間: 機能使用の場合は約6ヵ月、パワーセービング状態の場合は約25ヵ月。いずれもフル充電時からソーラー発電なしの状態
精度: 電波受信が行われない場合は、通常のクォーツ精度(平均月差±15秒)
追加情報:Bluetoothによるモバイルリンク機能。MRG専用のアプリで時計の状態セルフチェック、Premium Production Line生産証明書などが確認可能。


価格 & 発売時期

価格: 46万2000円(MRG-B5000B)、39万6000円(MRG-B5000D)すべて税込
発売時期: 3月12日
限定:なし通常生産品

詳細は、G-SHOCK公式サイトへ。