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Introducing ウルベルク UR-300 タイム クォンタムが登場

サテライト表示の王者が見せるおなじみの表示に、新たなひねりが追加された。度肝を抜くほど速いジャンプにも注目。

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我々が知っていること

ウルベルクを知る人なら、彼らが常に星空を見上げてきたことをご存じだろう。彼らは、ブランドを象徴するダイヤル上を回転するサテライト表示を備えた、ひと目でそれとわかる時計を作り続けてきた。表示全体が回転し、時表示が分目盛りを指しながら瞬時に切り替わることで、過ぎていく時間を示す。これまでにも分目盛りの幅を広げたり、切り替わる速度を上げたりと、このコンセプトにさまざまなアプローチを試みてきた。そして本日発表されたUR-300 “タイム クォンタム”では、原子レベルの現象に着想を得たという新たな機構が採用されている。

Urwerk UR-300

 ウルベルクが原子に着想を得て製作した別の時計(私が選ぶ現代の時計トップ10にも入るお気に入りの1本、AMCスペシャル)とは異なり、この時計は中性子や電子といった、偏極した粒子が渦巻くイメージを取り入れている。従来の回転式シングルカルーセルに代わり、新しい表示機構は“Tフレーム”構造を採用。現在時刻は通常どおり表示され、三角形の時表示モジュールの平らな部分はベリリウム銅、真鍮、陽極酸化アルミニウム、ARCAP AP1D、チタンでできている。モジュールは108度の弧を描いて移動し、現在の分を指し示す。ほかの時表示は視認性を高めるため、それぞれの軸を中心に120度回転して隠れる。60分に近づき(そして表示が0分へ切り替わると)、3つの動きが起こる。

 回転中に蓄えられたエネルギーによって、Tフレームが一瞬で回転する。フレームが跳ねるように前進して72度回転し、次の時表示を所定の位置へ移す。同時に時表示モジュールも回転して正しい時刻を示す面が現れ、先ほどのクロスバーは自身の支点を中心に回転して、T字の横棒となる。これは大きなエネルギーを必要とする、劇的なジャンプだ。機構が大きな空間を占めるため、チタン製ケース(これは2種類の仕上げから選べる)のサイズは45.2×58.8×18.25mmとなる。12時位置にリューズが配置され、その上部にはリューズを保護するクロスバーを備える。時計はヒンジ付きのラグで支えられている(下側のラグには、このモデルが25本限定であることを示すプレートのようなものが隠されている)。

Urwerk UR-300
Urwerk UR-300
Urwerk UR-300

 ほとんどの動作(スモールセコンドを含む)は、反射防止コーティングを施したサファイアクリスタル越しに見ることができる。裏側にはシースルーバックを備え、“デュアルフロー タービン”自動巻き機構(互いに逆方向へ回転するふたつの巻き上げローターを用いて、時計を巻き上げるシステム)を眺められる。Cal.UR-30.01Vは2万8800振動/時で振動し、フラットなヒゲゼンマイと、前述の大きな動力をまかなうツインバレルを備える。しかしエネルギー消費が大きいため、パワーリザーブは44時間にとどまる。ムーブメントの仕上げはきわめて現代的だが、円形および直線状の筋目仕上げ、サンディング、コート・ド・ジュネーブ、面取り、ネジ頭のポリッシュ仕上げ」といった伝統的な技法も用いられている。

Urwerk UR-300

 前述のとおり、本作は2種類の仕様がある。ひとつは伝統的なグレード5チタン、もうひとつはケースを黒くするPE-CVD処理を施したグレード5チタンだ。いずれも25本限定で、価格は16万8000スイスフラン(約3200万円)だ。


我々の考え

こうしたプレスリリースを読むと、“鶏が先か―いや、コンセプトが先か、それともそれを裏付けるストーリーか先か”と考えることがある。読み進めるうちに、ストーリーがコンセプトに無理に結び付けられているように感じることも多い。しかしこの時計についての説明を読んでいると、細かな理屈はどうでもよくなり、時計そのものにかなり惹かれた。リューズガードから巻き上げ機構、表示機構に至るまで、すべてよく考えられている。

 確かに、この時計はかなり大きい。そして価格も驚くほど高い。だがそれ以上に、実に見事な時計でもある。ブランドのSNSに投稿され、公開予定の動画では、時表示が次の時刻へとどれほど素早く切り替わるかがわかる。加わるトルクは相当なものに違いないが、時計本体が反動で揺れる様子は見られなかった。ブランド担当者と会う際に、実機を手に取って確かめたい。唯一気がかりなのは、この力に対する耐久性と、Tフレームに必要となるきわめて複雑な構造や部品点数の多さだ。しかし、これがいかにもウルベルクらしい機構のクールな進化形であることは否定できない。


基本情報

ブランド: ウルベルク(Urwerk)
モデル名: UR-300 “タイム クォンタム”(UR-300 "Time Quantum")

直径: 45.2mm
厚さ: 18.25mm
ラグ・トゥ・ラグ: 58.8mm
ケース素材: グレード5チタンまたはPE-CVD処理を施したグレード5チタン
文字盤色: なし
インデックス: プリント
防水性能: 20m
ストラップ/ブレスレット: ナイロンストラップ

Urwerk UR-300

ムーブメント情報

キャリバー: UR-30.01V
機能: 時・分表示、スモールセコンド
パワーリザーブ: 44時間
巻き上げ方式: 自動巻き
振動数: 2万8800振動/時
石数: 40
クロノメーター認定: なし
追加情報: ペルラージュ、サテン、サンディング、コート・ド・ジュネーブ、面取りおよび(ネジ頭に施した)ポリッシュ仕上げ。順行式の時表示を備えた回転モジュール。分表示。120°の範囲に配した3本の針が、それぞれ20秒を表示


価格&発売時期

価格: 16万8000スイスフラン(約3200万円)
発売: 発売中
限定: あり、チタンモデルが25本と、PE-CVD処理を施したチタンモデルが25本

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