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我々が知っていること
アブラアン-ルイ・ブレゲ(Abraham-Louis Breguet)によるマリンクロノメーターや科学機器の歴史に着想を得たブレゲのマリーン コレクションが刷新されることは、以前から予想されていた。ここ数年、ブレゲのコレクションには、大胆な変更から控えめなアップデートまで、さまざまな動きが見られた。なかでも昨年は、ブランド創設250周年を祝う1年を通して、大胆な刷新から控えめな変更まで数多く行われた。そうした流れを追ってきた人なら、マリーンが残された数少ない“手つかず”のコレクションだったことにも気づいていただろう。
昨年発表されたエクスペリメンタル 1は、画期的な成果であると同時に、マリーンに新たなデザイン言語をもたらしたモデルだった。一方、今回のリフレッシュはより控えめなものとなっている。まず目に入るのは、従来モデルのローマ数字が姿を消し、ブレゲ数字に置き換えられたことだろう。しかしそれだけではない。
従来の2モデルでは、仕様によって、文字盤中央のブランド名と数字を囲むようにソレイユ仕上げを施すか、より大きく不規則なウェーブ状のギヨシェを採用していた。今回の2モデルには、どちらも新たなギヨシェパターンが施されている。採用されたのは、昨年、ブランド創設250周年を記念して発表された、より繊細なケ・ド・ロルロージュ(Quai de l'Horloge)パターンである。文字盤の外周には、サーキュラーサテン仕上げを施したアワーリングを組み合わせている。また、ケース素材ごとに同じダイヤルデザインを組み合わせるのではなく、モデルごとにブルー(濃淡もさまざまだ)からグレー、ブラックまで、幅広いカラーリングが用意された。基本的にはケース素材に合わせて針の色調も揃えられているが、ひとつ例外がある。
ケースとムーブメントに大きな変更はない。18Kホワイトゴールド、18Kローズゴールド、またはチタン製ケースを採用したクロノグラフは、いずれも直径42.3mm、厚さ13.9mm、ラグ・トゥ・ラグ50.7mmである。ストラップにも変更が加えられた。全モデルに新たにデザインされた、よりカジュアルなラバーストラップを用意し、ケースと同じ素材を使ったブレスレットも選択できる。クロノグラフには、2万8800振動/時(4Hz)で駆動するフライバッククロノグラフムーブメント、Cal.582QAを搭載。今回から12時間積算計を省き、ふたつのサブダイヤルのみを備える構成となっている。パワーリザーブは約48時間である。
時刻・日付表示を備えるRef.5517では、PGモデルにブラック一色のダイヤルを採用している。ただし、ギヨシェの仕上げは先ほどと同じである。一方、チタンモデルでは、インデックスや針をはじめとするダイヤル上の各パーツにPGを用いている。そのほかのバリエーションについては以下をご覧いただきたい。デザイン面では、もうひとつ大きな変更がある。全モデルで、筆記体のブレゲロゴをあしらったアプライドロゴが復活したのだ。さらに、ムーブメント番号の位置も変更された。従来は文字盤上部にあるロゴのすぐ下に配置されていたが、今回のモデルでは文字盤の下側に移されている。Ref.5517のケースサイズは直径40mm、厚さ11.5mm、ラグ・トゥ・ラグは47.7mm。ケース素材とストラップの選択肢は、クロノグラフと同じである。
ムーブメントにはCal.777Aを搭載する。クロノグラフと同じく2万8800振動/時で駆動し、100m防水を確保している。両ムーブメントとも自動巻きで、ゴールド製ローターには船の操舵輪をモチーフとしたデザインと仕上げが施されている。また、すべてのモデルにシースルーケースバックを採用し、ムーブメントのディテールや仕上げを鑑賞できるうえ、5年間の保証も付帯する。
価格はケース素材やブレスレットの仕様によって異なる。Ref.5517はチタンモデルが336万6000円から、ゴールドケースにブレスレットを組み合わせたモデルでは1023万円となる。クロノグラフは421万3000円からスタートし、同様にゴールドケース×ブレスレット仕様では1196万8000円(すべて税込)まで上がる。
我々の考え
私の推測にすぎないが、マリーン コレクションは、ブレゲを熱心に追いかける愛好家からはあまり選ばれない一方で、一般の消費者からは高い支持を得ているのだと思う。今回の一新は変更こそ小さいものの、コレクションにとっては少し遅すぎたくらいで、歓迎すべきアップデートだったのだと思う。
とはいえ、今回の2モデルがダイバーズウォッチとして登場したわけではない。そもそもブレゲが本格的なダイバーズウォッチを手がければ大きな注目を集めるだろうし、私自身も以前からその登場を期待している。とはいえ、今回のマリーンは同ブランドにとって最もスポーティなモデルであり、今ではどのブランドにも求められるような存在と言っていいだろう。クロノグラフのサブダイヤルは、個人的な好みを言えば少し小さいように感じる。それでも、かつてのモデルに採用されていたローマ数字より、今回のブレゲ数字のほうがずっと好みだ。今回の刷新は、堅実なアップデートに仕上がっていると思う。
基本情報
ブランド: ブレゲ(Breguet)
モデル: マリーン(Marine)
型番: 5517(3針)/5527(クロノグラフ)
直径: 40mm(3針)/42.3mm(クロノグラフ)
厚さ: 11.5mm(3針)/13.9mm(クロノグラフ)
ラグ・トゥ・ラグ: 47.7mm(3針)/50.7mm(クロノグラフ)
ケース素材: ホワイトゴールド、ピンクゴールド、チタン
文字盤: 18Kゴールド製の手彫りギヨシェ“ケ・ド・ロルロージュ”。ブラック、グレー、ブルーグラデーション。アワーリングはモデルによりブラック、ブルー、グレー
インデックス: アプライド仕上げ
夜光: あり、時針・分針
防水性能: すべて100m
ストラップ/ブレスレット: チタン製三つ折りバックルを備えたラバーストラップ、またはケースと同素材のブレスレット
ムーブメント情報
キャリバー: 777A(3針)/582QA(クロノグラフ)
機能: 時・分表示、センターセコンド、日付表示(3針)/時・分表示、スモールセコンド、30分積算計付きフライバッククロノグラフ(クロノグラフ)
パワーリザーブ: 約55時間(3針)/約48時間(クロノグラフ)
巻き上げ方式: すべて自動巻き
振動数: すべて2万8800振動/時(4Hz)
石数: 26(3針)/28(クロノグラフ)
クロノメーター: すべてなし
価格 & 発売時期
価格: 5517(3針):336万6000円(チタン製ストラップ)、622万6000円(PG/WG製ストラップ)、382万8000円(チタン製ブレスレット)、1023万円(PG/WG製ブレスレット)
5527(クロノグラフ):421万3000円(チタン製ストラップ)、757万9000円(PG/WG製ストラップ)、466万4000円(チタン製ブレスレット)、1196万8000円(PG/WG製ブレスレット)
発売時期: 発売中
限定: なし
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