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ラッセル・クロウ、秘密のTikTokアカウントで時計コレクションを公開中。その内容を深掘りする

オスカー俳優のラッセル・クロウが、自身のTikTokアカウントでお気に入りの時計コレクションを披露している。そのパーソナルな一面を覗いてみよう。

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ラッセル・クロウ(Russell Crowe)氏は、生粋の時計愛好家だ。時計に詳しい人にとっては、これは決して目新しいニュースではないだろう。特に2018年に開催されたサザビーズのオークション“The Art of Divorce”では、彼の個人コレクションから29本が出品されたことでも知られている。しかし最近、このニュージーランド出身の大物俳優は、自身の秘密のTikTokアカウント@igp366で、率直な(そして多くの場合、時計に焦点を当てた)動画の投稿を始めたのだ。

Russell Crowe TikTok

 このアカウントでは、彼の日常生活の様子がシェアされているが、私たちにとって重要なのは、彼の時計コレクションだ。これまでのところ、クロウ氏が投稿した動画はまだ数本だが、そのなかで彼は時計への愛情を率直に語っている。彼が自分の心に従い、主流のブランドからマイクロブランドに至るまで、新作の動向やコミュニティが何に熱狂しているかを鋭く捉えていることがうかがえる。

 まだコレクションのすべてが公開されたわけではなく、それには「かなり時間がかかるだろう。少し夢中になりすぎているから」とクロウ氏は認める。しかし動画では彼がこの夏に愛用したい時計や、そのほかの数本を見ることができる。


ロレックス コスモグラフ デイトナ Ref.126518LN
daytona

Image by Mark Kauzlarich

 クロウ氏は、きわめて強力な1本からスタートを切った。彼が所有するのは、近年登場したレギュラーモデルのデイトナのなかでも、おそらく最もパンチの効いた時計のひとつだ。“ティファニーデイトナ”と呼ぶ人もいれば、テニスファンだと、世界ランキング1位のカルロス・アルカラス(Carlos Alcaraz)選手が愛用していることから“アルカラス”と呼ぶ人もいる。いずれにせよ、ターコイズラッカーダイヤルを備えたデイトナはまさに圧巻の存在感を放つ。2025年に発表されたこのモデルはイエローゴールド、オイスターフレックス、そしてターコイズラッカーの融合が特徴で、2002年の“デイトナビーチ”モデルを彷彿とさせる鮮やかな色使いはロレックスからの驚くべきリリースだった。

russell crowe daytona

 「スーツに合わせて着けていると、袖口からちらりと覗くたびに人々の視線を集めるんだ。そこが気に入っている」とクロウ氏は動画のなかで語っており、2025年のウィンブルドンではその言葉を体現していた。


ジャガー・ルクルト レベルソ・トリビュート・ジオグラフィーク
JLC Reverso

Photo by Mark Kauzlarich

 2025年のモデルに話を戻すと、ジャガー・ルクルトは昨年のWatches & Wondersできわめて強力な新作を発表したが、クロウ氏も明らかにそれに同意したようで、レベルソ・トリビュート・ジオグラフィークを手に入れている。最初のダイヤルポジションには鋭くシャープな矢形のようなインデックスとドーフィン針だけでなく、グランド・デイト表示も備わっている。ミドルケースを裏返すと、ワールドタイマー機構が現れる。しかしクロウ氏はこの時計をワールドタイマー側で使うことは滅多にないと率直に認めている。

JLC Reverso

 「ディナーに人を招いたり、外出したりするときは、この時計を選ぶことが多いんだ。裏面には美しいコンプリケーションがあるけれど、このダイヤルが本当に好きだから、反転することはほとんどないんだ」。


大塚ローテック 6号と7.5号

Photo by Mark Kauzlarich

 「このブランドは、僕の基本的なルールのひとつを破らせたんだ。それは、アフターマーケットでは決して買わないということ」。クロウ氏がそう語るブランドとは、大塚ローテックだ。インディペンデントウォッチの世界で愛されている日本のブランドであり、工業製品にインスパイアされた計器のようなスタイルを持ち、型破りな方法で時刻を表示するのが特徴だ。

otsuka
otsuka

 スチームパンクのようなデザインタッチを取り入れたブランドで、6号はダブルレトログラード式の時・分表示、7.5号はフィルムカメラに着想を得たジャンピングアワーモデルだ。これらはまさにツウ好みのセレクトであり、クロウ氏は純正ストラップがやや快適とは言いがたいと語っているが、ストラップをさっと交換すれば、すぐにでも彼の手首に収まるはずだし、そうすべきだろう。


オメガ シーマスター ダイバー 300M ジェームズ・ボンド60周年記念
Seamaster

 スポーツウォッチの選択肢は日に日に増えているようだが、クロウ氏がテニスをする際に選ぶのはボンド・シーマスターの60周年記念モデルだ。その理由は? 「テニスのダブルスのパートナーとペアウォッチを着けることで、心理的な優位性を得たかったんだ」。

omega seamaster

 2022年にリリースされたこのシーマスターは、オリジナルの波模様をあしらったダイヤルと、1995年の『007/ゴールデンアイ(GoldenEye)』エディションのブルーカラーを特徴とする。また、アップデートされた針やミラネーゼ風のメッシュブレスレットの採用には『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ(No Time to Die)』の影響も見られる。クロウ氏はこの時計のおかげで、このスタイルのメッシュブレスレットの快適さを再発見したと述べている。


モーリス・ド・モーリアック ラリーマスター III
rallymaster

 クロウ氏の現在のローテーションでは、テニスが繰り返しテーマになっているようで、次の時計はまさに知る人ぞ知る逸品だ。モーリス・ド・モーリアックのラリーマスター IIIは芝生でのテニスだけでなく、ウィンブルドンからも着想を得ており、グリーンのダイヤル、ゴールドのアクセント、そしてダイヤル中央のテニスネットのモチーフが特徴的である。

rallymaster

 チューリッヒを拠点とするモーリス・ド・モーリアックは、近年正当な評価を得てきている。2025年9月、クロウ氏はチューリッヒ映画祭のためにスイスを訪れ、同ブランドの店舗に立ち寄って商品をチェックし、数本の時計を購入した。わずか100本限定のこのラリーマスター IIIのセレクトは、彼の幅広いブランドにわたる多様な嗜好を物語っている。


パテック フィリップ ノーチラス Ref.5712/1R-001とRef.5712/1A-001
patek nautilus

 クロウ氏がまだ詳しく語ってはいないものの、動画のなかで彼の手首に一瞬映っているのが、ハイエンドからカジュアルの両方に対応できる特別なボーナスウォッチのRef.5712だ。彼はブラウンダイヤルを備えたローズゴールド(RG)製のモデル(5712R)と、ステンレススティール製の1Aの両方を披露している。そのアシンメトリーなコンプリケーションのレイアウトは、現行ラインナップに残るノーチラスのなかでも、間違いなくトップクラスのモデルのひとつと言えるだろう。

Patek 5712
Patek 5712A

プラチナ製のロレックス 1908 Ref.52506
1908

Photo by Mark Kauzlarich.

 クロウ氏のロレックスへの愛情はスポーツモデルにとどまらず、この1908のようなコレクションの新しいモデルにも及んでいる。プラチナ製で、アイスブルーのギヨシェ装飾をあしらったダイヤルとシースルーバックを備えた1908は、実物を目にすることは滅多にない時計だが、これを身に着けている人は誰であれ、興味深いストーリーを持っていることに違いない。

1908 in platinum

 クロウ氏にとって、その魅力はシンプルだ。「今年、特に特別な機会に出かけるときに、本当に心を掴まれたのがこの1908なんだ。この時計が本当に大好きだよ」。


フラミンゴブルーのチューダー ブラックベイ クロノ
tudor black bay chrono

 クロウ氏がブルーダイヤルに夢中なのは明らかで、彼の現在のローテーションにおけるチューダーのセレクトは、フラミンゴブルーのブラックベイ クロノだ。普段使いの定番であることを認めており、彼はこの時計を雑誌で初めて見てから、モントリオールのChateau d'Ivoireに向かい、手に入れたと語っている。

tudor black bay chrono

 「手首への収まりもいいし、ちょっとした個性もある。特にジュビリー(ブレスレット)との組み合わせが、とても気に入っているんだ」。


ブロンズ製でクロノグラフを搭載したウィリアム・ウッドのトライアンフ ジュビリー

 次にクロウ氏は3分間の専用動画で、大成功を収めている英国の時計ブランド、ウィリアム・ウッド(William Wood)への愛を語っている。ウィリアム・ウッドは、英国の消防士だった創業者(Jonny Garrett/ジョニー・ギャレット氏)の祖父にちなんで名付けられており、このコンセプトがブランドを形作っている。使用済みの消防設備が時計の随所に使用されているのだ。動画のなかで彼は、女王エリザベス2世の在位70周年を記念して2022年に発売されたブロンズ製でクロノグラフを搭載した限定モデル、トライアンフ ジュビリーを紹介している。

william wood

 しかし、彼のこのブランドへの情熱は自身のコレクションにとどまらない。彼は2026年公開予定の映画『ビースト(Beast)』で演じるサミー役のために、トライアンフ ヒート エディションを選んだのだ。この時計を選ぶ際、鮮やかな赤色が決め手となり、彼は「まるで娘が父親の人生を少しでも明るくするために贈った贈り物のように着けた」と語っている。

william wood

ロレックス スカイドゥエラー Ref.336935
Rolex Sky-Dweller

 「数年前に、この時計は半ば引退させたんだ。どうしても注目を集めてしまうからね」と、彼はスカイドゥエラー Ref.336935を手にしながら語った。

Rolex Sky-Dweller

 直径42mmのエバーローズゴールド製のケース、オイスターブレスレット、そして美しいサンバースト仕上げを施したブルーダイヤル(彼がブルー好きだと言ったのはもうおわかりだろう?)を備えた時計は間違いなく人目を引くものだ。しかし彼が言うように、「この色には何か特別なものがある。本当にゴージャスな時計だよ」


U-ボートとジュリアーノ・マッツォーリ

 クロウ氏は有名ブランドだけでなく、ジュリアーノ・マッツォーリ(Giuliano Mazzuoli)やU-ボート(U-Boat)といった、よりデザイン重視のブランドの時計についても語っている。これらのブランドは、大胆なケース構造、型破りなプロポーション、そして紛れもなくイタリア的なセンスを特徴としている。確かに、これらはプラチナ製の1908や18KRG製のノーチラスのような時計とは対極に位置するが、そのコントラストこそが重要なのだ。

Giuliano Mazzuoli

 彼のコレクションは単調でもなければ、他人の目を意識して過度に作り込まれたものでもない。むしろ、重層的で直感的であり、好奇心旺盛な人物がもつ個性を反映している。結局のところ、コレクターとしてのクロウ氏を魅力的にしているのは、彼が所有する時計の希少性だけではなく、その幅広さなのだ。スイスの重鎮ブランドから、ユニークな独立系ブランドまで、彼の選択は見せびらかすためではなく、個人的なものに感じられる。

 時計コレクションは時に戦略的に集められたように感じられることがあるが、彼のコレクションははるかに本物らしく感じられる。それは、純粋に時計を愛する人物のウォッチボックスといった印象を受ける。