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ホディンキー読者の皆さんであればきっとご存じの、ニューヨーク、ダウンタウンのスニーカーの聖地であるKITHは、マイアミ、ロサンゼルス、ブルックリン、ロンドンに店舗を広めながら、ネット通販サイトKITH.comを運営している。新発売のブランドコラボ製品を求める人々は、店舗のあるブロックを取り囲むように列をなし、オンライン通販では自分に合ったサイズの靴が売り切れる前にいち早く手に入れるため、ブラウザの更新を繰り返す。多くのコラボレーションを通じて、KITHは確立されたデザインへそれ以上の新しい魅力を与えることに、驚くべき巧みさを発揮してきた(私自身もその魅力に惹き付けられ、この原稿を書いている今も、KITH x ニューバランス 997S ノンネイティブモデルを履いている)。
KITHの創業者ロニー・フィーグ(Ronnie Fieg)については、ホディンキー マガジンのvol.3で特集しているが、彼はナイキ、チャンピオン、トミーヒルフィガー、ベルサーチといったアパレルブランドだけでなく、コカ・コーラやゼネラル・ミルズともコラボレーションしてきた。しかし次なるKITHからの期待の新商品はモノグラム・スニーカーでも、スタイルを刷新したスウェットでもない。フィーグ自身にとって、特別な意味を持つカシオのG-Shockである。彼は自身が青年時代を過ごした1990年代へのノスタルジーを感じさせるコラボレーションを度々発表してきた。G-Shockについては、もちろんここで説明するまでもない。高級な機械式時計をコレクションする時計愛好家の多くが、丈夫で多機能なクォーツ時計であるG-Shockについ心を惹かれてしまうのだ。
今年は90年代に育ったG-Shockファンにとって重要な年となる。1995年に最初のモデルが発売されたDW6900は、4つに分かれたディスプレイとそれをライトアップするための大きなボタンが特徴的だ。6900の、そしてより広くG-Shockの成功は、大敗北を喫すると思われた無骨な製品が、業界の誰もが知っている文化的なアイコンにまで昇りつめひとつの事件であったのだ。
6900の25周年を祝うために、G-ShockからGM6900と呼ばれるメタルバージョンが発売される。ここで紹介するKITHとのコラボモデルは高級なローズゴールドカラーバージョンで、KITH(公式通販または店舗)で購入でき、アジアの選ばれたG-Shock販売店でも数量限定で販売される。6900として初めてのメタルバージョンの発売でもある。
フィーグによれば、KITHとローズゴールドとの関りは長く「ローズゴールドは最初期からブランドのDNAに組み込まれていました。KITHのブランド美学の一部として、欠かせない素材であり色なのです」、と我々の取材で話してくれた。「装飾のため目立った場所にあるにしろ、製品の一部としてひっそりと店頭にあるにしろ、それはブランドの最初期から常に我々と共にあるのです」。
カシオが25周年にメタル製の6900がふさわしいと考えたとき、KITHはローズゴールドバージョンにぴったりのパートナーであった。実際、以前のKITH × G-Shockコラボモデルの6900もローズゴールドを使用しているが、その際はアクセントとして使われただけだった。フィーグにとって、このニューモデルはデザインを進化させ、時計全体にこの色を使うチャンスとなった。しかし、フィーグおよびKITHブランドが新しいG-Shock GM6900にそのオリジナリティを表現する方法は、ローズゴールドカラーだけではない。
ロニー・フィーグのスニーカーコレクション
ホディンキー マガジンのvol.3のために、我々はKITH創業者のロニー・フィーグに会い、彼の創作過程やスニーカーヘッズ(熱狂的なスニーカーコレクター)文化、右に出る者のいない彼の貴重なシューズコレクションについて語ってもらった。もしもあなたがSalmon ToeとSuper Greenの違いさえ知らなくても、この記事はぜひ読んでみてほしい。
特集記事はこちら。
メインディスプレイ下の大きなボタンはクラシックなG-Shockデザインの際立ったポイントで、すべての6900モデルにも受け継がれている。KITH × G-Shock GM6900 ローズゴールドでは前回のコラボモデルと同様に、この特徴的なフロントボタンにお馴染みの「G」の代わりとしてKITHロゴがあしらわれている。下の動画で見られるようにディスプレイをライトアップして時計を見ようとボタンを押すと、KITHブランドの製品によく使われる「JUST US」という言葉も現れる。KITH × G-Shock GM6900 ローズゴールドと他の6900との違いは、KITHバージョンはノーマル液晶(暗い数字に明るい背景)を採用していることで、同シリーズの他の時計は、反転液晶(明るい数字に暗い背景)は使用することになっている。
KITH × G-Shock GM6900 ローズゴールドは、あらゆる面でタフなツールウォッチで、典型的なG-Shockに期待されるのと全く同等の耐振動・耐衝撃性能を備えており、さらに200m防水でもある。ガラス繊維強化インナーケースの外側にある微細な突起がメタルベゼルとの接触面を減らすことで、耐衝撃性を高め、ケース内のモジュールを保護している。金属製のベゼルだけをとっても、いくつもの鍛造プロセスを経てからカッティングと磨き上げが行われている。とはいえ、この時計には相当な量のSSが使われている。(実は純金ではなく、イオンプレーティングが施されているのだ)もっとも、もし純金であったら、その価格は約4万2000円という販売価格を優に超えてしまうだろう。腕に着けてみると、そこに詰まったSSの重みがずっしりと感じられる。
この新しいKITHコラボレーションには2つのストラップが用意されており、白の他に下の黒いストラップがある。どちらもローズゴールドの金属部分とよく合い、ベルト止めにはKITHのロゴが刻まれている。ストラップをよく見てみると、明暗で表現されたKITHロゴのモノグラムプリントも施されている。白と黒のどちらもローズゴールドとよく合っていながら、どちらのストラップにするかで時計全体の印象が大きく変わる。下の写真に見られるクイックリリースタブのおかげで、ストラップの付け替えはとても簡単だ。
この時計が発売されれば、KITHのブランド力によって人々が列をなして買い求めることになりそうだが、私としては、今最も注目を集めるセレクトショップとの関わりを抜きにしても、この時計はG-Shockとして見事な1本だと感じている。私が気に入っているのは、ベゼルの文字がすべてケースと同じトーンであるところで、この点はこのモデルと今後発売されるGM6900シリーズとの特筆すべき違いである。文字は、ソリッドゴールドの雰囲気を邪魔せずによく馴染んでおり、それでいて視認性も保っている。
ここで究極の質問をしよう、あなたは日常にゴールドの輝きが欲しいだろうか?