Introducing ロンジン スピリットコレクションにチタン製の39mm径Zulu Timeが追加

　ロンジン スピリット Zulu 39mmはグレード5チタン製のケースを採用しており、ケースサイズは直径39mmで厚さ13.5mm（ラグ間の長さ46.7mm）である。ブレスレットはラグ部分の21mm幅からクラスプ部分で16mmまでテーパーしていて、クラスプ部には両側にプッシュボタンを備えている。アンスラサイトダイヤルにはアラビア数字が配され、針と数字にはゴールドメッキのアクセントが施されている。ブラックのGMT針の先端には赤いポイントがあり、6時位置にデイト窓がある。またダイヤルにはロンジンのロゴと、デイト窓の上にスピリットコレクションで用いられている“五つ星”デザインが施されている。そしてチタン製のスピリット Zulu Timeの両方向回転ベゼルは、ラッカー仕上げの24時間表示と12時位置に夜光の逆三角形表示を備えたブラックのセラミックベゼルインサートを持つ。

 「五つ星が過去のロンジンモデルとの繋がりを提供していることは理解しているが、同時にこの時計にはまるでUberの評価がついているように見える」と、ジェームズはこの五つ星について書いているが、私も基本的には同意する。私の恥ずかしいほどに低いUberの評価は大学時代の友人たちのせいであって、決して私のせいではないと誓おう（私はいたって魅力的で、趣味や音楽の好みはない。ただサブリナ・カーペンターを避けていただけだ）。

　内部にはETAをベースにした自動巻きのCOSC認定キャリバーであるロンジンのCal.L844.4を搭載しており、2万5200振動/時で動作して約72時間のパワーリザーブを備える。これはローカルジャンピング機能を備えた“Flyer”GMTムーブメントであり、時針を停止させたり時計の通常の動作や設定に影響を与えたりすることなく、新しいタイムゾーンに時針を更新することができる。リューズを緩めて1段階引き出し、デイトを設定するかのように時針を素早くセットできるのだ。

　このチタン製のロンジン スピリット Zulu Timeの価格は62万4800円（税込）である。

　しかしこれだけではない！　魅力的な新作GMTウォッチに加えて、ロンジンはスピリット コレクションに新しいフライバッククロノグラフも追加した。2023年にリリースされたロンジン スピリット フライバックは、ロンジンが1925年に世界初のフライバッククロノグラフウォッチを発表し、10年後に特許を取得したという歴史を引き継いでいる。最新のフライバックファミリーに追加されたモデルは、既存モデルに18金のイエローゴールド（YG）またはローズゴールド（RG）のプッシャーとリューズ、そしてゴールドの縁取りを施したベゼルを追加したツートンデザインの時計である。ケースサイズは直径42mmに厚さ17mmとかなり大振りであり、これが今回のIntroducingで1番ではなく2番目に取り上げられた理由である。このモデルはすでにロンジン スピリット フライバックコレクションで展開されているSSモデルとチタンモデルのラインナップに加わるものだ。いずれも実際に触ったのは数分程度だがチタン製モデルのほうが圧倒的に扱いやすく、その軽量さから少なくとも着用感は高そうだ。価格は95万4800円（税込）である。

　私自身はジェームズよりも金メッキのアクセント（文字盤や針などに施された金色の装飾）が好みだ（この点については彼とよく議論する）。ロンジン（あるいはチューダー）以外の時計でメッキが気になったことはなく、むしろZulu Timeのグリーンとゴールドの組み合わせを気に入っている。しかしチタン製の時計に金メッキのアクセントが最良の選択かどうかは分からない。個人的には、ロンジンがこのモデルでストレートかつモダンな美学をもっと追求してもよかったのではないかと思う。しかしそれは今後の展開に期待するべきかもしれない。いずれにせよ、チタン製の時計においてグレーでモノクロームな雰囲気を演出することはすでに少し陳腐化している感がある（たとえば、ロンジンやゼニスが最近それを行っている）。でだが今は、自分のなかでその考えを見直す必要がありそうだ。金メッキのアクセントも悪くないかもしれない。

　カラーの選択以外には、特につけ加えることはない。フィット感や仕上げ、6時位置にある（論争の的となる）五つ星、そして彼が“安定感があるリューズ”と呼ぶポイントについてはジェームズのレビューを一読することをおすすめする。

　ツートンカラーのロンジン スピリット フライバックについても同様だ。ブラウンダイヤルとローズゴールド（RG）の組み合わせや、グリーンダイヤルとYGの組み合わせがあるが、私としてはやはりグリーンとゴールドが好みだ。それは単に私のプライマリースクールのカラーだったからだが、“Fly Eagles Fly！”という校歌も含め、2000年代半ばに卒業して以来ウェブサイトがまったく変わっていないことを発見してちょっとした感動を覚えた。

　ロンジンも私の小学校と同様に、多くを変える必要はないだろう。フライバックの厚さを数mm削減するべきかもしれないが、Zulu Time 39は私のなかで圧倒的勝者であるためあまり気にしていない。現在Flyer GMTの市場は混雑しているが、ロンジンが提供する時計はそれ以上に競争力がある。

ブランド: ロンジン（Longines）
モデル名: ロンジン スピリット Zulu Time／ロンジン スピリット フライバック
型番: L3.802.1.53.6（Zulu Time）／L3.821.5.53.2、L3.821.5.59.2（フライバック）

直径: 39mm（Zulu Time）／42mm（フライバック）
厚さ: 13.5mm（Zulu Time）／17mm（フライバック）
ラグ幅: 21mm（Zulu Time、ブランドはなぜこんなことをするのか）／22mm（フライバック）
ケース素材: グレード5チタン（Zulu Time）／SS（フライバック）
文字盤色: サンドブラスト仕上げのアンスラサイトダイヤルにアプライドのアラビア数字（Zulu Time）／グリーンとブラウンのグラデーション（フライバック）
風防: ドーム型のサファイアクリスタル
夜光: スーパールミノバ®︎
防水性能: 10気圧防水
ストラップ/ブレスレット: ダブルセーフティプッシュピース式開閉システムのグレード5チタン製ブレスレット（Zulu Time）／マイクロアジャストメントシステム搭載のダブルセーフティプッシュピース式開閉システムのレザーストラップ（フライバック）

キャリバー: ロンジンL844.4 （ETA A31.L411ベース、Zulu Time）／ロンジンL791.4（ETA A08.L11ベース、フライバック）
機能: 時・分・秒表示、デイト表示、第2時間帯表示（L844.4）／時・分表示、9時位置にスモールセコンド、フライバック・クロノグラフ（フライバック）
直径: 25.6mm（L844.4）／30mm（L791.4）
パワーリザーブ: 約72時間（L844.4）／約68時間（L791.4）
巻き上げ方式: 自動巻き
振動数: 2万5200振動/時（L844.4）／2万8800振動/時（L791.4）
石数: 21（L844.4）／28（L791.4）
クロノメーター認定: あり
追加情報: シリコン製ヒゲゼンマイ

価格: Zulu Timeは62万4800円、フライバックは95万4800円（ともに税込）

詳しくはロンジン スピリットコレクションの公式ウェブサイトをご覧ください。