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サザビーズはこのたび、昨年立ち上げられたばかりでありながら注目を集める新興企業、WatchCheckとの提携を発表した。このパートナーシップは、3万8000本以上のモデルに対してより簡便でシームレスなサービス提供プロセスを実現することを目的としている。WatchCheckはこれまで、主に業務用顧客のみに限られていたアメリカ国内のサービス提携先へのアクセスを、一般顧客にも提供するものである。
昨年、WatchCheckのサービスプロセスを実際に試す機会があったが、非常に直感的で、修理にまつわる面倒な問題の多くを軽減してくれる(とくに大都市に住んでいない人にとってはありがたい)。このプロジェクトは、ヴィンテージウォッチのリテーラー、Oliver and Clarkeの創業者リンデン・ラザラス(Linden Lazarus)氏とウィル・ヘーリング(Will Haering)氏によって立ち上げられた。WatchCheckのウェブサイトにアクセスして、ブランドやモデルに関する基本情報をいくつか入力し、時計の写真をアップロードして問題点を記入する。住所を入力すると同社から見積もりが届き、発送用キットが送付される。キットにはあらかじめラベルが貼られた外箱とクッション入りの内箱、そして時計を収めるためのフォームインサートが入っている。あとは時計をフォームに収めて内箱に戻し、発送するだけで準備完了となる。
WatchCheckがサービスの窓口を担う一方で、実際の評価および修理作業はオハイオ州デイトンに拠点を置くStoll & Co.が担当する。同社は簡単な修理や電池交換から、グランドコンプリケーションの整備やケースの再仕上げまで、さまざまなサービスを提供している(ケースの仕上げが好みであれば、の話だが)。Stoll & Co.は、複数ブランドの米国正規修理センターであり、ウェブサイトに掲載されているブランドにとどまらず、幅広い知見と技術を持っている。
なお同社はeBayの真贋鑑定プログラムにも参加している。Googleで少し調べれば、このプログラムに課題がなかったわけではないことがわかるだろう。しかし40年以上の経験と、訓練を受けた40名の時計技師を擁するStoll & Co.は、アメリカ国内でも屈指の実績を誇る修理専門企業のひとつである。
WatchCheckは時計を受け取り、検査を行ったのちに最終的なサービス費用を通知する。ユーザーはその金額を承認することも辞退することもできる。時計が返送される際には、発送時に使用した内箱に収められた状態で戻ってくる。その箱には領収書と保証に関する情報も同封されている。
私たちを含めHODINKEEの多くのメンバーが、サザビーズのようなオークションハウスに対して、希少なヴィンテージウォッチの手付かずの逸品を探しに行く場所という印象を抱いている。一方で、現実には現行やネオ・ヴィンテージウォッチがサザビーズの販売総量の大部分を占めている。またサザビーズの顧客には、使い込まれた時計の風合いを楽しむ愛好家ばかりではなく、購入した時計の修理を依頼できる時計師とのつながりを持たない人も多く含まれている(それはオークションで購入した時計であっても、サザビーズの中古部門で購入したものであっても同様である)。そうした顧客層にとって、このようなサービスは理にかなったものとなるだろう。
詳しくはWatchCheckの公式サイト、もしくはサザビーズのサービス専用ウェブサイトをご覧ください。