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Introducing ユリス・ナルダンがサスティナブル素材で製造した2本の新しいダイバーズウォッチを追加し、スポーティなOPSシリーズを拡充

ブランドの“オペレーションズ”カプセルコレクションに加わる、ネット OPSとスケルトン OPSのダイバーズウォッチは、戦術的な時計製造にアバンギャルドなアプローチをもたらしている。


我々が知っていること

比較的最近、ユリス・ナルダンのウォッチメイキングの世界における拡大として登場したOPSシリーズは、ブランドのレパートリーのなかでよりカジュアルでスポーティな選択肢への回答である。2023年に初めてリリースされた以前のOPSモデルは、それぞれブランドの典型的な変わり種であるフリークおよびフリークXモデルのペアに限定されており、軍服を思わせるカーキグリーンを使用していた。今でもOPSの展開は続いており、今回はオリーブグリーンの単色ダイバーズで、素材の使用を通じてブランドの持続可能性へのコミットメントを示した。

Dial close up

 新作のダイバー ネット OPSは、もともと2020年に発表されたダイバーの復刻版である。オリジナルのネットはスポーツ志向のラインに、エコ意識を導入したブランド初のモデルのひとつであり、テック系スタートアップや環境保護活動家とのコラボレーションの賜物であった。このモデルについて、ブランドはダイバー ネット OPSを“市場で最も持続可能なマニュファクチュールムーブメントを搭載したスポーツウォッチ”と称している。正直なところ、この主張をどのように正確に測定するかは不明であり、ほかのブランドから比較用のデータも受け取っていない。しかし、現時点ではこの主張をそのまま受け入れるしかないだろう。

Ulysse Nardin

 直径44mmのケースは、95%リサイクルされたステンレススティールと、ブランドが開発したほかの新素材の組み合わせを利用している。そのひとつの素材がナイロ®で、これは廃棄された漁網をアップサイクルして作られたポリアミドであり、ケースサイドと裏蓋の60%を構成している。残りの40%はカーボニウム®で構成されており、これはカーボンと同様の耐久性と軽さを持ちながら、航空機製造過程で発生する廃材から作られており、ほかのカーボン源と比較して最大40%の環境影響を削減すると、ブランドは主張している。またほかのカーボン素材と同様に、カーボニウム®は逆回転防止ダイバーズベゼルの表面にマーブル模様をもたらしている。

 カーキグリーンの文字盤にはサンドブラスト仕上げが施され、中央に大きな“X”モチーフが描かれている。ベージュの太い針、バトン型のインデックス、そしてベゼルのマーカーはすべてスーパールミノバでコーティングされている。その他の主な特徴として、12時位置のパワーリザーブインジケーターと、6時位置にスモールセコンドと同色の日付窓がある。前述の自社製ムーブメントであるCal.UN-118は、ブランドのシグネチャーであるシリコン製ヒゲゼンマイを備えており、約60時間のパワーリザーブを持つ。さらに、300mの防水性能を備え、一部にリサイクル漁網を使用した揃いのファブリックストラップが付属している。

Close up

 より大胆なデザインのダイバーX スケルトン OPSは直径44mmで、特徴的なスケルトンダイヤルが目を引く。文字盤の中央には、こちらも大きな“X”モチーフがあり、その下から自社製の自動巻きムーブメントCal.UN-372が見える。ムーブメントには大型のオシレーターとシリコン製脱進機を搭載。このモデルのケースはDLCコーティングされたチタン製で、逆回転防止ベゼルと香箱カバーはカーボニウム製®である。このモデルは200mの防水性能を備えており、先述したモデルと同様、アップサイクルされたファブリックを部分的に使用した、カーキグリーンのストラップがセットされている。


我々の考え
Skeleton Dial UN OPS

持続可能性が、現代の時計業界のマーケティング用語に組み込まれていることは間違いない。高級時計に限らず、大量生産モデルに傾倒している企業でさえ、戦略にサステイナビリティを取り入れ始めている。この現象を肯定的または否定的に評価するつもりはないが、単にその存在を指摘・結論することは読者に委ねたいと思う。それを踏まえて言うと、少なくとも表面上ではここで多くのリサイクル素材が使用されている。そして結局のところ、ブランドが環境への影響に対するコミットメントを宣伝することよりも悪いことはほかにある。

 さて、時計の話に戻ろう。フリークが依然としてブランドのなかで最も話題となるモデルである一方で、今回ユリス・ナルダンが変化を求めて、何か違うことに力を注いでいるのを見るのはうれしいことだ。ユリス・ナルダンの奇抜(フリーカー)な作品と比べて、このペアはより視認性を重視したアプローチを取っており、フリークに懐疑的な人々にもアピールする可能性がある。とは言っても、これらのモデルにも独自の美的な特徴があり、誰もこれらの時計が退屈だとは言わないだろう。大きな存在感であり、高値であることも確かだが、退屈ではない。結局のところ、これらのモデルはユリス・ナルダンのファミリーにしっくりと収まり、ときが経つにつれて、さらに多くのカーキグリーンの装いをしたモデルがOPSファミリーに加わるだろうと確信している。


基本情報
Caseback UN OPS Collection

ブランド: ユリス・ナルダン(Ulysse Nardin)
モデル名: ダイバー ネット OPS(Diver Net OPS)、ダイバーX スケルトン OPS(Diver X Seleton OPS)
型番: 1183-170-8A/0A(ネット)、3723-170-2C/0A(スケルトン)

直径: 44mm
厚さ: 14.81mm(ネット)、15.7mm(スケルトン)
ケース素材: リサイクル率95%のステンレススティール(ネット)、サンドブラスト&サテン仕上げを施したブラックDLCチタン(スケルトン)
文字盤: カーキグリーン(ネット)、スケルトン(スケルトン)
インデックス: アプライド
夜光: あり、スーパールミノバ
防水性能: 300m(ネット)、200m(スケルトン)
ストラップ/ブレスレット: ファブリックストラップ(ラバーストラップモデルもあり)


ムーブメント情報

キャリバー: UN-118(ネット)、UN-372(スケルトン)
機能: 時・分・スモールセコンド、日付表示、パワーリザーブ(ネット)、時・分・センターセコンド(スケルトン)
パワーリザーブ: 約60時間(ネット)、約72時間(スケルトン)
巻き上げ方式: 自動巻き
振動数: 2万8800振動/時(ネット)、2万1600振動/時(スケルトン)
石数: 50(ネット)、23(スケルトン)


価格 & 発売時期

価格: ダイバー ネット OPSは209万円、ダイバーX スケルトン OPSは434万5000円(ともに税込)
限定: なし

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