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クイック解説
ウブロが2020年代の腕時計の存在を担う、重要な価値を協力なコラボレーションにて発表した。今回お目見えしたのは、クラシック・フュージョン タカシムラカミ オールブラックで、世界的アーティストである村上 隆氏と1年前より始動したプロジェクト。ウブロは数々のアーティストとのコラボで知られるが、日本人を起用するのは初となる。
何よりも目を奪われるのは村上氏のシグネチャーである"お花"で、大胆にも風防上に配されている。ケースは45mmのクラシック・フュージョンが採用され、リューズもポップな形状に改められ文字盤にはブラックダイヤが敷き詰められるなど、全く別の表情のタイムピースへと生まれ変わった。価格は289万円(税抜)。わずか世界限定200本であるため、発表当初から予約が殺到し完売すること必至だ。
ファースト・インプレッション
ご存知のようにウブロは「アート・オブ・フュージョン」をブランド理念に掲げており、これまでは主に異なる素材を融合し、腕時計において全く新しい価値観を生み出してきた。1980年の創業時、ゴールドなどの高級素材とラバーストラップを組み合わせ人気を博した。近年のカラーサファイアクリスタルケースの開発や、多彩なカラーセラミックの展開はウブロの独壇場となっている。
このクラシック・フュージョン タカシムラカミ オールブラックは、2006年にウブロが掲げた「オールブラック」という概念に紐づく新作だ。今でこそ黒い時計は当たり前になっているが、当時の感性では自ら視認性をスポイルするような黒ずくめの時計は多くのメーカーが考えもしなかったことだった。本作では、文字盤のさらに上、サファイア風防の上にお花がのっかる形で配されているが、僕はこれまでこんな高級時計を見たことがない! ただ、見た瞬間、直感的に欲しい!と感じてしまったことには、自分でも驚きだった。
僕はかねてから、2020年から始まる10年間で腕時計に備わる感性価値がより増幅されると考えている。2000年代に各社が熾烈な技術開発を推し進めたおかげで、時計のクオリティは格段に上がり、かつて高級機構の代名詞だったトゥールビヨンすら、今では珍しいものではなくなっている(もちろん、それでも高価には違いないけれど)。チタン、セラミック、カーボンと続いた素材開発もそうだろう。もはや各社が作る時計が、いかに優れているかを競う段階ではなく、人にどんなものを訴えかけるかが重要視されるのだと思う。
本機では、内部に自社キャリバーUNICOを採用。個人的にはこれを花びらの回転装飾などを"見せる"方向に使用した試みが最高だった。従来の時計業界の手法であれば、自社キャリバーという財産は伝統的な機構のブラッシュアップにのみ用いられていたと思う。自社製であるがゆえの設計の自由度(スペースの自由度と言い換えても良い)を、あえて村上 隆というアーティストのクリエイティビティ具現化にふったことは、この上なくアートだ。高級時計の新時代を予感したのは僕だけではないだろう。
基本情報
ブランド: ウブロ(Hublot)
モデル名: クラシック・フュージョン タカシムラカミ オールブラック
型番:507.CX.9000.RX.TAK21
直径: 45mm
厚さ: 13.45mm
ケース素材: ブラックセラミック
文字盤色: ブラックラッカー仕上げ、456個のブラックダイヤモンドを配した12枚の花びらの付いた回転式装飾。107個のブラックダイヤモンドを配したお花が付属
インデックス: なし
夜光: なし
防水性能: 50m
ストラップ/ブレスレット:ブラックラバー、SS製Dバックル付属
ムーブメント情報
キャリバー: MHUB 1214 UNICO
機構: 時、分、花びらの回転装飾
パワーリザーブ: 約72時間
巻き上げ方式: 自動巻き
振動数: 4Hz(2万8800振動/時)
石数: 30
クロノメーター認定: なし
追加情報:シリコン製スイスレバーエスケープメント
価格
価格: 289万円(税抜)
限定:世界限定200本
詳細は、ウブロ公式サイトへ。