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我々が知っていること
先週、タグ・ホイヤーはモダンなカレラ クロノグラフのデザインに、18Kゴールドを採用した重厚なモデルを発表した。この新しい時計はふたつのモデル、ホイヤー カレラの1158CHNと、ジョン・プレイヤー・スペシャル フォーミュラ1のレーシングカラーリング(Google のカラーリングを検索する方のために、別名レーシングカーデザインとも呼ばれている)からインスピレーションを得ているという。前者はホイヤーを代表するクロノモデルで、ジャック・ホイヤーのお気に入りでもあり、優勝したドライバーに贈られたもの。後者は、ゴールドのアクセントが際立つ、オールブラックのカーデザインだ。このJPSだが、口語でその愛称を持つほかの時計ブランドのクロノグラフと混同しないように。
この新しいカレラを見ると、ゴールドを使い、ブラックのアクセントを加えているという点で1158CHNとの類似性を感じられるだろう。しかしこのモデルはブラックを主役とし、ゴールドをインダイヤルのアクセントとすることで、よりダークな印象に仕上げている。
このトリコンパックス(機能ではなくサブレジスタを意味するために“コンパックス”を使用した)レイアウトは、3時位置と9時位置に金メッキのインダイヤルを持ち、6時位置に十字のランニングセコンドインダイヤルとその周りに枠がないのが特徴だ。下部のインダイヤルに代わって黒を基調とした日付窓があり、ダイヤルの全体的なブラックサンレイ仕上げとマッチしている。
サイズに関しては、ケース径42mmと、通常生産されている現行のカレラと同じプロポーションになっている。裏蓋はブラックローターで飾られたCal.ホイヤー02 自動巻きムーブメントが見えるサファイアクリスタルのシースルーバックだ。
我々が思うこと
この時計は見ていて、ずっと前からここにあったと思えるような時計だ。ラボグロウンダイヤモンドのように目を見張るようなものではなく、現在のラインナップのなかで自然に進化した、既存のデザインのゴールデン・リフのような感じだ。私はイエローゴールドが大好きなので(スタイルエディターのマライカ・クロフォードと同じく)、このデザインは気に入っている。ただし、ひとつだけ注意点がある。
その注意点とは、いつだってそう、42mmというサイジングだ。ヴィンテージのホイヤー 1158CHNとその38mmのサイズを思い起こすと、それがジャック・ホイヤーのお気に入りの時計であったことが納得できる。欲を言えば、この時計が38mmであればよかったのだが、40mmならどうだろう? いずれにせよ、ホイヤー氏は週末に90歳の誕生日を迎え(ジャック、誕生日おめでとう!)、ブランドはこの新作を着用した彼の写真を公開したが、これは本当にカッコよかった。
これはカレラのスタンダードなデザインだが、このデザインはゴールドのほうが映えるというのが私の意見だ。この時計は、実際に実機も見ているので、プレス画像だけで判断しているわけではない。
数カ月前、Hodinkee Magazine Volume 11の取材でマイアミ・ヒートのスター選手であるジミー・バトラー(Jimmy Butler)と対談した(急いでひとつ手に取って読んで欲しい)。彼の腕にはこの時計があり、それが公開前のものであることは一目瞭然だった。また、まだ気づいていない人のために説明すると、トップのヒーローイメージに写っているのが彼の手首だ(下でも公開)。
実はこの日、彼はこの時計のキャンペーンの撮影に参加していたのだ。インタビューの本題に入る前に、我々はソファに座って少し雑談をした。彼はこのカレラを腕につけていたのだが、時計を交換する必要があったのだ。それでどうしたのか? 彼は自分の腕から42mmのカレラを外し、それを私に手渡し…、インタビューのあいだはそれをつけていろというのだ。もちろん、私はそれに従った。彼は次にまったく別の腕時計を差し出してきた(これについては、またのちほど)。
私はこのゴールドのカレラを手に取り、そして腕につけて、ダイヤル、ケース、ストラップとチェックするのに少し時間がかかった。時計のパーツを説明しているだけなのだが、その瞬間に身を置こうとしているのだ。いずれにせよ、あまりに夢中になってしまったため、時間内にこのインタビューを終わらせなければならないことを思い出し、インタビューを終わらせた。カレラを装着しながら。
そして、私の好みよりもやや大きめであるにもかかわらず、うまく装着できていることをお伝えしよう。ブラックダイヤルは、大きく見えるのを抑えるために多くの働きをしている。シャンパンダイヤルだったら、こうはいかなかったように思う。
では、バトラーが装着したもうひとつの時計は何だったのか? それは運命の巡り合わせで、先週発表されたタグ・ホイヤーの別の製品だったのだ。私だったら、これほどまでにうまくプランニングすることはできなかっただろう。それはまったく異なるフォルムのカレラだった。カレラ ホイヤー02T トゥールビヨン クロノグラフ ポリクロームである。ブラックPVDコーティングのチタン製45mmケースを持つ(150本の)リミテッドエディションで、価格は290万4000円(税込)だ。レインボーカラーのスケルトンダイヤル(とローター)が特徴で、実物は正に正気を失っているように見える。これは私好みの時計とはいえないが、誰かには確実に刺さる時計であることは間違いない。そして、ジミーはそれを難なくやってのけたといえるだろう。
カレラづくしの午後だったが、すべてが終わり、ジミーにも時計にも別れを告げた。彼とまたすぐに会うことはないだろうが、もしかしたらカレラ ホイヤー02T トゥールビヨン クロノグラフ ポリクロームと私は将来再会できるかもしれない。期待していて欲しい。
基本情報
ブランド: タグ・ホイヤー(TAG Heuer)
モデル名: カレラ クロノグラフ(Carrera Chronograph)
型番: CBN2044.FC8113
直径: 42mm
ケース素材: 18Kイエローゴールド
文字盤: ブラック
インデックス: アプライド
夜光: あり
防水性能: 100m
ストラップ/ブレスレット: ブラックレザーストラップ
ムーブメント情報
キャリバー: ホイヤー 02 オートマティック
機能: 時・分、秒、日付、クロノグラフ
直径: 31mm
パワーリザーブ: 80時間
巻き上げ方式: 自動巻き
振動数: 2万8800振動/時
クロノメーター: なし
価格&販売情報
価格: 259万6000円(税込)
発売時期: 発売中
限定: なし。通常ライン