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一日中、時計について考えていると、必ず他の思考にまで影響が及んでくる。少し前のある日、我々(私だけではない)は、自身に問いかけ始めた。
「この時計をピザに例えると、どんなピザだろう?」という問いは、「リンゴはなぜ木から落ちたのか?」や 「光のビームに乗るのはどんな感じか?」、あるいは 「巨大なフィリップ・デュフォー1人と戦うのと、ミニチュアのフィリップ・デュフォー100人と戦うのとでは、どちらがいいか?」といった問いとは同列ではないだろう。しかしこの質問は、ピザの形を借りながらある意味、趣味や嗜好のよし悪しを奇妙に言い当てていて、我々の研究成果として読者の皆様に披露したいと思えるのだ。ついでにピザに関連したダジャレもいくつか提供したいところだが、実際にこうした冗談も真理を表すことがある。
1. シンプルな持ち帰りスライス:36mmのロレックス デイトジャスト
サプライズは求めていないし、与えられもしない。シンプルで信頼性が高く、刺激的ではないが仕事をこなすことができる。見つけるのはあなたが思うよりは困難だ。
2. 厚いクラストのぺパロニ・カップのせ : オーデマ ピゲ ロイヤルオーク オフショア
ちょっとかさばるし、けっこう塩辛いし、過剰摂取になりそうであとで後悔するかもしれないが、欲しいと思ったら止まらない。
3. ニューヘブンホワイトクラム :グランドセイコー スプリングドライブ
奇妙な取り合わせで大丈夫かなと思うが、実際に手にすると驚くほど正解。
4. ハムとパイナップルのせ:パテックフィリップ ノーチラス 5711
それを話題にした途端、議論になるのは確実で、望むだけの論争の嵐に巻き込まれるが、実際に体験すると拍子抜けする。
5. 炭火焼職人のナポリタン・シンクラスト:新種のヴィンテージウォッチ
最初は驚き、技術と歴史の裏付けもあるが、すぐに別のものが欲しくなり、完全に満足することはない。
6. グルテンフリー、キヌアとアマランスを使用したクラスト、トマトを使用しない、オーガニック野菜のパイにコールドプレスしたシングルハーベスト・オリーブオイルをかけたもの:大幅値下げで購入した、中古のオフブランドの薄型ゴールドウォッチ
賢い選択のはずなのに、心が動かず妙な空虚感に襲われる。
7. アーティチョーク・スライス: G-SHOCK マッドマスター
キツかった日の午前3時には最高だが、毎日となると少し重い。
8. ホワイト・ピザ:Apple Watch
「これはピザだ!」「いや、違う!」「これは時計だ!」「いや、違う!」そして、会話は平行線。
9. 4種のチーズのせ: ゴールドのロレックス 36mmデイデイト
派手でクドいかもしれない。でも欲しいはずだ。さあ、直視しよう。
10. 1ドルスライス:カシオ F91W-1
1スライスが1ドルのピザ。1本が1000円の時計。
Lead image, Andy Gottschalk