ADVERTISEMENT
我々が知っていること
ブライトリングは、プレミエ、ナビタイマー、クロノマットの3つの人気モデルに、同社初の永久カレンダークロノグラフムーブメントを搭載し、発表した。これらのモデルはすべてブライトリング専用の永久カレンダームーブメントである新Cal.B19によって駆動する。このムーブメントは、ブランドにとって技術的に大きな進歩であり、同社のマニュファクチュールムーブメントにおける15年の進歩を象徴している。
Cal.B19はブライトリング初の永久カレンダークロノグラフムーブメントであり、2009年のCal.01で始まった同社のマニュファクチュールムーブメントの系譜に基づいている。それ以来、ブライトリングはGMTやスプリットセコンドなどのキャリバーを導入し、コレクションを強化してきた。Cal.B19は、フルカレンダー(月・日・曜日表示)とムーンフェイズを搭載した独自の永久カレンダームーブメントで、約96時間ものパワーリザーブを誇り、2万8800振動/時(4Hz)で動作する。また同ムーブメントはCOSC認定を受けており、クロノグラフはコラムホイールと垂直クラッチを採用している。これによりクロノグラフの精密なスタート、ストップ、リセットが可能となる。22Kゴールド製の自動巻きローターには、スイスのラ・ショー・ド・フォンにあるブライトリングの歴史的な工場が刻まれている。
ブライトリングは創立140周年を記念して、Cal.B19を搭載した3つの限定モデルであるプレミエ、ナビタイマー、クロノマットを発表した。共通して18Kレッドゴールド(通常は5Nゴールド)のケースを備えており、各140本限定、メーカー希望小売価格は各777万7000円(税込)となっている。さらにこれらの限定モデルは、サファイア製のシースルーバックをとおしてCal.B19を鑑賞できるようになっている。
プレミエ B19 ダトラ 42は、42mmの直径と15.6mmの厚さを持ち、ラグからラグまでの長さは50mmとなっている。RG製ケースのほか3つの限定モデルには同じムーブメントが搭載されているため、ダイヤルレイアウトも共通している。3時位置のインダイヤルには日付とクロノグラフのミニッツカウンター(内側に配された目盛り)が、6時位置には月とうるう年表示(赤い針)が表示される。そして9時位置のインダイヤルには曜日表示とスモールセコンドが表示され、12時位置にはムーンフェイズが配置されている。このデザインはミッドセンチュリーのインスピレーションに基づいており、ムーンフェイズにはスタイリッシュな月面の人が描かれている。ダイヤルはブラックでアラビア数字のインデックスが施され、ブラックのインダイヤルには同心円状の装飾が施されている。外周にあるゴールドの秒目盛りはブラッシュ仕上げだ。ストラップはブラックのアリゲーターで、ゴールドのフォールディングバックルが付属する。
ナビタイマー B19 クロノグラフ 43 パーペチュアルカレンダーは直径43mm、厚さ15.6mm、ラグからラグまでの長さは49mmで、プレミエとほぼ同じサイズである。ダイヤルレイアウトもプレミエと類似しているが、これはケースと合わせたRGのダイヤルとインデックスが特徴となっている。またナビタイマーならではのクラシックな計算尺付きベゼルが装備されており、ムーンフェイズはよりリアルな月の描写が施されている。これはナビタイマーがもともと科学的なツールとして設計されたことへのオマージュともいえる。
最後にスーパークロノマット B19 44 パーペチュアルカレンダーについてだ。RGのケースは直径44mm、厚さ15.3mm、ラグからラグまでの長さは53.5mmである。クォーツ時計が主流だった1983年、ブライトリングはその流れに逆らってクロノマットを発表した。この時計はイタリアのフレッチェ・トリコローリ(アクロバット飛行部隊)のために設計された自動巻きモデルである。ベゼルには15分ごとに刻まれた特徴的なライダータブがあり、ひと目でそれと分かる。数カ月前にブライトリングのヴィンテージウォッチの巡回展を見に行った際、ブランドのヘリテージ部門責任者であるジャンフランコ・ジェンティーレ(Gianfranco Gentile)氏は、イタリアで育った彼にとってクロノマットがすべてであったと語っていた。
このシンプルなコメントがクロノマットに対する考えを改めさせた。この時計はよくも悪くも1980年代の象徴だ。少し目立つデザインだが、そのライダータブやルーローブレスレットによって多くの人がすぐに識別できる存在となっている。今回のクロノマット パーペチュアルクロノは、そのルーローブレスレットにインスパイアされたラバーストラップで提供される。
最後に、各アニバーサリー限定モデルはスエード張りの木製ウォッチボックスに収められ、収納用の引き出しやトラベルポーチ、さらには特別版の書籍『Breitling: 140 Years in 140 Stories(リッツォーリ社、2024年)』が付属する。この書籍はオーナーが購入したアニバーサリーモデルの画像が表紙にデザインされた特別版となっている。
我々の考え
Cal.B19はブライトリングにとって技術的に大きな進歩であり、これを3つの異なるデザインで展開するのは理にかなっている。プレミエはまるで、大きな現代版ユニバーサル・ジュネーブ トリコンパックスのように純粋なミッドセンチュリースタイルのようだ(パーペチュアルカレンダーとして仕上げられているが)。一方でスーパー クロノマットは、スケルトンダイヤルによって現代的で最先端のデザインが強調されている。そしてもちろん、ブランドの象徴であるナビタイマーにもこれは搭載されているのだ。それぞれのモデルは異なるアプローチで仕上げられており、各モデルラインの目的に忠実なデザインがなされている。どのモデルも大振りだが過度に主張しすぎることはなく、まさにブライトリングのパーペチュアルカレンダークロノグラフに求められる特性を体現しているといえるだろう。
一方でパテック フィリップを除くと、永久カレンダークロノグラフの競合はあまり多くない。IWCも過去に同様の価格帯で永久カレンダークロノグラフをリリースしており、さらにハブリング²は約2万5000ドル(日本円で約360万円)でSS製の永久カレンダークロノグラフを製造している(驚くべきことにハブリング²は3万ドル、日本円で約430万円未満でラトラパンテをつくっている)。
ブライトリングがSS製の永久カレンダークロノグラフを展開するのをぜひ見てみたいと思う。そして、それが140周年記念のあとに登場するかもしれないという期待もある。
確かにプレミエの限定モデルを見たとき、ユニバーサル・ジュネーブのトリコンパックスを思い浮かべずにはいられなかった。またブライトリングが最近このブランドを買収したことも頭をよぎった。今年の初め、CEOのジョージ・カーン(George Kern)氏が私たちに語ったように、復活したUG(ユニバーサル・ジュネーブ)からの製品発表はまだ少し先の話である。しかしもしプレミエのようなリリースが、ユニバーサル・ジュネーブからのよりエレガントなモデルの基礎を築いているのだとしたら、たとえそれがもっと小さく厚さ15mm以下のモデルであっても、私は文句は言わないだろう。
だが今のところ、ブライトリングがその印象的な製造能力をさらに強化し続けているのは素晴らしいことだ。
基本情報
ブランド: ブライトリング(Breitling)
モデル名: プレミエ B19 ダトラ 42 140周年アニバーサリー(Premier B19 Datora 42 140th Anniversary)
型番: RB19401A1B1P1
直径: 42mm
厚さ: 15.6mm
ラグからラグまで: 50mm
ケース素材: 18Kレッドゴールド
文字盤: ブラック
インデックス: アプライドアラビア数字
夜光: あり、スーパールミノバの時・分針
防水性能: 100m
ストラップ/ブレスレット: ブラックアリゲーター、18Kゴールド製フォールディングバックル
モデル名: ナビタイマー B19 クロノグラフ 43 パーペチュアルカレンダー 140周年アニバーサリー(Navitimer B19 Chronograph 43 Perpetual Calendar 140th Anniversary)
型番: RB19101A1H1P1
直径: 43mm
厚さ: 15.62mm
ラグからラグまで: 49.07mm
ケース素材: 18KRG
文字盤: 18KRG
インデックス: アプライドバー
夜光: あり、スーパールミノバの時・分針
防水性能: 30m
ストラップ/ブレスレット: ブラックアリゲーター、18Kゴールド製フォールディングバックル
モデル名: スーパークロノマット B19 44 パーペチュアルカレンダー 140周年アニバーサリー(Super Chronomat B19 44 Perpetual Calendar 140th Anniversary)
型番: RB19301A1G1S1
直径: 44mm
厚さ: 15.35mm
ラグからラグまで: 53.5mm
ケース素材: 18KRG
文字盤: グレースケルトン、ブラックサファイア製クロノグラフカウンター
インデックス: アプライドバー
夜光: あり、スーパールミノバの時・分針
防水性能: 100m
ストラップ/ブレスレット: ルーローブレスレットから着想を得たラバーストラップ、18Kゴールド製フォールディングクラスプ
ムーブメント情報
キャリバー: ブライトリングB19
機能: 時・分・スモールセコンド、永久カレンダー(月・日・曜日・うるう年表示)、ムーンフェイズ、クロノグラフ(30分積算計)
直径: 30mm
厚さ: 8.53mm
パワーリザーブ: 約96時間
巻き上げ方式: 自動巻き(22KRG製ローター)
振動数: 2万8800振動/時
部品点数: 374
クロノメーター: あり、COSC認定
追加情報: コラムホイール、垂直クラッチ式クロノグラフ
価格 & 発売時期
価格: 各777万7000円
限定: あり、世界限定各140本
詳細は、ブライトリングの公式サイトで140周年記念モデルをご覧ください。
話題の記事
Auctions Naoya Hida & Co. 飛田直哉氏とTOKI(刻)ウォッチオークション出品モデル
Introducing ロンジン ミニ ドルチェヴィータがゴールド仕様で登場
加速する国産インディペンデントの新時代