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Introducing クリストファー・ウォードのC63 トゥルー GMTがラインナップに加わり、ローカルジャンピングアワーを備えたGMT機能を実現

イギリス最大の時計ブランドはフライヤーGMTムーブメントの開発について、予想以上に時間がかかった試練であり、“困難を伴う”取り組みだったと語る。

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我々が知っていること

英国を拠点とするクリストファー・ウォードは、近年ビジネスとプロダクトの両面で成功を収めており、スイスの伝統あるブランドの地位を脅かす存在でもある。彼らは手頃な価格帯のスイス製ウォッチを製造し、スペックとデザインの両面でトップブランドと競い合うことを目指している。同社は、一体型ブレスレットを備えたスポーツウォッチのトゥエルブや、とりわけチャイミングウォッチというカテゴリーをまったく新しい層に向けて価格設定行ったベル カントなど、確立された領域に対して価値ある代替品を次々と提示してきた。

 それだけにクリストファー・ウォードがロレックスのGMTマスターIIの伝統に倣い、ローカルジャンピングアワーを備えた“フライヤー”GMTのムーブメントの開発に取り組んでいたことは驚くべきことではないだろう。同社は今回、C63 トゥルー GMTを発売した。これは先日発表されたパンナムとのコラボレーションによる限定モデル、C60 クリッパー GMTなどに搭載されている“コーラー”GMT機能を越えて、GMTラインナップを拡大し、アップグレードするトラベルウォッチである。

 この新作を“トゥルー(True)”と表現することには、誰もが同意するわけではないかもしれない。セカンドタイムゾーンの表示や追跡が可能な24時間針を備えたコーラーGMT(または“オフィス”GMT)もまた、“本物”のGMTであることに変わりはないからだ。結局のところ、その機能を何に使うかによって、どちらを選ぶべきかが決まるのだ。

 だが分、秒、そしてGMT針を止めたり乱したりすることなく、タイムゾーンや日付を変更できるローカルジャンピングアワーを備えたフライヤーGMTのムーブメントが、飛行機で複数のタイムゾーンを移動する旅行者にとって最良の選択肢であることは間違いない。しかし遠く離れた家族や友人、同僚がいる場所の時間を常に意識し、別のタイムゾーンを単に把握したいだけの人にとってはコーラーGMTが最適な選択肢となることもある。

 フライヤーGMTのムーブメントは、ロレックスのGMTマスターIIやエクスプローラーIIで使用されているのがよく知られているが、ロンジンやミドーを含むスウォッチ グループの一部の時計にも採用されている。また、チューダーのムーブメントメーカーであるケニッシ社もフライヤーGMTのムーブメントを製造しており、チューダーやノルケインなどの他ブランドでも採用している。このようにフライヤーGMTのムーブメントは身近な存在になりつつあるものの、その設計と構造が複雑であることもあって、いまだにローカルジャンピングアワーを備えたフライヤーGMTよりも、コーラーGMTのムーブメントを搭載した時計のほうが圧倒的に多い。

 C63 トゥルー GMTとCW-002の開発は、クリストファー・ウォードにとってきわめて困難な課題だった。価格を製造コストの3倍以内に抑えるというコミットメントで知られるこのイギリスの独立系ブランドは、2023年に初めてフライヤーGMTの計画を発表し、実現が近いことを示唆していた。それから数年、多大な努力と苦労を経て、ついに完成に至ったのだ。

 同社によれば、CW-002は既存のCW-001ムーブメント(旧SH21)から新たに設計された16個の部品と7個の改良部品を追加することで、フライヤーGMT機能とCOSC認定の-4秒から+6秒の精度、そして5日間のパワーリザーブを実現したという。CEOのマイク・フランス(Mike France)氏ら経営陣によれば、ムーブメントの厚みを抑えることは容易ではなかったそうだ。「この時計はピュアな楽しさだけではなく、多くの困難を伴いながらも完成に至ったモデルです」とフランス氏は語る。

 直径40.5mmのステンレススティール(SS)製のケースを持つ本作は、ダイヤルのレイアウトと構造を通じてGMTウォッチに独自の解釈を加えている。グレイン仕上げを施したダイヤルにはふたつのインダイヤルが配置され、6時位置にはスモールセコンド、9時位置にはアプライドのパワーリザーブインジケーターが配されている。一方、3時位置の日付表示窓の横にはムーブメントの一部が透けて見えるカットアウトがあり、直線的なサテン仕上げと手作業でポリッシュ仕上げが施されたGMTブリッジや、サテン仕上げを施した歯車が確認できる。固定ベゼルを採用することで、トラベルウォッチとしては斬新で個性的なレイアウトを実現している。

 ダイヤルはオレンジのGMT針を備えたホワイトとシルバーのダイヤルと、ライトブルーのGMT針を備えたブラックのダイヤルの2種類が用意されている。ブレスレットは、ブランド独自のプッシュボタン式マイクロアジャスト機能を搭載したSS製、またはオレンジもしくはライトブルーのラバーストラップにデプロワイヤントクラスプを組み合わせたものから選べる。

 自社開発の新型GMTムーブメント、5日間という長めのパワーリザーブ、そして特徴的なダイヤルデザインを備えたフライヤーGMT搭載の新作C63は、現在クリストファー・ウォードの米国サイトで1460ドル(日本円で約23万円)で掲載されているコーラーGMT仕様のモデルに比べ、かなり高価だ。本作は現在発売中であり、デプロワイヤントクラスプ付きのラバーストラップ仕様で3995ドル(日本円で約64万円)、SS製ブレスレット仕様で4135ドル(日本円で約66万円)だ。


我々の考え

フライヤーGMTのムーブメント、COSC認定の精度、そしてダイヤルに堂々と表示された大容量パワーリザーブインジケーターにより、この新しいC63 “トゥルー GMT”はますます競争が激化する市場で際立っている。しかし2023年から状況は大きく変わった。現在では、ミヨタのようなムーブメントメーカーがフライヤーGMTを搭載したムーブメント Cal.9075を製造しており、シチズン傘下のブランドはもちろん、多くのマイクロブランドの製品にも搭載され始めている。

 競争が激化した市場において、本格的なフライヤーGMTを搭載したムーブメントはもはや差別化を図る要素ではなくなっており、回転ベゼルがあればタイムゾーン追跡機能が向上したと考える人さえいるだろう。それでもクリストファー・ウォードは、スイス製GMTムーブメントの性能向上を望む声に応える魅力的な1本を完成させた。ダイヤルのレイアウトと高精度ムーブメントの組み合わせは、ユニークでオリジナリティあふれるフライヤーGMTを求める人々にとって見逃せない要素だ。


基本情報

ブランド: クリストファー・ウォード(Christopher Ward)
モデル名: C63 トゥルー GMT(C63 True GMT)

直径: 40.5mm
厚さ: 14.15mm
ケース素材: 316Lステンレススティール
文字盤: シルバーホワイト/ブラック
インデックス: アプライド
夜光: スーパールミノバ グレードX1 BL C1を塗布した針とインデックス
防水性能: 100m
ストラップ/ブレスレット: オレンジまたはブルーのデプロワイヤントクラスプを備えた一体型ラバーストラップ、プッシュボタン式のマイクロアジャスト機能を搭載したSS製でラグ幅22mmのブレスレット


ムーブメント情報

キャリバー: CW-002
機能: 日付、パワーリザーブインジケーター、トラベラーGMT
パワーリザーブ: 120時間(5日間)
巻き上げ方式: 自動巻き
振動数: 2万8800振動/時
クロノメーター認定: あり、COSC認定あり。日差-4/+6秒


価格&発売時期

価格: ラバーストラップ仕様は3995ドル(日本円で約64万円)、ブレスレット仕様は4135ドル(日本円で約66万円)
発売時期: 発売中
限定: なし

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