NFLスターのセイクワン・バークリーが、H. モーザーの“Friend Of The Brand”に就任

　バークリーはこのパートナーシップは作為的なものではなく、自然に起こったものだと語ります。それは彼が2025年のメットガラにH.モーザーを着用したことから始まり、彼はブランドの美学に即座に共感したといいます。「私はあまり派手なものには興味がありません」と、彼は日曜日の試合後に私に語りました。彼がふたつのタッチダウンを決めた勝利は、このパートナーシップを始めるのに完璧なタイミングでした。「文字どおり、Tシャツとジーンズをという格好でも時計がすべてを語ってくれます」と、彼は自分の手首を見つめて微笑みました。「パイオニアを身に着けています。すっかり魅了されました。時計がルックを完成させるのです」

　彼にとって、時計は製品を超えたものです。「私は本当に関係性を重視しています」と彼は言いました。「私たちが過ごした時間と（H.モーザーのチームとの）対話こそが、私にとっての印象を決定づけました」。きわめて競争的だが誰からも好かれるというバークリーの評判は、米国での認知度を高めたいと考えるブランドにとって理想的な顔です。MELB Luxe Subsidiaries（H.モーザー ＆ Cie.の親会社）のCEOであるベルトラン・メイラン（Bertrand Meylan）氏も同意し、「私たちはアメリカンフットボールのパートナーを積極的に探していたわけではありません」と彼は語りました。「しかしバークリー氏と出会い、そして何時間も対話を重ねたとき、それはまさに自然なことだったのです」。メイラン氏が米国の友人に、ファンは彼をどのように見ているかを尋ねたとき、「皆が私に言ったのは“ああ、皆が彼を愛している”ということでした。彼はよい人間で家族を大切にしており、そしてとても希有な才能を持っています。それはH.モーザーの価値観とよく合致していたのです」

　これは隔絶した世界で起こっているわけではありません。NFLはますますグローバル化しています。国際シリーズが始まった2007年にはロンドンでの1試合だけだったが、現在はロンドンとドイツで毎年少なくとも5試合のレギュラーシーズンの試合をヨーロッパで行っています。NFLが2025年にスペインで初の試合を開催する予定となったことで、スイスのウォッチメイキングとアメリカンフットボールとの交わりはもはや驚きではなく、必然に感じられます。

　このパートナーシップを特に魅力的にしているのは、バークリーが単に時計を着用するためだけにここにいるわけではないということです。彼は時計を共に創造することを望んでいるのです。「人々が愛し、そして私自身も愛せるピースを創造できることを願っています」と彼は言いました。「私はキャリアのなかで、きわめてクールなことをいくつか成し遂げてきました。自分の時計を持つこと？　それは素晴らしいことでしょう」。メイラン氏はそれがまさに計画だと述べます。「私たちは彼が興奮するもの、つまり彼とフットボールを真に結びつけたものを求めています」と彼は私に語りました。「おそらく、私たちが想像できるものはいくつかあるでしょう」

　H.モーザーのアンバサダーへのアプローチは選択的であり、拡大的ではありません。バークリーは、もうひとつの主要なアスレチックパートナーであるアルピーヌF1チームに加わります。H.モーザーはアルピーヌと今年、カスタムの“ドライバーズ”と“メカニック”エディションを発売し、そのなかには数ヵ月前にピエール・ガスリー（Pierre Gasly）と共に制作された限定版のストリームライナーも含まれます。

　バークリーは簡潔にまとめました。「私は未来に興奮し、そしてファミリーの一員になることに興奮しています」。時計の発表か、さらなる登場か、成長するアメリカのコレクターベースか、次にどこへ向かうのかはまだわかりません。しかしこれだけは明らかです。私がこれをH.モーザーによる戦略的で賢明な判断だと考え、それがどのように展開されるかを見るのを楽しみにしているということを。

　H.モーザーについては、こちらをご覧ください。