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Hands-On ハミルトン カーキ “マーフ” 38mmにホワイトダイヤルが登場

同時に、ブラックダイヤルのマーフにはブレスレットモデルも加わった。

Photos by TanTan Wang

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ハミルトンが時計コミュニティからの熱烈なリクエストに応え、『インターステラー(原題: Interstellar)』に由来するカーキ フィールド マーフの38mm径モデルを発表したのは2022年11月のこと。映画の公開から10年という時が経った今年(時が経つのは早いものだ)、ハミルトンは38mm径のカーキ フィールド マーフから(多くの人が求めたというわけではないが、確実に受け入れられるであろう)ふたつのアップデートを発表した。

murph black dial on bracelet

 まずは38mm径のマーフのブラックダイヤルバージョンに追加されたステンレススティール(SS)製ブレスレットモデル。『インターステラー』で登場した時計はレザーストラップ仕様だったため、今回の変更は映画好きや時計ファンだけでなく、ハミルトンの常設モデルとして汎用性の高いオールラウンダーウォッチを探している人にもアピールするものだと推察できる。

 38mmのケース径と11.1mmの厚さという一見理想的なサイズにもかかわらず、私自身はカーキ マーフが数値以上に大きく感じられる。ラグからラグまでの長さが非常に合理的な44.7mmであっても、その感覚に変わりはない。薄いベゼルもひとつの要因となっているかもしれないが、主にラグの形状が原因であると考えている。その点を踏まえると、新しいブレスレットのほうが手首に対してよりバランスが取れていると感じた。エンドリンクがその役割を大いに果たしているのだと思う。ブレスレットは3連で、センターリンクのファセットはポリッシュ加工され、ヘアライン仕上げが主体のブレスレットにコントラストを加えている。ダブルプッシュ式の削り出しクラスプは3段階の微調整が可能だが、いわゆるバネ棒外しが必要である。

black murph 38mm wristshot bracelet
bracelet links
bracelet clasp

 ブレスレットはしっかりとした感触で快適だが、あえて批判するとすれば見た目がやや無難すぎる点が気になる。マーフのダイヤルはカテドラルハンドによって非常に特徴的になっているため、よりスタイリッシュなブレスレットを採用していたらさらにおもしろみが増したのではないだろうか。またブレスレットの角度、特にポリッシュ加工された部分についてはもう少しシャープに仕上げられていてもよかったかもしれない。特に同価格帯で魅力的なブレスレットを持つマイクロブランドが登場していることを考えると、その点が気になる。とはいえ大半の人々は今回のブレスレットの追加に不満を抱くことはないだろうし、私自身も歓迎している。ストラップ仕様のマーフ 38mmは現在13万6400円(税込)で販売されているが、ブレスレットバージョンは14万8500円(税込)で登場した。1000ドル(約15万円)未満であることに安堵している。

wristshot murph

 次に、より劇的な変化としてラインナップに加わったのが白い文字盤を持つカーキ フィールド マーフ 38mmだ。情報だけ見ると単なる色の変更に過ぎないが、これは非常に注目に値する。というのも、クリストファー・ノーラン(Christopher Nolan)監督の映画に登場したモデルからビジュアル的にかけ離れた時計を見るのは、これまでのマーフのバリエーションでは初めてのことだからだ。オリジナルモデルはフラットな黒いダイヤルを持っていたが、ハミルトンは今回、ホワイトのダイヤルに少しテクスチャを加えている。これまでにもハミルトンはカーキ フィールドやエクスペディションなどで白ダイヤルのバリエーションを多く展開してきたが、今回追加されたテクスチャのおかげでマーフはそのラインナップのなかで特別な存在感を放っているように感じる。

 インデックスはベージュのスーパールミノバ®︎で、ブラックダイヤルのモデルに比べてわずかに明るいトーンで、数字が黒で縁取られているのがいいアクセントになっている。また数字やテキストのあしらいは特別立体的ではないが、微妙に浮き上がって見えるプリントが施されており、ダイヤルに奥行きを与えている。非常にクリーンでていねいに仕上げられたダイヤルだ。

closeup white murph
case side
buckle

 そのほかのディテールは従来の38mm径のカーキ マーフと同様で、価格も13万6400円(税込)と変わらない。サファイアクリスタルのケースバックからは、80時間のパワーリザーブを持つ自動巻きムーブメントであるH-10が見える。このモデルにはクロコダイルのパターンがエンボス加工されたブラックレザーストラップが付属しており、ハミルトンのロゴが入ったバックルが取り付けられている。ただしストラップは新品の状態では非常に硬く、撮影中に慣らすのはほぼ不可能だった。ブランド側は黒いストラップとの組み合わせが(ダイヤルとの)コントラストを生むと述べているが、個人的にはより柔らかいカーフスキンストラップ、あるいはサイドステッチの入ったラギッドなブラウンストラップでこの時計を見てみたかった。しかしラグ幅は20mmであるため、私のように自宅に多数のストラップを持っている人ならこの問題は簡単に解決できるだろう。

movement shot murph

 ハミルトンがブラックダイヤルのバージョンにしかブレスレットを追加しなかったのは、少し不思議に感じる。しかしブレスレットの変更とダイヤルの色変更をそれぞれ1種類のモデルに絞ることは、ブランドが市場の反応を試すうえで賢明な方法だと思う。もしホワイトダイヤルのマーフが消費者にヒットすれば、同モデルにブレスレットが追加されるのも時間の問題となるだろう。

murph white dial

 総合的に見て、ホワイトダイヤルのマーフをこれほど気に入るとは自分でも思っていなかった。ダイヤルのテクスチャがこの時計に独特の雰囲気を与えており、オリジナルのマーフを補完する素晴らしいバリエーションとなっている。ブラックダイヤルの38mm径マーフが大成功を収めたことを考えると、このホワイトのモデルも強い支持を得ることは間違いない。

詳細はハミルトンのウェブサイトをチェック。