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我々が知っていること
スイスを代表するスポーツは、スキーやサッカー、アイスホッケーにとどまらない。アルプスの国スイスは、テニス大国でもある。史上最高選手と称され、ロレックスを代表するテスティモニーでもあるロジャー・フェデラーを筆頭に、マルチナ・ヒンギスやスタン・ワウリンカといったグランドスラム優勝者を輩出。さらにスイス代表は2014年のデビスカップを制覇し、現役WTA選手のベリンダ・ベンチッチは東京オリンピックで女子シングルス金メダルを獲得している。
高級時計産業の中心地であるスイスは、同時にテニス強国でもある。そんな背景を踏まえ、チューリッヒを拠点とするモーリス・ド・モーリアックはテニスをテーマにしたラリーマスターシリーズの最新作、ラリーマスター スイステニスを発表した。本作は、スイステニス協会の創立130周年を記念した130本限定のモデルで、グシュタードで開催中のスイス・オープンで発表された。
もちろん、ラリーマスターの登場は今回が初めてではない。このモデルをデザインしたのは、カリフォルニアを拠点とするクリエイターであり、鋭い審美眼を持つコレクターとしても知られるカールトン・デウッディだ(かつて彼と一緒にラ・ショー・ド・フォンからジュネーブまでドライブしたことがあるが、それはまた別の機会に語ろう)。スポーティで実用性の高いラリーマスターは、グランドスラムや現代のテニスファッション、さらにはテニスカルチャーから着想を得た数多くのエディションが生み出されてきた。
ケースは直径39mm、厚さ12mmのブラッシュ仕上げステンレススティール製で、100m防水を備える。テニスコートからビーチまで、幅広いシーンで活躍するように設計されている。ティム・ヴォーが最近明らかにしたように、ラッセル・クロウは芝コートテニスの愛好家として知られており、彼のウォッチボックスには、ウィンブルドンをテーマにしたラリーマスター IIIが、パテック フィリップやロレックス、オメガ、ジャガー・ルクルトの名品と肩を並べている。
スイステニスエディションは、スイスを象徴するカラーを基調とし、氷雪に覆われた山頂を思わせるシルバーのオパーリンダイヤルを採用。9時位置にはラリーマスターを象徴するスモールセコンドが配されているが、それは赤いフレームで囲まれ、カウンターと針には黄色のアクセントが施されている。3時位置にはサイクロップレンズの下に赤い日付ディスクが配置され、インデックス周辺と、ダイヤル中央を縦に走るサテン仕上げの帯には、赤い目盛りが配されている。このダイヤルは、光の当たり方によってホワイトからシルバーへと表情を変える。
ダイヤル中央を横切るように、ラリーマスターのテニスネットをモチーフにしたホワイトのグラフィックが配され、上部には赤字のブランドロゴ、下部には赤字のモデル名が記されている。傾斜したリホートは、シルバーというよりオパーリンに近い色調で、、繊細なハッシュマークが刻まれることで、ダイヤル全体に奥行きとコントラストを与えている。
丸型のインデックスプロットにはスーパールミノバが充填されているが、時針、分針、そしてスモールセコンド針にも同様に夜光塗料が施されている。興味深いのは、スモールセコンドの目盛りが20秒単位になっている点だ。これは、プロの試合でポイント間に認められていた20秒を示すためのものだった。しかしその後ルールが改正され、現在は25秒に延長されているため、次のモデルでは、このディテールにもささやかなアップデートが加えられるかもしれない。
本作には2種類のストラップが付属する。ひとつはスポーティなシーンに最適な伸縮性のあるレッドファブリックストラップ、もうひとつはサテン仕上げのスティール製ミラネーゼブレスレットだ。いずれもクイックリリース式のスプリングバーを採用しており、工具を使わず簡単に交換できる。価格は2500スイスフラン(約50万円)で、比較的手の届きやすい設定だ。
歴代モデルと同様に、スイステニスのロゴ越しにムーブメントを望むシースルーバックからは、従来モデルと同じランデロン24を確認できる。この自動巻きムーブメントは時・分表示、スモールセコンド、日付表示を備え、毎時2万8800振動、約40時間のパワーリザーブを誇る。ケース厚は12mmだ。スポーティな目盛りを備えたリホートの外周には、“SWISS MADE WITH LOVE”と記されている。
我々の考え
実際にラリーマスター スイステニスを数日間試す機会があったが、かつてテニスをプレーし、多くの試合を観戦してきた私には、この時計の魅力がよく理解できた。テニスは、社交的で身体性が高く、それでいて時に腹立たしいほど難しいスポーツであり、独自の文化や作法を持っている。そしてラリーマスターシリーズは、テニスへの情熱と、そのカルチャーへの深い理解を持つ人々によって生み出されたコレクションだと感じる。
実際に着用すると、時計はしっかりとした作りで、実用に耐える頼もしさがある。今回のモデルは、これまでのラリーマスターシリーズに比べると落ち着いたデザインだが、それはスイステニス協会創立130周年という節目を記念するモデルとして、むしろふさわしいと言えるだろう。伸縮性のあるファブリックストラップを装着すれば、スポーティで気軽な印象に。付属のミラネーゼブレスレットに替えると、より落ち着いた印象になり、オパーリンシルバーのクラシックなダイヤルと相まって、オフィスやフォーマルなシーンにも溶け込むだろう。テニスネットや、ボールをモチーフにしたスモールセコンドといったダイヤルデザインはスポーツを題材にしたノベルティウォッチや記念品のようには見えず、グラフィックデザインとして巧みに取り入れられている。
そしてこのケースは、男女を問わず着用しやすいサイズとなっている。私の比較的細い(7インチ/約17.8cm以下)手首にも自然にフィットする。夜光の視認性も高く、実用性は十分だ。ムーブメント自体は特別に興奮するようなものではないが、確実に時を刻んでくれる。
ダイヤル下部に“SWISS MADE WITH LOVE(スイス製、愛を込めて)”と記されているが、その意味は明白だ。テニスと関わりの深い時計やブランドは数多く存在し、新しいブランドのアンバサダーを務める選手も増えている。一方、ラリーマスターはテニスというスポーツ全体のアンバサダーと言えるだろう。あえてたとえるなら、開けたてのテニスボール缶のような存在だ。
基本情報
ブランド: モーリス・ド・モーリアック(Maurice de Mauriac)
モデル名: ラリーマスター スイステニス(Rallymaster Swiss Tennis)
直径: 39 mm
厚さ: 12mm
ケース素材: ステンレススティール
文字盤色: オパーリンシルバー
インデックス: アプライド
夜光: スーパールミノバ BL-X1
防水性能: 100m
ストラップ/ブレスレット: スポーツアクティビティ向けにデザインされたミラネーゼメッシュブレスレットと、2ピース構造の伸縮性ファブリックストラップ。どちらもクイックリリース式スプリングバーを採用
ムーブメント情報
キャリバー: ランデロン 24(Landeron 24)
機能: 時・分表示、スモールセコンド、日付表示
直径: 25.5 mm
パワーリザーブ: 40時間
巻き上げ方式: 自動巻き
振動数: 2万8800振動/時
石数: 25
クロノメーター認定: なし
価格&発売時期
価格: 2500スイスフラン(日本円で約50万円)
発売: モーリス・ド・モーリアックとスイステニス協会のウェブサイトで現在、予約注文を受け付けている。またチューリッヒのレーミシュトラーセ5番地にあるブランドのアトリエ、およびビエンヌ/ビールにあるスイステニス協会本部でも注文可能だ
限定: あり、130本限定
詳しくはこちらをご覧ください。
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