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クイック解説
タグ・ホイヤーは、伝説的な日本人レースドライバー生沢 徹氏のレガシーを受け継ぐチーム イクザワとパートナーシップを結び、バンフォードのカスタマイズによって特別なカレラを誕生させました。
生沢 徹氏は、日本のモータースポーツ黎明期から活躍した伝説的なレーシングドライバーです。モーターバイクのレーサーとしてキャリアをスタートさせ、後に4輪レーサーへと転向。1967年に富士スピードウェイで開催された第4回日本グランプリでは、ポルシェ906(別称カレラ6)で総合優勝を果たしたことで、当時まだ日本では珍しかったポルシェ人気に火をつけ、日本に知らしめました。ポルシェ本社のワークスチームに日本人として初めて招聘され、またその功績が讃えられワンオフの718 ケイマン GT4 Tribute to 906が製造されます。いち早くヨーロッパをはじめとする海外でのレースにも挑戦してきたことでも知られており、海外でも実力が認められる人物です。
現在チーム イクザワは、生沢 徹氏の娘でデザイナー・クリエイティブディレクターとして活動する生沢 舞氏(@teamikuzawa)が主導しています。彼女はモータースポーツとファッションを融合させた独自のアプローチで、国内外のモータースポーツやラグジュアリー業界の関係者から注目される存在。最近はポルシェ本社が監修するInstagramをベースにしたデイリーマガジンType 7(編集長はHODINKEEフレンズでもあるテッド・グシュー氏)とのコラボレーションで生沢 徹氏を取り上げたプリントマガジンType 7 Vol.4を発行しており、親子揃ってポルシェとの深いつながりを持ち続けています。
そのチーム イクザワの最新プロジェクトに誕生したのが、このタグ・ホイヤーとバンフォードとのトリプルコラボレーションで実現した限定のカレラです。ベースとなったのは、2020年に登場したカレラ キャリバー ホイヤー02 クロノグラフ。チーム イクザワのシンボルカラーでもあるレッドとホワイトを基調としたモデルです(ブレスレットが装着されたモデルはプロトタイプでレザーストラップが実機)。
ケースは直径42mm×厚さ14.3mmのスティール製で、表と裏にサファイアクリスタル風防を配し、100mの防水性能を備えています。ベースモデルは3レジスタークロノグラフですが、本作はランニングセコンドが取り払われ、2レジスタークロノグラフに改められています。6時位置のデイト表示はそのままですが、すぐ上にはチーム イクザワのロゴとサブタイトルの“Choice of Racing Enthusiasts”が印字されています。
ホワイトオパーリンダイヤルは、同色のフランジに赤で60秒/分目盛りがプリントされており、レッドラッカー仕上げのカレラとタグ・ホイヤーのロゴが目を引きます。
クロノグラフのサブダイヤルは、3時位置の30分積算計はホワイト、9時位置の12時間積算計はレッドで、針はそれぞれ赤い先端のホワイトラッカー仕上げと先端が白いレッドラッカー仕上げ。どちらも同心円上の装飾が施されており、全体的に視認性が高められています。クロノグラフ秒針はレッドラッカー仕上げ、時分針はさらにホワイトのスーパールミノバが塗布されています。
ケースバックは、サファイアクリスタル風防に“Team Ikuzawa”と“BAMFORD WATCH DEP”のロゴ、そしてXXX/100のシリアルナンバーがすべてホワイトで印字されています。そして、その奥には本機を駆動するホイヤー02が確認できます。同社のクロノグラフキャリバーのなかでは最新のもので、2011年からの開発期間を経て2020年に誕生しました。コラムホイールと垂直クラッチを採用した自動巻きクロノグラフムーブメントで、80時間のパワーリザーブを誇ります。
ブレスレットは、人間工学に基づいたH型の3連のもので、チーム イクザワのロゴがついたホワイトの交換用ベルクロストラップも付属します。
本作は時計本体も特別仕様ですが、収められているパッケージもとてもスペシャルなものとなっています。ホワイトラッカーの化粧箱は、天面にタグ・ホイヤーとチーム イクザワのロゴが並び、蓋を開けると真っ赤なレザーにバンフォードを含めた3社のロゴが現れます。
中央に時計本体が、左側には交換用のベルクロストラップが収納されており、右側には生沢徹氏が第4回日本グランプリで総合優勝を果たした際に乗っていたポルシェ906のミニカーが収められています。64分の1スケールのミニカーの車体には8号車のマークやRACING MATEとVAN、ペプシのステッカーなど当時と同じデコレーションが施されています。
日本限定100本で、価格は96万8000円(税込)。シリアルナンバー1は生沢 徹氏、100は生沢 舞氏のために取り置かれます(ちなみにシリアルナンバー0はジョージ・バンフォード氏のもの。ということは実際には101本存在しているということですね)。
ジョージ・バンフォード氏にインタビュー
僕たちは今作のローンチのために来日していたバンフォードのジョージ・バンフォード氏にお話を伺うことができました。「舞と僕は長年の友人なんだ。いつか一緒にプロジェクトをやろうとずっと話していたんだけど、ついにこんな素晴らしい形で実現できて本当に感激しているよ」
コラボレーションのモデルとしてカレラが選ばれたのは自然なことだったのだそう。「今回のプロジェクトではチーム イクザワとのつながりが強く結びついたモデルにしたかったんだ。生沢 徹が優勝したポルシェ906はカレラ6の名でも親しまれているモデルだからね。そしてシンボルカラーであるレッドとホワイトを一番ピュアに表現できるのがこのカレラ キャリバー ホイヤー02 クロノグラフだったんだ」
タグ・ホイヤーは2021年2月にポルシェとのパートナーシップを締結。そして今年はカレラ誕生60周年の年です。「このプロジェクトをやるなら絶対に今年デリバリーできるようにしたかったんだ。約1年前にこの話がスタートしたときには、まだカレラ グラスボックスのラインナップはなかった。個人的にスキッパーモデルを発売日に買いに行ったくらい好きでグラスボックス自体も好きなんだけど、この話からもわかる通り僕は待つのが苦手なんだ(笑)。でもとにかくこの記念すべき年にしかも日本で発表できることは嬉しいよ」
セットで付属するミニカーについても伺ってみた。「実は舞は、昔販売されていたヴィンテージのポルシェ906のミニカーを10台持っていたんだよね。彼女から自分が持っているミニカーをセットにした10本限定を作るのはどうかと提案されたけど、それだと数が少なすぎる(笑)。そこで僕たちはポルシェに直接相談してみることにしたんだ」。そうしてポルシェ監修のもと当時と同じミニカーが誕生しました。トリプルコラボレーションだと思っていましたが、実際にはポルシェ社も関わっているということですね。
レーシングのレガシー、ポルシェとのつながり、そしてタグ・ホイヤーの魅力がつまった本作は、モータースポーツやストーリトウェアなどチーム イクザワが愛するスピリットに共鳴する人たちのために作られたクロノグラフです。
基本情報
ブランド: タグ・ホイヤー(TAG Heuer)
モデル名: カレラ × チーム イクザワ by バンフォード(TAG Heuer Carrera Team Ikuzawa by Bamford)
型番: CBN201F.EB0356
直径: 42mm
厚さ: 14.3mm
ラグトゥラグ(全長):48.6mm
ケース素材: ステンレススティール
文字盤色: ホワイトオパーリンダイヤル、6時位置に“Team Ikuzawa Choice of Racing Enthusiasts”ロゴの印字
インデックス: アプライドのバー
夜光: あり
防水性能: 100m
ストラップ/ブレスレット: スティール製3連ブレスレットと交換用のTeam Ikuzawaロゴ入りのカーフスキン製ベルクロストラップ
追加情報: ポルシェ906のミニカーつき
ムーブメント情報
キャリバー: Cal.ホイヤー02
機構: 時、分、秒、クロノグラフ(30分計、12時間計、日付)
直径: 31mm
厚さ: 13mm
パワーリザーブ: 80時間
巻き上げ方式: 自動巻き
振動数: 2万8800振動/時 (4Hz)
石数: 33
クロノメーター認定: なし
価格 & 発売時期
価格: 96万8000円(税込)
発売時期: 2023年9月22日(金)
限定:日本限定100本
詳細は、タグ・ホイヤー公式サイトへ。
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