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Business News FHHがGIAの宝石学・ジュエリーアートを学ぶ学校と提携

スイス時計業界が支援するこの財団と、強力なGIAとの提携により、より質の高い学習、研修、資格認定が、より幅広い層に提供されることになる。

ファウンデーション・オート・オルロジュリー(FHH)は、アメリカ宝石学会(GIA)およびその宝石学・ジュエリーアートを学ぶ学校と戦略的な学術連携協定を締結した。この協定は、時計業界に関する知識の普及、研修、資格認定をより幅広い層に提供することを目指している。

 今回の協定に基づき、両非営利団体は、GIAが世界各地に展開する実校舎およびオンラインの教育インフラを活用し、教育プログラムや資格認定、講義などで協力していく。1931年に設立されたGIAは、米国や英国からアフリカ、アジア(バンコク、インド、香港、台湾など)にキャンパス、研究所、研究センターを展開している。これまでに20万人以上のジュエリー・宝石関連の専門家を育成してきた。

左からアメリカ宝石学会広報&コーポレートアフェアーズ担当のバイスプレジデントのジョハンナ・レヴィ(Johanna Levy)氏、FHHのバイスプレジデントであるオレリー・シュトライト(Aurélie Streit)氏。Image Courtesy FHH

 この提携により、FHHは時計製造、時計文化、業界に関する知識をより多くの業界専門家、コレクター、消費者に提供するという使命を大幅に拡大できる可能性がある。同時に、GIAにとっても、時計産業と密接に関わる分野の専門家に向けて、教育の対象領域を広げる機会となる。GIAの教育戦略部門担当バイスプレジデントのジョハンナ・レヴィ氏はインタビューで、「GIAの学生や卒業生にとって、時計製造という全く新しい知識領域に触れられるのは、とても大きな機会です」と語った。

 さらにレヴィ氏は、「もっと学びたい、より多くの技術を身に着けたい、実際に対面で学びたいというニーズがあります。ですから、今回の取り組みは単に学生たちがこの業界で活躍できるようにするためだけではありません。より多くを学びたいという、人々のニーズにも応えるものでもあるのです」と付け加えた。教育や評価、時計製造に関する知識の認定を担うFHHの教育部門、FHHアカデミーを通じて、両団体はそれぞれの専門知識とグローバルネットワークを活用し、次世代の業界人を育成するとともに、世界各地で時計製造に関する教育をより広く、より身近なものにしていくとしている。

FHHアカデミーのトレーニング。Courtesy: FHH

 独立した非営利団体であるGIAは、宝石学における世界有数の権威として知られている。ダイヤモンドの品質を評価する“4C”、すなわちカラー(色)、クラリティ(透明度)、カット(研磨)、カラット重量という基準を考案したほか、1953年には国際ダイヤモンドグレーディングシステムを制定。現在では、世界的にダイヤモンドの品質を評価する基準として認められている。GIAは、研究、教育、宝石学的な鑑別・鑑定ラボサービス、機器開発などを通じて、宝石やジュエリーへの信頼性を高めるとともに、イノベーションと専門知識の発展に取り組んでいる。

 オーデマ ピゲ、リシュモン、ジラール・ペルゴを含む約40の時計関連企業から資金・支援を受けるFHHは、時計製造や時計産業の文化、技術、技能に関する知識を世界中に広めることを使命としている。2014年に設立されたFHHの教育部門、FHHアカデミーでは、複数のレベルに分かれた認定プログラムを通じて、販売、マーケティング、コミュニケーションなどに携わる業界関係者を育成。これまでに20カ国で5万人以上が受講し、約1万8000人が認定を取得している。2025年には、研修および認定プログラムの対象を一般にも拡大した。複数の言語で、対面とオンラインの両方で受講できるFHHアカデミーの認定プログラムは、時計製造にまつわる文化と知識を守り、広めていくことを目的としている。

 今回の提携によって、時計製造に関する知識や文化が、より幅広い層に広がることが期待されている。ジュエリー業界は時計業界を大きく上回る規模を持ち、時計の年間売上高が約1000億ドル(約16兆円)に対し、ジュエリーが約4000億ドル(約63兆円)と推定されている。FHHのバイスプレジデント、オレリー・シュトライト氏はインタビューで、「時計業界は間違いなく、より小さなコミュニティです。ですから私たちにとっても、ジュエリー業界とより密接につながる機会になります。私たちの2分野のあいだには、これから築いていける橋がまだたくさんあります」と語った。

 今回の新たな提携の一環として、GIAは2027年初頭から、世界各地のキャンパスネットワークに在籍する学生を対象に、FHHアカデミーのプログラムを提供する予定だ。まずは、FHHアカデミーの認定資格における初級レベルにあたる“Watch Advisor”と、専任講師によるオープンセッションが受講可能となる。今後、さらなるプログラムや取り組みについても発表される予定だ。

 GIAの教育・研修に関する詳細についてはこちらから、FHHアカデミーに関する詳細についてはこちらからご覧ください。