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Photos by Bryan Menancio
掲載している定価は2月25日時点のものです。掲載価格は予告なく変更される可能性があります。
ニッチな時計趣味が高じて仕事(これを生業にしているなんて、いまだに信じられない!)にしている僕は、さまざまなブランドのさまざまな価格帯の時計を手に取る機会を得てきました。この仕事を始めて間もないころは、どんな新作でもすぐに気に入ってしまったものです。かつてのブランドンは、なんと素朴で青かったことでしょう(それは多分今も変わっていません、それほど時間が経っていないのですから)。しかし、時が経つにつれ、僕の時計の方向性はほんの少し変わりました。少なくともF.P.ジュルヌのクロノメーター・ブルーは、これまで1週間腕につけて過ごす機会のあった時計のなかで、僕のお気に入りだと宣言できるまでになりました(少なくとも、今のところは)。
クロノメーター・ブルーは、世界で最も有名な独立時計師のひとりであるフランソワ・ポール・ジュルヌ氏によって生み出された時計です。クォーツ式の“エレガント”を除くと、実売価格は何と3万7400ドル(日本国内では税込480万8800円。二次流通市場ではずっと高くなります)。心臓がドキドキしてきましたか? 心配しないでください、僕もそうでしたし、価格もすでに知っていました。エントリーレベルの価格帯であっても、この時計を希望小売価格で購入することは非常に困難です。というのも、F.P.ジュルヌは年間生産数が1000本未満で、そのうちクロノメーター・ブルーはごく一部で、もちろんF.P.ジュルヌの時計はどのモデルも高い需要があるため、入手困難な時計が多いのです。
このクロノメーター・ブルーは希少ではありますが、銀行口座の残高が許す限り、追い求める価値があると思います。鏡のように美しいクロームブルーのダイヤル、直径39mmに厚さ8.3mmのタンタル製ケース、サファイアクリスタル製のケースバックから見える18KRG製の自社製ムーブメントは、僕がこれまで見たなかで最も繊細に仕上げられた芸術品のひとつです。この時計はドレッシーすぎず、でもタキシードにも気軽に合わせることもできます。派手なデザインでもなく、複雑でもなく、高騰しているスポーツウォッチでもありません。
確かに、いくつか欠点はあるかもしれませんが(ハック機能を排除することは、高級時計製造において今でもまかり通る慣習ですよね)、僕には、この奇抜さ、シンプルさ、そして複雑さが絶妙なバランスを保っていて、とても気に入りました! 素朴だなんてとんでもありません。
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F.P.ジュルヌの詳細については、公式サイトをご覧ください。