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Photos by TanTan Wang
我々が知っていること
ブローバ愛好家にとっては朗報だ。何年ものあいだ顧客やコレクターが懇願し続けた結果、ついにルナ パイロットがより小さなサイズで登場したのだ。だがもしあなたが、クラシックなルナ パイロットをそのままサイズダウンしたモデルを期待していたのなら、残念ながら今のところその願いは叶わない。しかしオリジナルにひねりを加えたモデルを探している人なら、ブローバがルナ パイロット ブラックホールと名付けた、小型ケースにオールブラックの新しいデザインを纏わせたモデルに興味をそそられるかもしれない。
新しいケースはオリジナルのクッションケースのシルエットを維持しつつ、直径を43.5mmから41mmへとサイズダウンしている。厚さは13.05mmで、ラグ・トゥ・ラグは48mmだ。ケースとブレスレットのマットな仕上げは、サンドブラスト加工とPVDコーティングによるもので、デザイン全体に浸透するダークな雰囲気とステルスな外観を与えている。リューズ、クロノグラフプッシャー、トップベゼルリングは、光沢のあるブラックPVDで仕上げられている。
ダイヤルも徹底してモノクロームでまとめられている。サンドブラスト仕上げの針とアプライドインデックスにはグレーアクセントが配され、ミニッツトラックやブローバのロゴ、インダイヤルの表記はグレープリントで施されている。ダイヤルベースには理論上99.4%の光を吸収するというムソウ ブラック(Musou Black)が塗布されており、きわめて深い黒を実現する。さらに嬉しいポイントとして、インデックスと針には、暗所でブルーに発光するグレーのスーパールミノバが塗布されている。高さのあるサファイアクリスタルの下には立体的なインナータキメーターを配し、ダイヤルに奥行きを与えている。9時位置の60分積算計とスモールセコンドは従来どおりに見えるかもしれないが、3時位置のインダイヤルは1/20秒表示を担っている。
スモールセコンドのインダイヤルにプリントされているように、ルナ パイロット ブラックホールの内部には、実績ある高精度クォーツムーブメント Cal.NP20が搭載されている。これは262kHzというきわめて高い振動数で駆動するブローバ専用ムーブメントだ。その振動数は標準的なクォーツムーブメントの何倍も速く、年間を通して高い計時精度(ブローバは“年差数秒”と説明している)を実現する。このキャリバーのもうひとつの優れた点は、クロノグラフ秒針がスイープ運針することだ。この価格帯以下の時計でメカクォーツのクロノグラフムーブメントが普及している昨今では、それほど印象的ではないかもしれないが、依然として魅力的な仕様だ。
裏蓋にはルナ パイロットのインスピレーション源となったブローバのクロノグラフウォッチと、宇宙飛行士デイヴ・スコット(Dave Scott)との歴史へのトリビュートが捧げられている。この物語はブローバというブランドを、本物の時計学と宇宙航行学の歴史に結びつけるものであるが、もし興味があればこちらの記事で詳しく読むことができる。プリントされたメダリオンはミネラルガラスのインサートで覆われ、裏蓋に美しく配置されている。
ブローバの新作ルナ パイロット ブラックホールは、専用ボックスとトラベルクロックが付属し、6000本の限定。価格は1650ドル(日本円で約25万8000円)だ。
我々の考え
新しいルナ パイロット ブラックホールには、ふたつの重要なポイントがある。ひとつ目は、私の意見では最も重要なことだが、41mmケースの導入だろう。確かに、厳密にはもはやオリジナルのインスピレーションに忠実ではない。しかし考えてみれば、そもそも宇宙へ行ったオリジナルの時計は機械式クロノグラフだったのだ。それならば、クォーツキャリバーのよりコンパクトな寸法を活かして時計を小型化し、より多くの人の手首に収まりやすくするのは自然な流れとも言える。オリジナルのルナ パイロットのサイズが45mmだったことを考えると、このケースは実に大きな進化を遂げた。
その違いは体感できるのか? 間違いなくできる。私自身45mmのモデルを所有していたが、本作は、細い手首上での“金属の塊っぽい”印象が大きく軽減されている。よりコンパクトなサイズを求めていた人には歓迎されるはずだ。装着感としては、風防の高さとベゼルリングによってやや厚みはあるものの、全体としては標準的なクロノグラフに近いバランスにまとまっている。同時に、ブラックアウトされた外観によって視覚的には引き締まって見える。
ふたつ目のポイントは、このオールブラックカラーの出来栄えだ。PVDコーティングの耐久性や、その時計を所有することに対して躊躇する人が少なくないことを考えると、この仕様は好みが分かれるはずだ。それでも箱から出したばかりの新品が放つ格好良さは、認めざるを得ない。ダイヤルのコントラストが十分にあるおかげで、視認性は全く問題ない。そして個人的には、立体的なディテールを持つさりげないタキメーターがとても気に入っている。長く使っていくなら、ブレスレットに多少の擦れや使用感が出ることは、ある程度受け入れる必要がある。
とはいえ、本当に興味深いのは別の点だ。もしこの新しいサイズで、従来のサンドブラスト仕上げを施したスティール製のモデルを待ち望んでいるなら、少し辛抱するだけでいい気がしている。ブローバのようなブランドが、新ケース設計をこの限定モデルだけで終わらせるとは考えにくいからだ。だからこそここでの可能性は、このコレクションの未来にとって良い兆しだと考えている。
基本情報
ブランド: ブローバ(Bulova)
モデル名: ルナ パイロット(Lunar Pilot)
直径: 41mm
厚さ: 13.05mm
ケース素材: PVDコーティングのステンレススティール
文字盤色: ムソウ ブラック
インデックス: アプライド
夜光: グレーのスーパールミノバ
防水性能: 100m
ストラップ/ブレスレット: ブレスレット
ムーブメント情報
キャリバー: 高精度クォーツのNP20
機能: 時・分表示、スモールセコンド、1/20秒計測のクロノグラフ
振動数: 262kHz
価格&発売時期
価格: 1650ドル(日本円で約25万8000円)
発売: 発売中
限定: あり、6000本
詳しくはこちらをご覧ください。
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