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もうちょっとこっちに来て。話を聞いて、言いたいことがあるんだ(ニール・ヤングのファンは歓迎してくれるだろう。それ以外の人にとってこのフレーズは、スピードマスタースウォッチの話を始めるのにはとてもおかしな方法かもしれない)。現在、世界中のスウォッチストアでは、2023年の毎月の伝統であるミッション・トゥ・ムーンシャイン・ゴールドの新作を続けている。
先月、我々はムーンシャイン・ネプチューン(ムーンシャイン・ゴールド仕上げのクロノグラフ秒針を備えた、ブルームーンスウォッチ)を見ることができた。ベースにミッション・トゥ・ザ・ムーンモデルを使用することから初めて脱却した月だった。さて、10月は原点回帰した。
イチゴからスイスのランタン、隠れた数字に至るまで、スウォッチはこの黄金に輝く針を、満月の特定の形態に関連してあらゆる方法で飾ってきた。今回は収穫の月・中秋の名月にちなんで大麦の穀物模様が描かれている。噓じゃない、本当だ。今年は何度も記事にしているが(私はムーンウォッチについてよく書いている)、これらのリリースの興味深い点は、満月の下で製造できるクロノグラフ秒針の数が限られていることと、そのことを証明する証明書が各時計に付属していることだ。
ムーンスウォッチに疲れてはいるが、それでもファンは列をなして手に入れるのを止めない。とはいえミッション・トゥ・ムーンシャインの打ち上げを最後に見たとき、我々は別の世界に住んでいた。スウォッチとブランパンのコラボレーションが実現するとは、まだ誰も知らなかったのだ。多くの人らは新年を迎える前に、あと数回の金星が登場するのを待つだけだと思っていた。
しかし、今はふたつのコラボレーションが同時に存在している。確かにブランパンのスキューバ フィフティの発表はバイオセラミックのスピーディほど盛り上がりを見せなかったが、今月初めの発売日に集まった大勢の顧客からは、そんなことは想像もつかないだろう。ブランパンの最新リリースが注目を集めている今、スウォッチがムーンウォッチキャンペーンを継続しているのはよろこばしい。
私からすれば、これは既知のヒットへのこだわりを示すものだ。ムーンスウォッチはダイバーズウォッチと同様の地位を確立し、その勢いをほとんど失っていない。それはスピードマスターの知名度が高いことが関係しているし、また価格とも関係している。ムーンスウォッチは4万5100円で、近くにブティックがあれば衝動買いしてしまいそうだ。対してブランパンの6万500円(ともに税込)という値段には思わず躊躇してしまい、その大金から身を引きたいと思わせてしまう。
今日、新しいムーンスウォッチを求めて列に並んだ人のほとんどが、この機会にお気に入りのスキューバ フィフティの色違いを購入することは間違いない。私にとってスウォッチとは、低コストで収集できるものなのだ。
私はこれらのリリースがなくなることを望むコメントを見てきたが、私はそうは思わないし、そうすべきでもないと思う。スウォッチは独自のエコシステムである。カラフルなデザインと比較的安価な価格設定は、単に入門的というだけでなく、独自のコレクターも多いブランドだ。スウォッチを集めている友人もいるし、ムーンスウォッチを集めている友人もいる。10月のミッション・トゥ・ムーンシャイン・ゴールドを手にしたあと、彼らが何と言うか私にはわかる。“これからもよろしく”。