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クイック解説
昔なつかしい、デジタルウォッチがこれまたノスタルジーを刺激するパックマンを全身にまとって登場。この可愛らしい時計は、1978年に発売されたF-100を復刻したもので、当時は樹脂ケースを採用してストップウォッチやカレンダー機能などを搭載した高機能ウォッチとして人気を博した。新作であるA100WEPCは、同様に樹脂ケースを採用しながらステンレス製のバンドと金色のケースカバーとで、当時よりも質感の高いアップデートが施された。特徴的な、前面の4つ操作用ボタンはパックマンのデザインに溶け込みながら、F-100と同じように配置されている。
パックマンは1980年にナムコ(現バンダイナムコエンターテインメント)が発売し一世を風靡したアーケードゲームで、カシオのF-100とともに昭和を彩ったもののひとつ。現在では世界中で多くのファンを獲得しており、2005年には「世界で最も成功した業務用ゲーム機」として、ギネス世界記録に認定されている。
A100WEPCは1万2100円(税込)という良心的な価格設定で、8月21日発売予定だ。専用のパッケージやウォッチスタンドなど、所有欲をくすぐる見逃せない仕様となっている。
ファースト・インプレッション
カシオのF-100を復刻したA100WEPCは、G-SHOCKやプロトレックなどとは異なり、いわゆるチープカシオなどと呼ばれる商品群のなかの時計だ。先日「The Value Proposition AE-1500 カシオで一番イカしているかもしれない25ドル以下の時計」でも面白い1本を取り上げたが、カシオは水面下でこれらのコストバリューに優れる時計たちを、カシオ スタンダードとしてリブランディングしようと試みている。チープカシオはファンのあいだで自然に生まれたワードであるし、これらの商品はG-SHOCKっぽいデザインの"じゃない方の"時計という印象で、カシオ製であるもののどこかチープさが拭えないものだった。
そうは言っても、G-SHOCKやオシアナス、プロトレック、エディフィス以外にもカシオにはファンに愛される時計が多く存在する。決してG-SHOCKの焼き直しではない、データバンクなどの力強いオリジナルを持つモデルがあるわけだ。
僕はカシオ スタンダードのリブランディングに際し、このパックマンでカシオの本気と余裕を見た気がしている。このパックマンは、ゲームの世界を忠実に再現しており、例えばキャラの配置やMAPの構成などがゲームとして成立し、実在しうるものになっているという。現在人気のGA-2100も同じような価格の時計だが、これに劣らないこだわりが従来"チプカシ"であった時計に込められているのだ。一方で、このレトロフューチャーな時計を遊び心満載で作っているようにも見受けられ、昭和にノスタルジーを覚える僕のような世代にはそれがたまらない。ある意味この時計は、当時買えなかったスニーカーのようなものなのだ。まだ、自分が子どもだった時代を思い起こさせる新作たちがこれからどんどん登場するのだろうと思うと、期待に胸を膨らまさずにはいられない。
基本情報
ブランド: カシオ スタンダード
モデル名: A100WEPC
型番:A100WEPC
直径: 40.7×32.7mm
厚さ: 9.2mm
ケース素材:樹脂
文字盤色: デジタル
夜光: なし
防水性能: 日常生活防水
ストラップ/ブレスレット:ステンレススティール
ムーブメント情報
機構:ストップウオッチ(10分の1秒、60分計)、時刻アラーム・時報、オートカレンダー、LEDライト
パワーリザーブ: 電池寿命約3年(CR1616)
追加情報:平均月差±30秒
価格 & 発売時期
価格: 1万2100円(税込)
発売時期: 8月21日
限定:通常品
詳細は、カシオ計算機公式サイトへ。