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スイスの伝説的な時計師であるフィリップ・デュフォー氏が製作した限定モデルであるシンプリシティが、ジュネーブで開催されたフィリップス時計オークションにて、136万スイスフラン(151万ドル相当。日本円で約1億5630万円)で落札され、シンプリシティのオークションにける落札価格の新記録を樹立した。
“シンプリシティ 20th アニバーサリー”と名付けられたこの時計は、デュフォー氏が2000年に発表した同コレクションを記念して製作された20本のコレクションの第1弾だ。
この時計は、先日終了した、21世紀の時計製造における技術革新と美的革新を紹介する95本の時計を集めた、フィリップスのテーマ別オークション“レトロスペクティブ:2000-2020”で、トップパフォーマンスを披露した。これは、フィリップスのジュネーブ時計オークションの3日目、最終日での出来事だった。
この新しいシンプリシティは、ヒンジ式ケースバックをもつ18Kピンクゴールド製の時計で、直径37mm。11リーニュサイズ(約24.8mm)、21石の手巻きキャリバーを搭載したモデルだ。フィリップスが予想していた当初の20万〜40万スイスフランという予想落札価格を大きく上回りる、45万スイスフランという入札価格で始まった。
日曜日に行われたオークションでは、7番めのロットとなり、激しい入札が行われた。100万スイスフランを超える入札は中央ヨーロッパ時間の2時26分に行われ、19秒後には105万スイスフランにまで上昇。フィリップスのスターオークショニアであるオーレル・バックス氏は「次の入札を待っていますよ」と語り、110万スイスフランの入札が入るまでの2分間、緊張感が高まった。最後に、バックス氏は「00/20」という数字の付いたこの時計が落札されたことを「大変光栄なことだ」と述べ、ハンマーを下ろした。
この結果は、現代の時計界におけるデュフォー氏の地位の高さを強調している。
日曜日に開催されたオークションにおける活発な入札は、オークションの最後にバックス氏が語った「時計収集はコロナ禍においても少しも損なわれることがなかった」という発言を裏付けるものだった。フィリップスが発表したところによると、3日間のオークションにおける全体の結果は、268のロットが出品され、落札価格は3870万ドル(約40億5000万円)にも達した。