Introducing タイメックス　アトランティス ヌプシ

　1985年に発売されたエクスペディションは、1991年にアメリカに上陸。日本ではアトランティスと呼ばれるモデルだ。どちらも名前以外の点では、非常によく似たモデルである。この新しいラインは、アトランティスヌプシと呼ばれ、そのカラフルなカラーリングは、エクスペディション（遠征隊）の冒険的なルーツを位置づけるようなものだ。また、寒冷地ヒマラヤのアウターに共通する鮮やかなカラーを採用（「ヌプシ」はチベット語で「西」と「峰」を意味する言葉を組み合わせたもの）。

　価格は8800円（税抜）からで、僕の持っていたグレーブラックモデルのような定番のものから、ブレスレット付きのもの、鮮やかなレッドや、レッドとライムグリーンの「サーチ＆レスキュー」モデル（日本発売未定）。そしてここにある2つのモデル、ホワイトの「テンス マウンテン ディビジョン」とグリーンとイエローが大胆な「フォレストサービス」の2モデルまで、幅広く展開されている。

　これは日本市場向けであるため、全ての詳細が分かっているわけではない。これらのラインナップが限定品ではないことは確認ができた（日本市場のみである点は除く）。いくつかは、価格を上乗せした転売屋を介してeBayで購入可能だ。エクスペディションは、アメリカでは廃止されたが、様々な近しいデザインの時計たちが、まだ他の市場（カナダなど）に存在し、これらの手頃で楽しいヌプシたちが、日本の販売代理店とのつながりによる結果だ。タイメックスによるとアメリカ市場向けのエクスペディション復活については、まだ“議論の余地がある”とのこと。

　色やタイトルに関係なく、このモデルは40mmの樹脂製ケースで（僕のノギスでは39mmと表示されている）、厚さ10mm、全長は44mm。そしてストラップを装着してもわずか27gと、そのフォルムに忠実だ。手首の上での存在感は、僕がエクスペディションを所有して以来（約30年間）ほとんど変わっていない。ボタンは大人の指だと少し押しづらいが、画面はシャープで、UIはシンプル、機能は基本的なもの（時刻、クロノグラフ、アラーム、タイマー、セカンドタイムゾーン）だが、便利かつ邪魔にならない。

　8800円でこのノスタルジックさは大きな魅力だ。幸運にも撮影できた2つのカラーバリエーションは、それぞれに魅力があり、それ以外の点では簡単で手頃な時計に子供のような楽しみを少し加えていると思う。

　日本から直接手に入れることはできなかったが、タイメックスの90年代デザインをもっと見てみたいと思った。インディグロに浸りながら冒険心に満ちた青春時代を思い出すことができただけでなく、僕の幼い子供たちはすぐに着けてみたいと言ってくれた。彼らは僕の仕事のためにやってくる時計を全て見ているが、これは初めてのことだ。25年前に「エクスペディション」が私に語りかけてくれたように、このカラフルで楽しい時計はすぐに子供たちに語りかけ、彼らはそれを身に着けるのが大好きになった（そして分単位で時間を教えてくれた）。

　だからといって、いや、簡単に手に入れることはできない。 しかし、僕の心の中では、これらを作ってくれたタイメックスに感謝すると共に、時計の魅力を刺激し、再燃することができる楽しくて気楽な入り口となるような時計を作り続けてくれることを願っている。そして、どうかこの時計を僕たちの国にも届けて欲しい。

ブランド: タイメックス（Timex）
モデル名: アトランティスヌプシ（Atlantis Nuptse）

直径: 40mm (9時位置から3時位置にかけては39mm)
厚さ: 10mm
全長: 44mm
重量: 27g
ラグ幅: 19mm
ケース素材: レジン
文字盤色: デジタル、ポジティブLCD
夜光: インディグロ
防水性能: 100m
ストラップ/ブレスレット: カラーのマッチしたストラップとピンバックル（1モデルのみ金属製ブレスレット）。

キャリバー: タイメックス デジタル クォーツ
機能: 時間、日付、クロノグラフ、アラーム、タイマー、セカンドタイムゾーン

価格: 8800円（税抜）
発売時期: 今すぐ
 

詳細はタイメックス公式サイトへ。