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Introducing スペースワン×パーペチュアル・ギャラリーによる限定ジャンプアワー(編集部撮り下ろし)

キックスターターの人気者だったこのブランドは、今や本格的なブランドへと成長し、しっかりとした時計製作技術を背景に持つようになった。

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我々が知っていること

私は昨年、ドバイ・ウォッチ・ウィークで初めてハムダン・アル・フダイディ(Hamdan Al Hudaidi)氏に会い、その週にバルチックとパーペチュアル・ギャラリーのクロノグラフについての記事を書いた。アル・フダイディ氏は独立系時計師の熱心なコレクターであり、彼のパーペチュアルでの主な仕事とは異なるが、バルチックやエクセルシオパーク、ニバダ グレンヒェンなどのマイクロブランドを強く支持している。パーペチュアルのデザイン言語の主軸のひとつはグリーンで、これは中東において重要であり、とりわけイスラム教では大切で意味のある色である。彼らの新作スペースワン(SpaceOne)も例外ではなく、非常に興味深い緑の色合いを持つチタンケースが特徴だ。

SpaceOne

 スペースワンについてはまだ詳しく取り上げていないが、この時計(とブランド)にはここで触れる以上に深掘りすべきストーリーがある。独立時計師テオ・オフレ(Theo Auffret)氏協力のもと、ニバダ グレンヒェンやヴァルカンで知られる起業家ギヨーム・ライデ(Guillaume Laidet)氏が設立したこのブランドは、多くの試練と成功を経験してきた。初回のキックスターター(Kickstarter)キャンペーンは一部ネーミングライツの問題で一時中断されたものの、その後2度の大成功を収め、いくつかのバリエーションが登場した。現在もなお高い需要を誇り、供給が追いつかない状態が続いている。ここで触れておかなければならない点は、この時計が間違いなくドゥ・ベトゥーンのドリームウォッチ 5に非常によく似ているという事実だ。これが批判の的となった。

Dream Watch 5

2014年発売のドリームウォッチ 5。

 この時計には、若き天才時計師テオ・オフレ氏が設計したジャンピングアワーモジュールが組み込まれた、ソプロード社製の自動巻きムーブメントが搭載されている。オフレ氏の関与自体、この時計に注目するひとつの理由になるが、その背景を考えると価格は驚くべきものだ。過去のスペースワンモデルは1900~2300ユーロ(日本円で約31万~37万円)で販売されていたのに対し、2014年にリリースされた(より複雑で洗練され、仕上げも優れた)ドリームウォッチ 5は発売当時15万スイスフラン(当時の相場で約1730万円)であった。この時計は、最近私が注目している手ごろな価格のアバンギャルドウォッチの波の一部となっている。この限定モデルはそれよりもやや高価であり3500ドル(日本円で約52万円)ほどだが、パーペチュアルのリリースではよくあることだ。それにもかかわらず、これらの時計はすべて購入者を見つけており、顧客は彼を支持することによろこびを感じている。

Perpetuel Space One

Photo: courtesy Perpétuel Gallery/SpaceOne

 ソプロード製ムーブメント(ジャンピングアワーは17mmの長い窓から見える)に加えて、この時計の主な特徴はそのシェイプにある。ケースの長さは51.67mmで、ラグからラグまでが42mm、厚さは12mmだ。ケースはチタンだけでなくスティールやカーボンのパーツも使われているため、装着感を想像しにくい時計ではあるが、少し下にある写真では同じサイズの別の時計を手首につけた様子が確認できる。このサイズ感と立体的なデザインがポイントだが、決してつけられない大きさではない。

Photo courtesy Perpétuel Gallery/Space One

Photo: courtesy Perpétuel Gallery/SpaceOne

 グリーンチタンの魅力のひとつは、光の当たり具合によってその色が大きく変わる点だ。スペースワンはこれまでにブルーチタンや、まるで大気圏に再突入したようなグラデーション加工など、さまざまな実験を行ってきたが、グリーンチタンの時計は最近記憶にない。私が撮った写真では深みのあるフォレストグリーンのように見えるが、太陽の下では少し色が薄まり、少しだけ落ち着いたトーンになる。価格は1万3000エミラティディルハム(日本円で約53万円)で、新作は25本限定だ。

SpaceOne Watches

我々の考え

これまでに1度も取り上げたことがないテーマに対して、少し背景を説明するために上記で多くの考えを述べた。スペースワンには以前から注目していた。注目のインディペンデントメーカーが新世代の時計ビジネスの実業家と組んで、デザインを重視したより民主的なリリースを提供するという強力なデザインとメッセージ性がある。だが私は新興企業やキックスターターブランドには常に懐疑的な目を向けているため、スペースワンが実際に言葉としてしっかり評価されるにふさわしい段階に来たと感じた。そしてちょうどそのタイミングで、ジュネーブ・ウォッチ・デイズでちらりと見かけた限定版のリリースが発表されたのだ。

SpaceOne
Perpetuel Space One

Photo: courtesy Perpétuel Gallery/SpaceOne

 ブランドは最近2作目のモデルを発表したが、それについてはまた後日取り上げる予定だ。そのモデルの予約注文はすでに完売している。これはスペースワンやミンなど、低価格帯でクリエイティブな時計製造をしているブランドが直面する問題を象徴している。これにはリスクが伴い、場合によってはそれが若いブランドを潰してしまう可能性もある。理解はできるが、やはりもどかしい気持ちがある。個人的には、これまで見たなかで最も素晴らしいデザインを逃してしまった(下に写真あり)のだが、それは単にその情報を知る機会がなかったからだ。せめてこれを読んでいるあなたが同じ轍を踏まないように、このデザインについてお伝えしておく。

SpaceOne

基本情報

ブランド: スペースワン×パーペチュアル・ギャラリー(SpaceOne x Perpétuel Gallery)
モデル名: ジャンプアワー(Jump Hour)

直径: 長さ51.67mm、幅42mm(上部から下部まで)
厚さ: 12.61mm
ケース素材: グリーンステンレススティール、チタン、フォージドカーボン
文字盤: ブラック
インデックス: オレンジゴールドのヒンドゥーアラビア数字
防水性能: 30m
ストラップ/ブレスレット: FKMラバーストラップ(ラグ幅22mm、18mmまでテーパー)

SpaceOne

ムーブメント情報

キャリバー: P024(日付なし、テオ・オフレが開発したジャンピングアワーモジュールを搭載)
機能: ジャンピングアワーの時・分表示
パワーリザーブ: 約38時間
巻き上げ方式: 自動巻き
振動数: 2万8800振動/時


価格 & 発売時期

価格: 1万3000エミラティディルハム、付加価値税抜き(日本円で約53万円)
発売時期: パーペチュアル・ギャラリーでのみ販売
限定: あり、世界限定25本

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