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Introducing ウルベルク 本物の“ブラックバード”機のパーツを使用した、EMC SR-71 リミテッドモデル

エレクトロメカニカルコントロールコレクションが10周年を迎え、史上最も伝説的な航空機のひとつのパーツを使用した限定版として復活する。

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我々が知っていること

1970年、有名で、恐れられ、歴史に残る航空機のひとつであるSR-71 ブラックバードが大事故に見舞われた。機体番号61-7970のこの機体は、テキサス州エルパソの東約20マイルの地点で給油タンカーKC-135Q(機体番号59-1474)と衝突し、墜落したのだ。パイロットとRSO(偵察システムオフィサー)は無事に脱出したものの、SR-71自体は失われた。それ以来、バナジウムや鉄が加えられた未来的なチタン合金であるこの機体の一部が、時折市場に出回ることがある。そして今、それらの素材は時計の一部となり、ウルベルクの新作EMC SR-71のクランクハンドル(回転運動を伝えるためのハンドル)やネジ込み式ベゼルに生かされている。

Urwerk EMC

 このアイデアはふたりの起業家、ジェイソン・サルコヤン(Jason Sarkoyan)氏とロマン・シュペール(Roman Sperl)博士が2020年12月にウルベルク本社を訪れたことから始まった。サルコヤン氏は時計コレクター兼デザイナーであり、EMC ブラックを着用していた。一方のシュペール博士は航空技術者であり、SR-71 ブラックバードに関する専門家であった。彼らは“ドリームランド”という会社を設立しており、プレスリリースによると、これは“宇宙探査のニーズに応える製品を開発するだけでなく、アメリカの航空宇宙の偉業を日常生活にもたらすことを目的としたライフスタイルブランド”であるらしい。彼らのプロジェクトについてそれ以上の情報は見つからなかったが、少なくともこの時計は私の目を引いた。

SR-71 Handle

SR-71の合金素材でつくられたハンドル。

 ウルベルクをフォローしてきた人なら、2013年に登場したEMC(エレクトロメカニカルコントロール)のこともご存じだろう。このモデルの核心的な機能は、コントロールボードに接続された光学センサーで、テンプの2万8800振動/時(4Hz)の振動数を測定し、1600万Hzの電子オシレーターの基準と比較してどれくらい正確に動いているかチェックする仕組みである。集積回路にはその差を計算する機能があり、ケース8時位置にあるボタンを押すと10時位置のインダイヤルに時計のクロノメーター精度が表示される。そのほかパワーリザーブ、スモールセコンド(針の先端にSR-71がデザインされている)、もちろん時・分表示機能も備わっている。

EMC Movement

 ブラックバードのパーツに加えて、ケースはブラックアウトされたチタンとスティールでつくられており、防水性能は30mだ。幅47.55mm、長さ49.57mm、厚さ17.58mmと、かなり大きめの時計である。内部には自社製の手巻きEMCムーブメントが搭載されており、パワーリザーブは約80時間。時計は世界限定10本で、価格は15万スイスフラン(日本円で約2560万円)である。


我々の考え

もし“SR-71の地上スピードチェック”の話をまだ読んでいないなら、ぜひ共有したいと思う。シンプルで楽しいストーリーであり、なぜSR-71が伝説的なのかがよく分かるエピソードだ。さて、もし地上にいて“時計のスピード(精度)チェック”や振動数の確認が生じた場合は、EMCがその役目を果たすだろう。この時計はF.P.ジュルヌのエレガントと同じ時代(そして同じ年)に登場したもので、これは高級時計製造において電気と機械の融合が本格的に始まった時期でもある。EMCは2014年、ジュネーブウォッチグランプリの“メカニカル・イクセプション賞”と“イノベーション賞”部門で受賞を果たした。このモデルは基本的には同じものだが、ブラックバードの機体の一部を(たとえ小さくとも)時計に組み込んだこと自体とてもクールであり、ぜひ取り上げたいと思ったのだ。

Urwerk

 私はウルベルクのファンだ。彼らは今の市場において、きわめてハイエンドな未来的ウォッチメイキングを象徴する存在だと思う。心のなかではヴィンテージ好きでありたいと思いつつも、ウルベルクの新作を見るたびに“もしかしたらこっちのほうが自分に合っているのかもしれない”と感じてしまう。ただ自分の判断を急ぎたくはない。数週間後にジュネーブに向かう予定のため、そのときにこの時計を直接手に取ってみたいと思う。それまではパイロットたちがよく言うように、青空を上に保っておこう(気持ちを落ち着けて待とう)。


基本情報

ブランド: ウルベルク(Urwerk)
モデル名: EMC SR-71

直径: 47.55mm
厚さ: 17.58mm
ケース素材: チタン&ステンレススティール、SR-71 ブラックバードの機体パーツでできた巻き上げクランクハンドルとベゼル
文字盤: ブラック
インデックス: プリント
防水性能: 30m
ストラップ/ブレスレット: 航空機の安全ベルトに着想を得たNATOストラップ(ナイロン、レザー製)、ベルクロ式

Urwerk EMC

テンプ上に配置された光学センサー。


ムーブメント情報

キャリバー: UR-EMC
機能: 時・分表示、センターセコンド、δパフォーマンスインジケーター(特許取得済)、パワーリザーブインジケーター、時刻調整用ネジ
パワーリザーブ: 約80時間
巻き上げ方式: 手巻き、マクソン®ジェネレーター搭載
振動数: 2万8800振動/時
追加情報: 機械式テンプに連動する光学センサーと、1600万Hzの電子オシレーター搭載


価格 & 発売時期

価格: 15万スイスフラン(日本円で約2560万円)
発売時期: すぐに
限定: あり、世界限定10本

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