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Introducing アンオーダイン モデル1 ポーセリン(編集部撮り下ろし)

2作目となるポーセリンダイヤルモデルを、よりクラシックな方向性で展開しながら、遊び心のあるひねりも加えている。

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Photos by TanTan Wang


我々が知っていること

今回、手作業によるグラン・フー・エナメルダイヤルで知られるグラスゴー発のブランド、アンオーダインが、ポーセリンダイヤルシリーズの第2弾として、モデル1 ポーセリンを発表した。やや意外にも、これはブランド初のポーセリンダイヤルを採用した昨年のモデル2 ポーセリンに続くものだ。今回もダイヤルは伝統的な磁器製造工程(ジルコニウムセラミックシートや射出成形した粘土スラリーなどは使用していない)に基づき、グラスゴーの工房でひとつずつ手作業で製造されている。しかし、このポーセリンダイヤルに使われる粘土とガラス質釉薬を高温焼成する工程は、より大きな規模で行うことができる。

Model 1 Porcelain On Table
AnOrdain Model 1 Porcelain
AnOrdain Model 1 WristShot

 アンオーダインはここで、製造ペースを比較している。7人のエナメル職人が月に製作できるグラン・フー エナメルダイヤルは50枚であるのに対し、ポーセリンの専門職人1人が製作できるポーセリンダイヤルは月30〜40枚だという。ポーセリンダイヤルのほうが扱いやすく、歩留まりも高いと思われがちだが、ブランドによれば、最終的に採用されたダイヤルは、およそ300枚製作されたなかから選ばれたものだという。つまりポーセリンダイヤルの製作においても、依然としてきわめて高い不良率が伴うということだ。

 モデル1 ポーセリンはその名のとおり、ブランドを代表するモデル1のステンレススティール(SS)製ケースをベースとしている。直径38mm×厚さ11mm、ラグ・トゥ・ラグ46mmと、比較的コンパクトなサイズに仕上げられている。モデル1のシルエットは、外側に幅広いポリッシュ仕上げのファセットを備えたショートラグが特徴だ。これにより、手首に載せた際にはラグがよりスリムに感じられる。ポリッシュ仕上げは滑らかで丸みを帯びたベゼルにも施されている。また、ミドルケースとねじ込み式ケースバックは全面にサテン仕上げが施されている。

Anordain Model 1 Case Side
AnOrdain Porcelain Dial Macro
Model 1 Pocket Shot

 新作の主役は、もちろんホワイトの釉薬を施したポーセリンダイヤルだ。モデル2 ポーセリンの特徴的な書体はアンオーダインの社内タイポグラファーがデザインしていたが、今回は外部のクリエイティブから着想を得ている。今回のタイポグラフィを手がけたのは、グラフィックデザイナー兼タイプデザイナーのキア・タスビグ(Kia Tasbihgou)氏だ。ダイヤルのレタリングには、ブレゲ数字への明確かつ意図的なオマージュが込められている。またこれに組み合わせるのが、独自の熱処理によるブルースティールの針であり、時針はブレゲ針、分針はスケルトン仕様の角張ったシリンジ針となっている。さらにダイヤルと針をつなぐ要素となっているのが、ダイヤル上の“0”の数字だ。これは時針に設けられたオープンリング状のデザインと呼応している。

 モデル1 ポーセリンに搭載されるムーブメントは、2種類から選択できる。いずれもラ・ジュー・ペレ製のG101だが、装飾仕様のムーブメントとシースルーケースバックを組み合わせた仕様も用意されている。この仕様では、スパイラル状のアンスラサイトストライプと部分的にスケルトン化されたローターによる独自の装飾が楽しめる。標準仕様のG101を選んだ場合は、ソリッドケースバックとなる。標準ムーブメントと装飾仕様のいずれも基本スペックは共通で、振動数は2万8800振動/時、パワーリザーブは68時間を確保している。

Model 1 Decorated Caseback
Caliber Macro
Porcelain Dial Slanted Shot

 本作には、アンオーダインの自社工房で製作されたレザーストラップが付属する。8月27日より販売され、既存顧客には24時間早く購入できる先行アクセスが提供される。ブランドによると、初回入荷分は70本で、その後は毎月少量ずつ再入荷する予定だ。価格は、標準仕様のG101を搭載したモデルが2950ドル(約45万円)、装飾仕様のG101とシースルーケースバックを組み合わせたモデルが3400ドル(約52万円)だ。


我々の考え

昨年モデル2 ポーセリンを取材して以来、次なるポーセリンダイヤルモデルがいつ登場するのか、ずっと気になっていた。今回の新作が、初のポーセリンダイヤルモデルとは見た目の印象が大きく異なる点は素晴らしいと思う。これまでアンオーダインの自社アーティストによる美しい仕上がりをいつも楽しみにしてきたが、今回のようにタスビグ氏という外部のクリエイターの視点を取り入れ、クラシカルなエレガンスに少しアートスクール的な感性を加えているのもとても興味深い。モデル1 ポーセリンに見られるような、ブレゲスタイルの時針と角張った分針の組み合わせを成立させられるブランドはそう多くないだろう。それでも、不思議とこの組み合わせがアンオーダインの作品として不思議なほどしっくりくる。

Model 1 Porcelain on Canvas Case

 今回初めてモデル1とじっくり向き合うことができたが、ケースは手首のサイズを問わず、非常によく収まると感じた。アンオーダインのウェブサイトを眺めているときには(正直に言えば、皆さんのなかにも同じことをしている人は多いだろう)、これほどケースの魅力が際立って見えたことはなかった。それが実際に着用してみると、印象が大きく変わる。そして、もちろんここで主役となるのはダイヤルだ。ひと目見ただけでも、ポーセリンダイヤルは美しい光沢を放ち、ブルーのプリントがもたらすわずかな立体感が、光を受けて表情を変える。しかし光の当たり方によっては、ある光の条件下で近づいて見ると、ポーセリンが手作業で作られていることがわかる。モデル2 ポーセリンと同様に、ダイヤル全体にはところどころ小さなピット(凹み)が見られるのだ。完璧にフラットで傷ひとつないダイヤルを求める人には、別の時計を選んだほうがいい。このダイヤルは、粘土を磁器へと変える工程で生まれる、わずかな不完全さそのものをあえて受け入れている。

Model 1 Wristshot Front Facing

 アンオーダインの時計は、誰にでも受け入れられるものではない。それでも、エナメルダイヤルモデルの途方もなく長いウェイティングリスト(私が最後に確認した時点では2030年まで待つ状況だった)は、グラスゴーの工房で生み出される製品がコレクター層にいかに高く評価されているかを物語っている。そうした需要に向き合うなかで、圧倒的な注文待ちを少しでも緩和できる別の提案を探すのは自然なことだろう。何より重要なのは、モデル1 ポーセリンがブランドの揺るぎない創造哲学に見事に合致しており、次の新作への期待をさらに高めてくれるということだ。


基本情報

ブランド: アンオーダイン(AnOrdain)
モデル名: モデル1 ポーセリン(Model 1 Porcelain)

直径: 38mm
厚さ: 11mm
ケース素材: ステンレススティール
文字盤色: ホワイトの釉薬仕上げポーセリン
インデックス: プリント
夜光: なし
防水性能: 50m
ストラップ/ブレスレット: 自社製のレザーストラップ


ムーブメント情報

キャリバー: ラ・ジュー・ペレ G101(オプションで装飾仕様のA1バージョンを選択可能)
機能: 時・分表示、センターセコンド
パワーリザーブ: 68時間
巻き上げ方式: 自動巻き
振動数: 2万8800振動/時
石数: 24
クロノメーター認定: なし


価格&発売時期

価格: 標準仕様のG101搭載モデルが2950ドル(約45万円)、装飾仕様のA1バージョンが3400ドル(約52万円)
発売: 発売中
限定: なし

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