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Hands-On シチズン アテッサ プラチナの輝きを、それを生み出した国と文化へ還元する

習熟には少し時間を要するものの、多機能な本作は、シチズン最先端のウォッチメイキング技術を存分に体現した多用途で美しいトラベルウォッチだ。

時計を所有する楽しみのなかで、その時計を本来の用途で使うことほど素晴らしいことはそう多くない。ダイバーズウォッチでダイビングをしたり、パイロットウォッチで飛行機を操縦したり、ワールドタイマーで旅をしたり。だがそれ以上に素晴らしいのは、その時計が生まれた場所を訪れ、その時計を生み出した国と文化を体験することだ。今年、日本で桜が咲き誇る季節に、私はシチズン アテッサ プラチナ シャインを携えて、まさにそんな体験をする機会に恵まれた。

Citizen Attesa Platinum

 アテッサは、多くの意味でシチズンというブランドの魅力を凝縮したコレクションだ。シチズンが誇る最先端の技術と製造技法を最も色濃く体現し、現代的で、ときに未来的な印象を与えるアテッサは、シチズンの未来を見据えた視点から生み出されている。

 電波時計や衛星時計といったエコ・ドライブムーブメント、独特で複雑なダイヤル素材、ウォッチメイキングにおける最高品質のチタン合金を駆使した最先端の技術。これらはすべてアテッサコレクションの特徴だ。コレクションや価格帯に関わらず、シチズンのすべての時計と同様に、アテッサも卓越した技術と細心の注意をもって、熟練の職人によって手作業で組み立てられている。

Citizen Attesa Platinum

エコ・ドライブ搭載モデルに用いられてきた電波受信アンテナの進化。

 2025年に初めて発表されたこのモデルは、新たなプレミアムカテゴリーの一環としてアテッサコレクションがアメリカ市場で再展開された際に登場した。現在はいくつかのバリエーションが用意されており、それぞれ異なるリファレンス番号が与えられているものの、モデル名として覚えやすい呼称があるわけではない(例えばアテッサ ラジオ ワールドタイムなど)。しかし機能面はすべて共通しており、主な違いと言えばケースとダイヤルの仕上げとバリエーションだ。

 プラチナシャインは幾何学模様を施したシルバーダイヤルに、ブレスレットのセンターリンクへ結晶チタニウムを採用した、明るいシルバーカラーのモデルだ。また同じ中央リンクを備えたブラックモデルや、富士フイルムとのコラボレーションによる“UNITE with BLUE(ユナイトウィズブルー)”ダイヤルを備えたモデルも存在する。

Citizen Attesa Platinum

 実際に装着すると、この時計は実に快適だ。シチズン独自のスーパーチタニウムを採用し、耐傷性を高めるプラチナDLCコーティングを施すことで、軽量で快適な着け心地を実現。スポーティでありながらエレガントで、純粋に外観も美しい。ケース径40.6mmに加え、やや短くカーブしたラグのおかげで、私の比較的細い6.5インチ(約16.5cm)の手首にもぴったりとフィットする。ブレスレットはわずかにテーパーがかかっており、そのままマイクロアジャスト機構を備えたブランドロゴ入りのフォールディングクラスプへとつながる。センターリンクは結晶チタニウム製です(チタンを摂氏400度まで再加熱し、急速に冷却することで美しい結晶構造を実現)。

 シチズンのスーパーチタニウムの素晴らしさは、いくら強調してもしすぎることはない。そもそも一般的に、日本のチタンは世界最高品質のチタンと言えるだろう。合金自体の精緻さから、日本で開発された工業プロセスに至るまで、その品質は卓越している。その結果、きわめて純度の高いチタン合金が実現し、ニッケルを含まないため低アレルギー性となる場合も多くある。実際、日本では“純チタン”と表示するために、ニッケルの含有量が法律で規制されている。さらにシチズン独自のプラチナDLCコーティングが施されているため、最高の着け心地と優れた耐傷性を兼ね備えた時計が完成する。

Citizen Attesa Platinum

アテッサ プラチナと、そのブラックDLCコーティング仕様。

Citizen Attesa Platinum
Citizen Attesa Platinum

 シチズンの多機能時計すべてに共通することだが、アテッサ プラチナ シャインを使いこなすには、取扱説明書をよく読むことがきわめて重要だ。私は時計の専門家だと自負していたため、傲慢にもすぐにリューズを回したりプッシャーを押したりし始め、説明書など読まなくても何とかなると思っていた。しかし針は何の規則性もないようにぐるぐると動き始め、私はあっという間に設定をめちゃくちゃにしてしまった。

 これは一見しただけでは分からないかもしれないが、実際には見た目以上にハイブリッドな時計だ。ダイヤルには時・分表示、剣型の秒針に加え、日付表示窓、サマータイム表示(4時と5時位置のあいだにある“YES”/“NO”表示)、受信表示(9時位置の左右に“OK”/“NO”、その中央に“RX”を配している)、さらにベゼル上には26のタイムゾーン表示が備えられている。またリューズ、2時位置の小型プッシャー、そして4時位置のプッシャーの操作感や機能は伝統的な機械式時計というよりも、むしろ現代的なデジタルウォッチに近い。というのもこのモデルはシチズンの電波時計カテゴリーに属し、エコ・ドライブムーブメントに、ポリカーボネート製の極薄ダイヤルの下に隠されたソーラーセル、そして正確な時刻を維持するための電波受信アンテナが組み合わさっている。

Citizen Attesa Platinum

これはスポンジチタンであり、シチズンのスーパーチタニウムに使用されているチタン合金を製造する上で不可欠な原料だ。

 電波が届かない場合は手動で時刻を設定することも可能だが、それは本来の目的や理想的な方法ではない。新しいタイムゾーンにいる場合は、リューズを1段目まで引くと、該当する都市を選択できる。そこから時計は自動的にそのタイムゾーンに調整されるか、リューズを0の位置に設定した状態で下側のプッシュボタンを押して手動で電波受信を実行することもできる。正直なところ、最初は少し取っつきにくいが、ほかのアテッサモデルでは衛星通信とGPSによる自動調整機能が搭載されている。

 結局のところ、あなたにとってそんなことは大した問題ではないかもしれない。実のところ、日本に到着して最初の数時間、時差ぼけでぼんやりしていた私は時計を合わせようとはしなかった(確かに、それは説明書をきちんと読んでいなかったことも一因だが)。だがそれ以上に、私はただ日本にいることがうれしかった。そして日本のクラフツマンシップと技術革新が見事に融合した、この超クールな時計を身につけていることにただただ興奮していたのだ。

Citizen Attesa Platinum

 ケースに施された研磨技術とファセット、ポリッシュ仕上げのタイムゾーンベゼル、幾何学模様のダイヤル、そして視覚的に質感のあるセンターリンク。それらが融合し、手首に美しく華やかな印象を与える。そのデザインはきわめて汎用性が高く、長野の山々をハイキングするときにも、鎌倉で桜や寺院を眺めるときにも、あるいは本格的なおまかせの食事を楽しむ席にも自然に溶け込む。全体としてはスポーティなデザインでありながら、アテッサ プラチナ シャインの輝きと仕上げには、ほかに適切な言葉が見当たらないのだが、どこか“高級感”を感じさせる雰囲気がある。

Citizen Attesa Platinum

国民のアイデンティティと誇りを象徴する富士山は、日本で最も高い山であり、活火山だ。

 日本は深い意志が根差している国であり、芸術と産業が、文化や工芸と交わり合う場所でもある。人々は瞑想的なまでに献身をもって仕事に打ち込み、技術や素材において先進的な思考を持ちながらも、その根底には古くから受け継がれてきた伝統や価値観が息づいている。

 光が私の手首に当たるたびに、内部のエコ・ドライブムーブメントが目に見えない形で駆動し、結晶チタニウム製のブレスレットがキラキラと輝くのを見て、私は日本のものづくりへの献身性を改めて感じた。こうした背景から見ると、(まさにその名にふさわしい)アテッサ プラチナ シャインは、今日の日本のウォッチメイキングに深く浸透している日本のクラフツマンシップ文化の集大成であり、シチズンが描く未来像を体現していると言えるだろう。


著者について

トロイ・バーモア(Troy Barmore/@troybarmore)は、ニューヨークを拠点に活動する、アメリカのラグジュアリーウォッチ、アイウェア、ヘリテージグッズのスペシャリストであり、ジャーナリスト、写真家でもある。HODINKEE、レボリューション、Chrono24 マガジンなど、多くの時計専門メディアに寄稿している。