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我々が知っていること
ユリス・ナルダンが2001年に発表したフリークは最先端のシリコンを採用し、従来の針や文字盤を排したデザインによって、当時計り知れないほどのインパクトを人々に与えた。この新しいフリークS “ノマド”もその系譜に連なるもので、ケースには未来的なカーボンファイバーとチタンを採用し、そして18世紀の職人技であるサンドカラーCVDのギヨシェ彫りを施したアワープレートを組み合わせることで、1本の印象的な時計に過去と未来が混在しているかのような雰囲気を醸し出している。
新しいフリークS “ノマド”は、象徴的な“フリーク”式のディスプレイを備え、中央の大きなフライングカルーセルが軸を中心に回転し、ギヨシェ彫りのアワーディスクがその下で回転しながら分針として機能する。このフライングカルーセルは、精度と耐久性の向上のためにシリコン製の添付とDIAMonSIL(独自開発のシリコンにダイヤモンドコーティングを施したハイテクノロジー素材)製の脱進機を組み込んだダブルオシレーターを搭載している。これらはすべて、アンスラサイトPVD加工を施した時刻合わせ(6時位置のチタン製ロッカーでベゼルのロックを解除したのちに動作)用のチタンベゼルを備えた軽量チタンケースの内部に収められている。ケースの側面はカーボンファイバー製で、時計のラグに繋がるよう成形されている。自動巻き機構“グラインダー”を搭載したこの時計のサイズは直径45mmで、厚さは17mmだ。
フリークほど個性的でユニークな時計もなかなかない。新作フリークS “ノマド”は99本限定で、14万8300ドル(日本価格は要問い合わせ)で販売される。
我々の考え
昨年、ユリス・ナルダンのスタッフがフリークの進化をたどるヒストリーツアーに案内してくれた。発表から23年経ったいまでもこの時計は信じられないほど未来的で印象的だが、発表当時の反響はどのようなものだったかを想像するのは難しい。しかし、フリークのあまりにも洗練されたデザインは諸刃の刃ともなっており、改良や美観の変化があったとしても、ひと目見ただけでは「ああ、どこかで見たようなデザインだな」と軽く流されてしまうこともある。実際、今作にはどれぐらい手が入っているのだろうか?
今回の場合、この時計のコアをなすのは2022年の発表時にも取り上げたフリークSだが、デザイン言語には若干のアップデートが加えられているようだ。公平を期すために言っておくと、フリークのような魅力的な時計にとってそれは決して悪いことではない。
オリジナルのフリークSは、おそらくもっと注目されてしかるべきモデルだった。フリークSに搭載されたCal.UN-251には、傾斜したダブルオシレーターや垂直ディファレンシャル機構など、驚くべき技術が盛り込まれている。チタンのケース、アンスラサイトPVD加工を施したチタン製ベゼル、カーボンファイバー製のサイドとラグなどを持つ落ち着いた色調のケースとアワーディスクのサンドギヨシェパターンは、過去に発表されたゴールドのフリークよりも未来的なデザインによくマッチしている。フライングカルーセル/ミニッツもまた、渋い色調のアンスラサイトPVDである。それでも、フリークXほどではないかもしれないが、提供された写真では過去のリリースよりも判読製が向上しているように見える。残念ながら着用写真はないが、数日中に新しいフリークS ノマドの実機を実際にチェックしてみる予定だ。また改めて報告する。
基本情報
ブランド: ユリス・ナルダン(Ulysse Nardin)
モデル名: フリークS “ノマド”(Freak S "Nomad")
型番: 2513-500LE-4A-GUI
直径: 45mm
厚さ: 17mm
ケース素材: チタン製ケースとロッカー、アンスラサイトPVD加工チタン製ベゼル、カーボンファイバー製サイドプレート、サファイアクリスタル付きアンスラサイトPVD加工チタン製ケースバック
文字盤色: 文字盤なし。サンドカラーCVDとダイヤモンド型ギヨシェ彫りを施したアワーディスク
インデックス: 時間表示は外周部分、分表示はブリッジの上
夜光: アンスラサイトPVDブリッジにライトブルーのスーパールミノバ®
防水性能: 30m
ストラップ/ブレスレット: グレーのラバー製“バリスティック”テクスチャーストラップ、またはグレーの透かしが入り、サンドカラーのカーフスキン製インサートを備えたマットなアリゲーターストラップ。いずれもチタン製デプロワイヤントバックル付き
ムーブメント情報
キャリバー: 自社製UN-251
機能: 時・分表示
パワーリザーブ: 72時間
巻き上げ方式: グラインダー®自動巻き上げシステム、ブレードテクノロジー
巻き上げ方式: 1万8000振動/時×2
石数: 33
クロノメーター認定: なし
追加情報: 軸周りに回転するフライングカルーセルムーブメント、20度の傾斜がついたふたつの大型ローター、シリコン製テンプ、DIAMonSIL製脱進機
価格 & 発売時期
価格: 14万8300ドル(日本価格は要問い合わせ)
発売時期: 発売中
限定: 99本限定
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