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ロレックスはアメリカにて、認定中古プログラムを正式に開始したと発表した。このニュースはロレックスが新しいCPOプログラムを発表し、ヨーロッパ中のブヘラブティックでキックオフしてから5カ月後のことである。今回このプログラムの展開により、アメリカの顧客には、一部のロレックス販売店で認定中古を受けたロレックスウォッチを購入する機会が提供されることになる。5月よりトゥルノー|ブヘラ(Tourneau | Bucherer)の一部店舗にて認定中古時計の販売を開始し、その後ウォッチズ・オブ・スイッツランド(Watches of Switzerland)で販売され、以降も多くの小売店が追加される予定だ。
認定中古品プログラムは、3年以上が経過した中古ロレックスが対象だ。同プログラム対象の個体は、ロレックスの時計であるという真正性を保証すると同時に、時計の品質に対して新たに2年間の国際保証を提供する。デロイト社によると、時計の2次流通市場の規模は1次市場の約半分である一方、その成長スピードははるかに加速しているとのこと。ロレックスは成長中の2次市場がもたらす大きなビジネスチャンスを迅速に意識したブランドではないが、今回のこのアメリカでの動きはロレックスにとって、新しいプログラムを比較的早く展開することを意味している。しかし決して急いでいるとはいえないようだ。
ロレックスのCPOプログラムが始まって数カ月が経過し、ほかの市場ではどのように見られているのか確認する機会があったため、当初から感じていた多くの質問に答えるFAQを公開した。もちろん最大の疑問のひとつは価格に関するものである。そのFAQのなかで、ロレックスはジュネーブの本社が認定中古時計の価格設定に一切関与していないと述べている。
「価格を決定するのはロレックスの公式ジュエラーになります」と、今年初めにブランド担当者が話していた。つまりブティックによって価格が異なる可能性があるということだ。今年の初めにジュネーブを訪れたダニー(・ミルトン)も言っていたが、CPOの価格は希望小売価格よりもかなり高いということがざらにあったようだ。例えば1ではなく、2から始まる値札を持つサブマリーナーなどである。
何年も前から、各ブランドは2次流通市場への参入に慎重な姿勢を示していたが、ロレックスやオーデマ ピゲのような大手メーカーが中古市場というジャンルに参入するということは、この成長する市場に安定をもたらすかもしれない。これにより消費者、特に初めて時計を購入する消費者にとっては購入する中古時計の真贋や性能にさらなる自信を持つことができるようになるだろう。しかしこのような大規模なブランドが参入することで、非常に多様な消費者相手にさまざまな方法でサービスを提供する事業にとって、どんな影響を与えるのかという懸念もあるようだ。
とりあえず今のところ、近所にあるトゥルノー|ブヘラ販売店のショーウィンドウをチェックして、実際どのように展開していくのか、確認することになるのは間違いない。