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クイック解説
この単語のリピートは誤植ではない。これはまさに“ブラック ブラック”であり、その理由は容易に理解できる:ブラックセラミックで表現可能なこの時計の全ての要素が、ブラックセラミックで表現されているからだ。43.5mmのケースにセラミック(ZrO2、酸化ジルコニウム)を使用しているだけでなく、リューズやヘリウムガスエスケープバルブにまでブラックセラミックを使用しているのだ。さらに、ブラックラバーストラップが付属しているため、“トリプルブラック”と呼ぶこともできるだろう。搭載するCal.8806(Cal.8800から日付表示を省いたもの)と風防のみがブラックセラミック以外の素材で作られているのだ。
セラミック(酸化ジルコニウム)は通常はホワイトだが、オメガは鉄の顔料を加えて黒くし、それを1400℃で焼成している。
セラミックベゼルを使い続けてきた人なら分かると思うが、セラミックは指紋がつきやすい素材だ。付着した指紋を取り除くには、時々拭いてあげる必要がある。しかし、このブラック ブラックの場合は、技術的な解決策が用意された。エンジニアは、ベゼルにレーザー加工を施し、ダイビングスケールを浮き彫りにしたが、ベゼルの他の部分には指紋を防ぐための異なるテクスチャーを施している。オメガによると、様々なセラミック部品には合計で4つの異なる仕上げが施されているという。
さらにオメガが“ブラック・アンスラサイト“と呼ぶ、言うまでもなくずっと暗い、ブラックに限りなく近い夜光を採用している。さらに日付表示がないため、ダイヤル全体がブラックアウトしている。まさに“真っ暗”だ。
ファースト・インプレッション
ブラック ブラックのようなものは、視認性とは無縁と思うだろうが、私はこの時計の実物をまだ見ていないため、コメントできない。しかし、私が言えることは、オメガはエンジニアリングとデザインの段階で読みやすさを重視しており、視認性を高めるために対照的な仕上げを施しているということだ。レーザーを使ってダイヤルとベゼルに異なる仕上げを施すことで“彫刻”のような外観になっており、視認性を確保している。
私はこの時計が見やすいと信じている。そしてそれ以上に、オメガが次世代の素材製造デモンストレーションをしてくれることは、非常に斬新だと思う。ユニークな素材は、常にオメガの得意とするところだ。70年代のゴールド製フライトマスターや同時代の“アナキン” Ref.145.023 シーマスターのタングステンクロームケースを見てみよう。素材に関する実験により、既に“ダーク サイド オブ ザ ムーン” のブラック ブラック スピードマスターが存在しており、完全にブラックアウトされた“ボンド”シーマスターは、最初は少し衝撃的だが、ある程度その姿を予測できる。オメガの現在のラインナップの中で楽しむことができるダイバーズがあるとすれば、ダイバー 300Mがそれだ。未来的なオールセラミック構造は、純粋に90年代のデザインをタイムワープさせ、特定の時代に釘付けにすることは困難だ。
ボンドは時折、スーツでは上品すぎて通用しない局面に、黒一色の特殊部隊員風の服を着ることがある。1997年に公開された映画『007 トゥモロー・ネバー・ダイ』では、ガーバー・マーク1ナイフとワルサーP99を装備したオールブラックの装いで、完全にタクティカルな雰囲気を醸し出していた。
そして、2021年、彼はそれに見合う時計を手に入れたのである。
基本情報
ブランド: オメガ(Omega)
モデル名: シーマスター ダイバー 300M ブラック ブラック (Seamaster Diver 300M Black Black)
型番: 210.92.44.20.01.003
直径: 43.5mm
厚さ: 14.47mm
ケース素材: セラミック
文字盤色: ブラック
インデックス: アプライド ブラックアンスラサイト スーパールミノバ
夜光: ブラックアンスラサイト スーパールミノバ
防水性能: 300m
ストラップ/ブレスレット: ブラックラバーストラップ
ムーブメント情報
キャリバー: 8806
機能: 時・分表示、センターセコンド
パワーリザーブ: 55時間
巻き上げ方式: 自動巻き
振動数: 2万5200振動/時
石数: 35
クロノメーター: あり
追加情報: METAS(スイス連邦計量・認定局)認定マスター コーアクシャル
価格・発売時期
価格: 102万3000円(税込)
販売時期: 7月予定
限定: なし
詳細は、オメガ公式サイトへ。