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In-Depth ミハエル・シューマッハの腕時計、F1コックピットのカシオからユニークピースのF.P.ジュルヌまで

ステアリングに取り付けられたカシオから、タイトルを記念するオメガ、彼のためだけに仕立てられたユニークピースまで。ミハエル・シューマッハと時計の関係をたどる。

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HODINKEE Japanでは2026年10月30日(金)から11月5日(木)まで、Car & Watch Week 2026としてクルマとそれに関する時計に焦点を当てた特集を公開している。このウィークのために用意した新規取材記事をサイト上で毎日配信していく予定だ。すでに公開されたコンテンツについてはこちらから確認してほしい。

F1で7度のワールドチャンピオンに輝いたミハエル・シューマッハ。彼にまつわる時計の歴史をたどると、レースで役立てた実用的な一本から、輝かしい戦績や人との深いつながりを刻んだ記念の時計まで、彼と時計の多彩な関係が見えてきます。

 ステアリングに取り付けられたデジタルウォッチ時計は、走行中も自らタイムを確認しようとした姿勢を伝える一方、タイトル記念モデルや特別な贈り物には、彼のキャリアや親交が刻まれています。時計を手がかりに、シューマッハが歩んだ歴史を振り返ります。


セナゆかりのS/elをシューマッハも着用(1992年)

1992年のF1世界選手権(Photo Courtesy: Getty Images)

S/el(セル)コレクションと聞いて、アイルトン・セナを思い浮かべる人は多いでしょう。彼の愛用時計として知られるこのコレクションは、独特のS字型リンクを持つブレスレットが大きな特徴です。そのデザインにはセナも関わったとされ、コレクションにはモータースポーツとの深いつながりが刻まれています。

 このS/elを、ミハエル・シューマッハもF1キャリア初期に着用していました。写真に残されているのは、ツートーンのケースにアナログとデジタルの表示を組み合わせたS/el クロノグラフです。アナログのクロノグラフ針とデジタルディスプレイをひとつの文字盤に収めた、1990年代らしい機能的なデザインが目を引きます。

 コレクションの大きな特徴は、人間工学に基づいて設計されたS字型リンクのブレスレットです。手首に沿う独特の形状は、ひと目でS/elとわかる個性を生み出しています。S/elという名称は「Sport」と「Elegance」を組み合わせたもので、1999年には「リンク」へと名を改めました。

Photo Courtesy: TAG Heuer

 タグ・ホイヤーは1991年から1994年にかけて、シューマッハを「Don’t Crack Under Pressure(プレッシャーに負けるな)」キャンペーンのアンバサダーに起用しました。プレッシャーに屈しないというメッセージは、F1で経験を積み、着実に結果を残していった彼の歩みにも重なります。1992年のメキシコGPでは自身初となる表彰台に上がり、1994年にはベネトン・フォーミュラで初のドライバーズチャンピオンを獲得しました。写真のS/el クロノグラフは、のちに7度の世界王者となるドライバーが、その才能を世界に示し始めた時代を伝える一本です。

 セナの時計としてよく知られるシリーズですが、シューマッハもまた、その歴史を彩ったドライバーのひとりでもあったのです。


F1マシンのステアリングに取り付けられたデジタルウォッチ(1990年代半ば)

Photo Courtesy: The Cahier Archive

タグ・ホイヤーのS/elは、キャンペーンでもシューマッハの手元を飾った時計でした。一方、1990年代半ばには、レース中に時間を確認するため、カシオのデジタルウォッチをステアリングに取り付けていたことでも知られています。腕に着けるのではなく、走行中に自分で時間を確認するための道具として使っていたのです。

 当時のF1マシンでは、現在のように多くの走行情報をステアリング上のディスプレイで確認できる環境は整っていませんでした。当時シューマッハのレースエンジニアを務めていたパット・シモンズは、1992年のことを振り返っています。シューマッハはサーキットの各セクションでのタイムを正確に把握したがっていたため、シモンズは安価なデジタルウォッチを10個購入してステアリングに取り付けたそうです。シューマッハは時計を見ながら、コーナーからコーナーまで自分で計時していました。

1995年ドイツグランプリが開催されたホッケンハイムリンクでベネトン・ルノー B195を駆るミハエル・シューマッハ。(Photo by Paul-Henri Cahier/Getty Images)

1995年日本グランプリ(鈴鹿サーキット)でミハエル・シューマッハが使用した、ベネトン B195 ルノーのステアリングホイール。(Photo by Sutton Images / Getty Images)

 写真を見比べると、ステアリングに取り付けられた時計のひとつは、カシオの「F-30」と確認できます。画像検索(Getty Images)や過去の映像(YouTubeの動画など)を照合するなかで特定することができました。ただし、別の写真には異なる形状の時計も写っており、こちらのモデル名は判別できていません。シモンズの回想に登場する時計と写真のF-30が同じものなのか、また複数の時計が時期によって使われていたのかは、現時点ではわかっていません。

Photo Courtesy:  Zona Casio

 高性能な電子機器が集まるF1マシンのステアリングに、市販のデジタルウォッチが取り付けられていた。その意外な光景は、シューマッハが速さを追求するために、必要な道具を実際の走行に取り入れていたことを伝えています。

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赤、黄、そして青のスピードマスター レーシング(1996〜1999年)

Photo Courtesy: Omega

タグ・ホイヤーに続き、シューマッハは1995年にオメガと契約し翌1996年にアンバサダーに就任。そのときに登場したのが、彼の名と結びついて語られるスピードマスター レーシングです。39mmのステンレススティール製ケースに、赤または黄色の文字盤を組み合わせた鮮やかなモデルです。文字盤外周にはチェッカーフラッグを思わせる意匠があしらわれ、当時のスピードマスターのなかでも、ひときわ鮮やかでスポーティな印象を放ちます。シューマッハは、ドイツ・ケルペンにある自身のカートコースでこのモデルを発表。パートナーシップを象徴する初期の一本となりました。

 赤文字盤は、フェラーリのマシンやロードカーを彩るロッソ・コルサを思わせます。シューマッハは1996年にフェラーリへ移籍し、2000年から2004年まで5年連続でドライバーズタイトルを獲得しました。後の活躍を知る視点から見ると、この色使いは彼がフェラーリとともに築いた時代を先取りするようにも感じられます。ただここで興味深いのは、当時フェラーリがジラール・ペルゴとパートナーシップを結んでいた点です。

ダイヤルカラーに合わせたレザーストラップモデルのほかにブレスレット仕様も販売されていた。(Photo Courtesy: Hodinkee Shop)

 オメガとシューマッハのパートナーシップはその後も続き、タイトル獲得を記念したモデルも発表されました。そうした後年のモデルに対し、1996年に登場した本作では、文字盤やケースバックにシューマッハの名前やタイトルを記していません。彼とのつながりを示していたのは、タイヤを模した専用パッケージと、そのタイヤ部分にあしらわれたシューマッハのサインでした。

写真中央がCARTロゴを有したモデル。(Photo Courtesy: Omega)

 なお、このシリーズには青文字盤のシューマッハモデルも存在します。一方、同じ青文字盤でも、6時位置にインディカーのレースシリーズ「CART」(Championship Auto Racing Teams)ロゴを配したモデルは、CARTで活躍したマリオ・アンドレッティにちなんだ別モデルです。シューマッハとのつながりを示すロゴや意匠の有無によって、よく似た2本を見分けることができます。


タイトル獲得を記念したスピードマスター(2000〜2002年)

スピードマスター レーシング シューマッハ ワールドチャンピオン 2000 Ref.3518.50 (Photo Courtesy: Hodinkee Shop)

スピードマスター レーシング シューマッハ ワールドチャンピオン 2000 Ref.3517.30 (Photo Courtesy: Hodinkee Shop)

2000年、ミハエル・シューマッハはフェラーリ移籍後初のドライバーズタイトルを獲得し、自身3度目のワールドチャンピオンに輝きました。オメガはこの快挙を記念して、「スピードマスター レーシング シューマッハ ワールドチャンピオン 2000」を発表しました。

 39mmのステンレススティール製ケースに、ブラックまたはシルバーの文字盤を組み合わせたモデルで、黒文字盤のRef.3518.50は6000本、シルバー文字盤のRef.3517.30は4000本が製造されました。文字盤外周の赤とオレンジによるチェッカーパターンに加え、ケースバックにはシューマッハのサインと限定番号が刻まれています。

スピードマスター Ref.3519.50 (Photo Courtesy: Hodinkee Shop)

 翌2001年には、フェラーリ移籍後2年連続となる、通算4度目のタイトルを獲得。記念モデルのRef.3519.50は1万1111本限定で、カーボン調の文字盤にチェッカーパターンや赤いアクセントを配しています。1時位置のアラビア数字「1」は、2001年のタイトル獲得を示す意匠です。ケースバックにはサインと「World Champion 2001」の文字が入ります。

スピードマスター Ref.3529.50 (Photo Courtesy: Omega)

 2002年、シューマッハは3年連続、通算5度目のタイトルを獲得しました。これを記念するRef.3529.50は5555本限定。カーボンファイバー文字盤にチェッカーパターンをあしらい、日付、曜日、月、24時間表示を備えたトリプルカレンダーを搭載しています。ケースバックにはサインと「World Champion 2002」の文字が刻まれました。

スピードマスター 3159.50.00 (Photo Courtesy: Omega)

 同じ年には、5度のタイトル獲得を記念した42mmのレッドゴールド製「ブロードアロー」も登場しています。文字盤には「Michael Schumacher」の名を配し、ケースバックには歴代のタイトル獲得年と「Five Times World Champion」の文字を刻印。2002年の勝利だけでなく、シューマッハがそれまで積み重ねてきた5度の戴冠を祝うモデルです。

 2000年から2002年にかけて、オメガはタイトルを重ねるたびに、限定数や文字盤の意匠、ケースバックの刻印を通じてシューマッハの戦績を時計に記録していきました。彼の勝利が続くにつれ、記念モデルもまた、その歩みを刻むコレクションへと発展していったのです。


そして伝説へ(2003〜2004年)

スピードマスター Ref.3559.32 (Photo Courtesy: Omega)

2003年、ミハエル・シューマッハは日本グランプリで6度目のドライバーズタイトルを獲得しました。オメガはこの偉業を記念し、スピードマスター Ref.3559.32を発表。アイボリーの文字盤に黒いインダイヤルを組み合わせたパンダダイヤルが特徴で、6000本が製造されました。ケースバックには「Michael Schumacher – The Legend」「Sixth Title Limited Edition」の文字と限定番号が刻まれています。

スピードマスター Ref.3853.32 (Photo Courtesy: Fratello Watches)

スピードマスター Ref.3853.32 (Photo Courtesy: Fratello Watches)

 翌2004年、シューマッハは7度目のドライバーズタイトルを獲得。これを記念して登場したRef.3853.32も、アイボリーとブラックのパンダダイヤルを採用しています。文字盤外周にはチェッカーフラッグを思わせる分目盛りをあしらい、6時位置には日付表示を配置。42mmのステンレススティール製ケースに自動巻きCal.3301を搭載し、500本限定で製造されました。

 全体のデザインは2003年モデルを引き継ぎながら、文字盤の12時位置にシューマッハの名前とサインを加えた点が異なります。ケースバックには「Michael Schumacher Special Edition」の文字と、限定シリアル(○○○/500)が刻まれています。2003年モデルが「The Legend」の名で6度目のタイトルを称えたのに対し、Ref.3853.32は7度目の戴冠を特別仕様で祝う一本となりました。


6度目のタイトルを祝うロイヤル オーク(2003年)

Photograph by Mark Kauzlarich

2003年、ジャン・トッドはミハエル・シューマッハの6度目のドライバーズタイトルを祝い、18Kホワイトゴールド製のロイヤル オーク クロノグラフ Ref.25960BCを贈りました。文字盤はシューマッハのために特別にデザインされたものです。6時位置のインダイヤルにはフェラーリの跳ね馬、9時位置には赤いレーシングヘルメットを配し、3時位置には6つの星と「1」をあしらっています。これは当時までに獲得した6度のタイトルを表現した意匠です。

Photograph by Mark Kauzlarich

Photograph by Mark Kauzlarich

 裏蓋には月桂冠とともにタイトル獲得年が刻まれ、さらに「J. Todt pour M. Schumacher, Noël 2003(ジャン・トッドからミハエル・シューマッハへ、2003年のクリスマスに)」というメッセージが添えられています。チームを率いたトッドからの贈り物であることも含め、シューマッハの戦績とふたりの関係が刻まされた一本です。

 この時計は2024年5月14日、クリスティーズの「ミハエル・シューマッハの所有物を含むレアウォッチ(Rare Watches Including the Property of Michael Schumacher)」オークションにロット130として出品され、予想落札価格の15万〜25万スイスフランを大きく上回る41万5800スイスフラン(当時の為替レートで約7200万円)で落札されました。本モデルの詳細については、マークの記事「Auctions: クリスティーズのオークションを前にF1界のレジェンド、ミハエル・シューマッハの時計をハンズオン」も併せてご覧ください。


F.P.ジュルヌが仕立てた、シューマッハへの特別な贈り物(2004年)

Photograph by Mark Kauzlarich

F.P.ジュルヌのヴァガボンダージュ Iは、ジャン・トッドがミハエル・シューマッハのためにフランソワ・ポール・ジュルヌへ製作を依頼したユニークピースです。2004年、シューマッハが7度目のタイトルを獲得した年のクリスマスに、当時フェラーリのチームを率いていたトッドからシューマッハへ贈られました。7度目のワールドチャンピオン獲得を祝うとともに、ふたりの親交を伝える一本でもあります。

 プラチナ製のトノー型ケースは幅37.5mm。手巻きムーブメントはローズゴールド製で、ムーブメントには「XMAS 2004 – JEAN TODT FOR MY FRIEND MICHAEL SCHUMACHER」と刻まれています。ケースにも「Piece Unique」の文字が刻まれ、特別な依頼によってつくられた時計であることが示されています。

Photograph by Mark Kauzlarich

 目を引くのは、フェラーリを思わせる鮮やかな赤い文字盤です。フェラーリの跳ね馬に加え、シューマッハのレーシングヘルメット、そして7度のワールドチャンピオン獲得を象徴するモチーフが配されています。時刻表示には、時を示す数字が文字盤上を移動するワンダリングアワーを採用。個人的な記念品でありながら、F.P.ジュルヌらしい独創的な機構と造形も備えています。

 本作は「ヴァガボンダージュ I」の市販化に先立つ2004年に製作されました。同モデルの最初の市販シリーズが登場したのは2006年で、本作は市販化に先行する特別製作品と考えられます。クリスティーズは、本作がローズゴールド製ムーブメントを搭載した最初期のヴァガボンダージュ Iだった可能性を指摘しています。シューマッハのためだけに仕立てられた意匠と、モデルの歴史における早い時期の作品というふたつの側面が、この一本の希少性を際立たせています。

Photograph by Mark Kauzlarich

 この時計は2024年5月14日、クリスティーズの「Rare Watches Including the Property of Michael Schumacher」オークションにロット136として出品されました。予想落札価格の100万〜200万スイスフランの範囲内ではあったものの、149万7000スイスフラン(当時の為替レートで約2億6000万円)で落札されました。

本モデルの詳細も、マークの記事「Auctions: クリスティーズのオークションを前にF1界のレジェンド、ミハエル・シューマッハの時計をハンズオン」を併せてご覧ください。


ザ レジェンド コレクション(2005年)

Ref.3506.31 (Photo Courtesy: Omega)

Ref.3506.61 (Photo Courtesy: Omega)

オメガはシューマッハの名を冠した「スピードマスター “The Legend Collection”」を2005年に発表しました。6度目、7度目のタイトル獲得を記念した限定モデルに続き、文字盤の異なる3モデルを展開しました。文字盤はホワイト系、レッド、ブラックの3色を展開し、それぞれRef.3506.31、Ref.3506.61、Ref.3507.51が与えられています。

Ref.3507.51 (Photo Courtesy: Omega)

Photo Courtesy: Omega

 いずれも42mmのステンレススティール製ケースに自動巻きCal.3301を搭載し、6時位置に日付表示を備えます。文字盤の色に合わせてインダイヤルや外周の目盛りの配色も変え、ケースバックには「The Legend Collection Michael Schumacher」の文字を刻印。タイトルを祝う限定モデルから、シューマッハの名を冠した3色展開のコレクションへと、ラインナップが広がっていきました。


7冠を文字盤とベゼルに(2008年)

Ref.321.30.44.50.01.001 (Photo Courtesy: Omega)

2005年の3モデルに続き、2008年には「スピードマスター “The Legend” コーアクシャル クロノグラフ」が登場しました。シューマッハの7度のタイトル獲得を記念したモデルで、文字盤の1時から7時位置にはアラビア数字を配し、ベゼルには7度のタイトル獲得年に加え、通算の優勝回数やポールポジション数、表彰台獲得数などを刻んでいます。文字盤とベゼルの両方に、彼の輝かしいキャリアを表現したデザインです。

 44.25mmのステンレススティール製ケースに、自動巻きコーアクシャル Cal.3313を搭載。ブレスレット仕様のRef.321.30.44.50.01.001と、ラバーストラップ仕様のRef.321.32.44.50.01.001が用意されました。2005年のコレクションが文字盤の色で個性を表現したのに対し、本作はシューマッハの打ち立てた記録そのものを時計の意匠に取り込んでいます。


オーデマ ピゲとの協業から生まれた2本(2012年、2015年)

ロイヤル オーク オフショア クロノグラフ ミハエル・シューマッハ (Photo Courtesy: Audemars Piguet)

ケースバックから見えるローターにはシューマッハのサインが刻印されている。(Photo Courtesy: Audemars Piguet)

Photo Courtesy: Audemars Piguet

シューマッハは2010年にオーデマ ピゲのアンバサダーに就任しました。2012年には、彼との協業による「ロイヤル オーク オフショア クロノグラフ ミハエル・シューマッハ」が登場します。44mmのケースはチタン、18Kピンクゴールド、プラチナの3素材で展開され、限定数はそれぞれ1000本、500本、100本。ケースバックから見えるムーブメントのローターには、シューマッハのサインが刻まれています。

ロイヤル オーク コンセプト ラップタイマー ミハエル・シューマッハ (Photo Courtesy: Audemars Piguet)

 2015年には、シューマッハのアイデアをもとに開発された「ロイヤル オーク コンセプト ラップタイマー ミハエル・シューマッハ」が発表されました。彼が構想したのは、サーキットを走行中に使う時計ではなく、コース脇から複数のラップタイムを連続して計測・記録するための時計です。約5年をかけて開発された手巻きCal.2923は、2本の中央クロノグラフ針とフライバック機能を組み合わせ、連続するラップタイムを計測・比較できます。F1でポイントを獲得した221レースにちなみ、221本限定で製造されました。

 2012年のモデルがシューマッハの名を冠したクロノグラフだったのに対し、ラップタイマーは彼自身のアイデアを機構に反映した一本です。本人の経験に根ざした発想が、時計の機能として形になりました。