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クイック解説
今年のパネライから提供される大きな話題は、重量比98.6%のリサイクルベースの素材を用いたコンセプトウォッチで、腕時計の循環製造における新しい基準となっている。今年、パネライはユネスコ政府間海洋学委員会(IOC)とパートナーシップを結び、国連の「持続可能な開発のための海洋科学の10年」(UN Ocean Decade: 2021年~2030年)に向けて海洋リテラシー活動を展開している。
パネライは、ルミノール マリーナ eSteelを通じて、リサイクルベースの素材をより多くの人の手首に届けることを目指している。これらは、標準的なルミノール マリーナに親しい、3つの44mm自動巻き3モデルだ。パネリスティであれば、ルミノールコレクションに既に存在していたと考えてもおかしくない時計だが、ラバーコーティングされたカラーリューズ、「eSteel」と記されたダイヤル、そしてリサイクルされたPETストラップの使用など、誰が見ても納得の時計となっている。
ルミノール マリーナ eSteelは、総重量152.4gの時計に対して89g(全体の58.4%)の部品にリサイクルベースの素材を使用している。ケースと文字盤には、リサイクルベースの素材を使用した新合金「eSteel」を採用。パネライの時計でeSteelを採用したのはこれが初めてである。
ルミノール マリーナ eSteelには3種類のバージョンがある。上の写真のグレー、下の写真のグリーン、その下の写真のブルーの3種だ。それぞれにラバーコーティングされたリューズと、対応する色のリサイクルPETストラップが付属する。また、ケースバックには「eSteel」の文字が刻印されている。
ファースト・インプレッション
ルミノール マリーナ eSteelの3つのダイヤルカラーには、海を連想させるイタリア語の名前が付けられている(ブルー・プロフォンド、ヴェルデ・ズメラルド、グリージョ・ロッチャ)。これはパネライにとっては当然のことで、理にかなっている。これらは、たとえ文字盤がわずかに色づけされていても、かなり保守的な時計といえる。文字盤にeSteelのロゴが入っているのは、個人的にはオプションであっても見送りたいところだ。しかし、リサイクルベースの素材や循環型の製造への取り組みを理由に、これらの時計やパネライ自体に興味をもつ人もいるだろうと思う。
機械式時計はもともと耐久性重視で作られているため、サステナビリティに関心のある人にとっては、ある程度自然な流れで受け入れられる製品カテゴリだと思う。サプライチェーンを見直し、これまで使われていた素材を積極的に再検討しようとするブランドは、これがより多くの消費者、そして重要な次世代の時計愛好家を惹きつけるための次のステップだと感じている。それはスマートなアイデアであり、この時計ではどの世代の時計に詳しい人でも、遠くから見てそれと分かるような親しみやすいデザインで表現されている。
基本情報
ブランド: パネライ(Panerai)
モデル名: ルミノール マリーナ eSteel(Luminor Marina eSteel)
型番: PAM01157 (ブルー・プロフォンド グラデーション eSteel), PAM01356(ヴェルデ・ズメラルド グラデーション eSteel), PAM01358(グリージョ・ロッチャ グラデーションeSteel)
直径: 44mm
厚さ: 15.45mm
ケース素材: サテン仕上げのeSteel
文字盤色: PAM01157 (ブルー・プロフォンド グラデーション eSteel), PAM01356(ヴェルデ・ズメラルド グラデーション eSteel), PAM01358(グリージョ・ロッチャ グラデーションeSteel)
インデックス: サンドイッチ構造
夜光: スーパールミノバ
防水性能: 300m
ストラップ/ブレスレット: リサイクルされたPETストラップ
ムーブメント情報
キャリバー: P.9010
機能: 時、分、スモールセコンド、デイト
直径: 13 3/4リーニュ
厚さ: 6mm
パワーリザーブ: 72時間
巻き上げ方式: 自動巻き
振動数: 2万8800振動/時
石数: 31石
価格 & 発売時期
価格: 105万6000円(税込)
発売時期: 2021年10月
詳細は、パネライ公式サイトへ。
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