古株の選手たちは“もうディフェンスはやらない”と言うかもしれないが(ある程度正しいかもしれない)、今のNBAのタレントレベルは上から下まで、これまで以上に最高なものはない。そしてトップレベルにおいては、ゲーム史上最高のシューター、ステフィン・カリー(Stephen Curry)選手が今年のオールスターゲームではベンチ外となっているほど、その頂点に立つ選手たちの才能は実に素晴らしい。
その上、NBAのウォッチゲームは間違いなく、今までにないほどよくなっている。J・J・レディック(J.J. Redick)氏やアンドレ・イグダーラ(Andre Iguodala)氏と対談して以来、NBAの選手たちのあいだでは、我々が日常的に話題にしている時計への関心と評価が全体的に高まっているようだ。その証拠に、今年のオールスター16人(ごく最近のTalking Watchesゲストを含む)の手首を拡大し、彼らが過去数年間に何を着用していたかを見てみた。
イースタン・カンファレンス
NBAチャンピオン、2度のNBA最優秀選手賞、8度のオールスター、そしてブライトリングのアンバサダーである“ザ・グリーク・フリーク”は、ゲームのなかで最もユニークかつ支配的な選手のひとりだ。彼は2024年のNBAオールスターゲームでスーパーオーシャン オートマティック44を着用していた。NBAスラムダンクコンテスト中には、マック・マクラング(Mac McClung)氏がヤニス氏を越えて2連覇を制する直前、彼はシャキール・オニール(Shaquille O’Neal)氏のブレザーを着用していた。これを見逃すことはできない。
昨年、当時チームメイトだったジェームズ・ハーデン(James Harden)氏は、リーグMVPを受賞したエンビード選手にこのロレックスをプレゼントした。チームメイトのトバイアス・ハリス(Tobias Harris)氏がセブンティシクサーズの真のウォッチガイであることは周知の事実だが、リーグ最高の個人賞を受賞したチームメイトから贈られる刻印入りデイデイトはかなり特別なものだ。エンビード氏の1日も早い回復を祈りながら、この象徴的な時計の瞬間に思いをはせたいと思う。今夜のオールスターゲームで、彼がコートに立つ姿を見ることはできないが、プレイオフでは彼の活躍に注目したい。
オールスターに4度選出された彼は、リシャール・ミルのコレクションが増えているようだ。ここではチタン製のRM 010にブランドのグリーンストラップをつけている。セルティックスが2023~24年のNBAチャンピオンに輝いたあと、彼が次にどんなモデルを選ぶのか、とても興味深い(セルティックスに夢中なウィル・ホロウェイによる、ちょっとした称号授与の試み)。
タイリース・ハリバートン氏ほど、今年のスター選手はいない(ニューヨーク・ニックスのジャレン・ブランソンには申し訳ないが)。彼のプレーは型破りだが、カルティエクラッシュと同じように、非常にすばらしい選手だ。実際、このクラッシュには、マイク・ヌーボー(Mike Nouveau)氏のTikTokで繰り広げられたちょっとした裏話がある。今シーズン初め、インディアナで行われたホームゲームのあと、彼とFour + Oneの卒業生であるゾーイ・エーブルソン(Zoe Abelson)氏が直接時計を届けたのだ。彼がこの新しい時計を気に入っているのは明らかである。
デイム・タイムの始まりだ。最近では、NBAオールスターに8回選出されたデイミアン・リラード氏が時刻をチェックするとき、それは発売されたばかりのティソ PRX パワーマティック80 デイミアン・リラード スペシャルエディション 40mmである。PRXのフォーマットを取り入れたこの新モデルは、文字盤のテクスチャーに彼の背番号である“0”を配し、シースルーバックには“デイム・タイム”中のポーズをとったリラード選手のシルエットが描かれている。NBAのオフィシャルタイムキーパーによるこのコラボレーションウォッチは、特にNBAのハードコアなファンにとっては、この上なく楽しいものだ。
NBAのスーパースターとして最初に思い浮かぶ名前ではないかもしれないが、ミッチェル選手の時代が近づいているような気がする。ニューヨークで開催された2023年全米オープンにて、彼はパテック フィリップ ノーチラス 5712とみられる時計を着用している。
昨年、ジュリアス・ランドル氏とTalking Watchesで対談した際、ジュリアス氏はバスケットボールと時計の2つに夢中なのだと思った。彼は昨年のオールスター出場を記念して、オーデマ ピゲ ロイヤル オーク オフショア ミュージック エディションを購入している。彼は今年の選出をどのように記念するのだろうか。
オールスターに3度選出した“アイス・トレイ”は、その無限のシュートレンジと時計への関心の深さで知られている。これは昨年、トロントで行われた試合会場に到着したときの場面。ゴールドダイヤルにダイヤモンドインデックスがとてもよく似合うデイデイトを着用していた。今夜のトンネルウォークから目が離せない。
ウェスタン・カンファレンス
人々はLBJ(レブロン・ジェームズ)とMJ(マイケル・ジョーダン)を比較するのが好きだが、現実を見よう。この2人はプレー内容もNBAの時代もまったく違う。その時代で最良であること以上のものはないだろう? この世代の史上最高、そしてNBA歴代得点王が昨年12月にリシャール・ミルのRM 11-03を着用しているのを見かけた。しかし我々はここ数年、レブロン氏がリシャール・ミルからオーデマ ピゲ、そして最もシンプルなロレックスのオイスター パーペチュアルまで、あらゆるものを身につけているのを見てきた。
NBA史上10番目の得点王であり、NBAファイナルMVPを2回受賞しているにもかかわらず、どういうわけかいまだに過小評価されている。大事な試合の最後の数秒にバケツが必要か? 彼に勝るものはない。何が過小評価されていないのか知っているだろうか? 手首にはオーデマ ピゲ ロイヤル オーク クロノが巻かれている。
“ジョーカー”はリーグ史上最も派手な選手ではないかもしれない。ただ2度のリーグMVPとNBAファイナルMVPに輝いた、彼のビジョンとユニークな経験は、ほとんどの場合ポジティブな結果をもたらす。ジョーカーが、バットマンをつけている。彼が何をしたか、もうおわかりいただけただろう。
ルカはシンプルにNBAで最高のオフェンシブプレーヤーのひとりだ。先月のホークス戦で73得点を挙げたことを考えればわかるだろう。身につけているのは、ドンチッチ氏が属するダラス・マーベリックスと同じ、スモークブルーカラーを持つ特別仕様のオーデマ ピゲ ロイヤル オーク クロノだ。
スリーポイントを好む今日のリーグにおいて、彼の優雅なミドルレンジゲームは新鮮な空気を運ぶ。オールスターに2度出場した彼の腕はとてもスムーズだし、デイデイトもスムースだ。これがリーグ全体で最もよく目にする時計だとしても、決して間違った選択ではない。
数週間前のインディアナ戦で62得点を挙げたときのように、オールスターに4度選出されたデビン・ブッカー氏の勢いは誰にも止められない。これは2020年の東京オリンピックで金メダルを獲得した場面で、ジュビリーブレスレットにロレックス “ペプシ”GMTを着用しているのがわかる。
2度のNBA最優秀選手賞と、4度のNBAチャンピオンであるステフ氏は、ゲーム史上最高のシューターである。彼は、歴代ランキングで次に来るレイ・アレン(Ray Allen)選手よりも600本以上のスリーポイントを決めている(更新中)。メットガラでのパフォーマンスも得意で、2021年にロイヤル オーク “デュアルタイム”を着用した姿が目撃されている。
NBAチャンピオンとしてオールスターに9回出場しているが、AD(アンソニー・デイビス)は前述したLAレイカーズのチームメイトの影に隠れがちだ。ただジュリアス・ランドル氏がTalking Watchesで語ったように、デイビス氏は時計収集に関して決して影が薄いわけではない。2022年、レブロン氏とラッセル・ウェストブルック(Russell Westbrook)氏に挟まれて座っているときには、ロイヤル オーク クロノと思われるものを着用している。