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Introducing クラシックなデザインにハイテクな機能を載せたカシオ コレクションの新作(編集部撮り下ろし)

カシオにおけるデジタルウォッチのスタンダードが、見た目はそのままに大幅なアップデートを果たした。


クイック解説

1988年生まれの僕と同世代の人なら、カシオ スタンダードという名前のほうが聞きなじみがあるかもしれない。現在まで続くロングセラーである1987年のMQ-24、1989年のF-91Wをはじめとし、バリューな価格に高い性能を備えたカシオ スタンダードは2021年7月に「カシオ コレクション」と名前を変えた。そして、それ以降積極的にラインナップを拡充してきている。昨今のカタログを見ると、トレンドを汲んだ爽やかなアイスブルーや鮮やかなグリーンダイヤルのアナログモデルもあったり、G-SHOCKを思わせるタフな外装の多機能モデルもあったりと、バリエーションも豊かだ。本日7月16日(火)にもダイヤルにケース、バンドまでをカラフルに染め上げたカラーバリエーションが一斉に発表されている。

 そして同じタイミングで、このABL-100もリリースされた。一見すると往年のカシオウォッチのようだが、6時位置には見慣れない“Bluetooth”の文字がある。そう、ABL-100はモバイルリンクを可能にしたモデルなのだ。

Bluetoothでスマートフォンに接続後、公式アプリのCASIO WATCHESで各種操作が可能だ。

 デザインを見てみると、1995年に登場したA168の面影が強い。液晶の外周をぐるりと囲むブルー&ホワイトのラインに、各ボタンの機能を示す表示、色こそ変わったが“ILLUMINATOR”や“WATER RESIST”(とWRのアイコン)なども共通している。そのうえでさりげなく、右上にあった“ALARM CHRONO”が“STEP TRACKER”に置き換わっているのも面白い。トノー型のケース形状に変わりはないが、現行のA168と比較するとサイズは横幅が41.6mmと3mm増、縦が37.9mmで1.6mm増、しかし厚さに関しては8.2mmと1.4mmもシェイプされている。モバイルリンクに加えて歩数計測、デュアルタイムと機能的には大きく拡充しつつ、薄型化を実現している点は素晴らしい。オシアナス、G-SHOCKで培われた高密度実装技術の恩恵を受けているように思う。重さも60gと、10gのみの増加にとどまっている。

 歩数表示やBluetoothのアイコンなど表示内容は増えてはいるものの、デジタル数字のフォントやアンバーな液晶は1989年のA159W(そしてカシオのデジタルウォッチにおいてアイコン的な存在であるF-91W)から続く雰囲気を踏襲している。また、ブレスレットのデザインも、1980年代前半のT-1500やCFX-200など当時のメタルモデルによく見られたフラットな多列ブレスを想起させるものになっている。しかも、作りも昔懐かしい巻きブレスだ。総じてルックスはとことんクラシックに寄せられている。

 今回のリリースではシルバーカラーのABL-100WEに加え、全面にゴールドIPが施されたABL-100WEGも用意された。価格はABL-100WEが1万1000円、ABL-100WEGが1万3750円(ともに税込)で、今年8月に発売を予定している。


ファースト・インプレッション

古きよきカシオファンのツボをつく1970〜80年代のデザインを踏まえながら、現代的な機能を搭載。このギャップに僕はすっかりやられてしまった。現在ではG-SHOCKでもほとんどのモデルにも搭載されるようになったモバイルリンク機能だが、まさかカシオ コレクションの見た目でライフログがとれるようになるとは思ってもいなかった。あえてスマートフォンと接続できる新モデルとしてではなく、なじみ深いデザインに同機能を載せたところにカシオの遊び心が感じられる。価格こそカシオ コレクションでは珍しく1万円を超えているが、機能を拡充しながらも極力キープされたケースサイズ、クラシックながら着用感に優れるブレスと、細部に目を向けると値ごろ感さえある。動力がタフソーラーではなく電池式になっている点だけ惜しくはあるが、その結果ダイヤルの質感が変化したり、G-SHOCKのプライスレンジに突入してしまったりするのならこのままでもいいと僕は思う。あくまでこの時計はカシオ コレクションであり、気軽に手が出せる存在であるほうがしっくりとくる。

 昨年、G-SHOCK初代モデルが立体商標を取得したことがニュースになった。G-SHOCKというプロダクトが長い時間をかけて僕たちの生活の一部となった結果だが、ABL-100で採用されたこのフォルムもまた、カシオのデジタルウオッチにおけるスタンダードだと思う。今日では、SNS上でも国境を超えてA168、A159といった名機が愛されている様子が日々アップされている。それだけ認知された存在だからこそ、ハイテクな“チプカシ”という今回の新作はシャレが効いていて思わずニヤリとしてしまう。僕はひと目でそれとわかる、シルバーのABL-100WEを手に入れるつもりだ。このクラシックな液晶でワールドタイムを操作してみるのが、今から楽しみでならない。


基本情報

ブランド: カシオ コレクション(CASIO Collection)
型番: ABL-100WE-1AJF(シルバー)、ABL-100WEG-9AJF(ゴールド)

直径: 41.6mm
厚さ: 8.2mm
ケース素材: メッキ加工を施した樹脂素材
文字盤色: ブラック(ABL-100WE)、ゴールド(ABL-100WEG)
夜光: LEDライト
防水性能: 日常生活防水
ストラップ/ブレスレット: ステンレススティール
追加情報: モバイルリンク機能(自動時刻修正、ライフログデータ、簡単時計設定、タイム&プレイス、ワールドタム、携帯電話探索)、デュアルタイム、歩数計測機能、100分の1秒ストップウォッチ、タイマー、時刻アラーム(5本)


価格 & 発売時期

価格: ABL-100WE 1万1000円、ABL-100WEG 1万3750円(ともに税込)
発売時期: 2024年8月発売予定
限定: なし

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