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今週のヴィンテージウォッチ
Hodinkee Shopのウィークリーの入荷紹介のなかには、あるアイデアをテーマにしたものもあれば、今回ご紹介するようにすべての人にちょっとしたものを提供することを目的としたものもある。完璧なドレスウォッチを探している人も、1970年代の丈夫なツールウォッチを探している人も、このセレクションにお任せを。今週のバズ・ワードはこちらだ。ポールルーター、エル・プリメロ、タートル、サブマリーナー、オーデマ、シェルパ!
もちろん、ヴィンテージ・チームは、流行語だけでは終わらせません。大村さおりは1951年のオーデマ ピゲがたたえる控えめな美しさを、リッチ・フォードンはイエローゴールドのユニバーサル・ジュネーブ ポールルーターを、そしてショーン・イーガンは1970年代のエル・プリメロをご紹介。Hodinkee Shopで販売されているすべてのヴィンテージウォッチを見るには、ここをクリックしてください。
1951年 オーデマ ピゲ「オーバーサイズ」Ref. 5072 18Kイエローゴールド
時間が経つにつれて、私は控えめな美しさという概念をより高く評価するようになりました。誇大広告でもなく、ロゴでもなく、部屋の向こうからあなたの持ち物を見分けられるようなものでもない。私にとっては、形と機能に対する純粋な愛なのです。このオーデマ ピゲのRef. 5072は、時計収集の進化において、手に入れて、理解し、手放すというサイクルを何度か繰り返したときに、その真のよさがわかる時計だと感じています。この時計を見た人の多くが「きれいな時計だね」と言うと思いますが、私はこの時計にもっと深い感情を抱いて欲しいと思っています。
ベン・クライマーは、Hodinkee Magazine Volume 5に掲載されたストーリー「A Fine Line」で、APによる13リーニュのムーブメントを備えた時計についての感想を述べています。彼は、これらの時計を3つの言葉で的確に表現しています。"Sparse, But Superb."(まばらだが、素晴らしい)。ストーリーは、このムーブメントがいかに特別なものであるかということにまで及んでおり、このムーブメントがもともとエボーシュとしてではなく、バルジューによるブランクムーブメントとして供給されたことを知り、驚かされるのです。29.33mmに抑え、永久カレンダーやバルジューが特に得意としたクロノグラフなど、より複雑な時計に使用されることが多かったこのムーブメントが、ある意味、時刻表示のみで見られることは稀で、これもまた「知る人ぞ知る」的な知識として楽しめます。
この時計が他の時間表示のみの時計と大きく異なるのは、そのケースサイズです。1950年代のドレスウォッチは33mmから36mmが主流でしたが、この時計は1mm大きい37mmで希少な存在。長年、多くの時計を見ていると、ケースの大きさは測らなくてもだいたいわかるのが不思議です。たった1mmですが、その差はとても大きくて、その1mmの差が、時計を左右するのです。ロレックス デイトナのケースで有名なC.R.スピルマンによる3体構造ケースは、腕時計のクラシックなケースデザインで、それぞれの要素が腕時計を360°から見たときに立体感を与える一方で、厚さは9mmと十分にスリムに保たれています。ケースに十分な肉付きを持たせつつも、無駄のないバランスは、まさに腕の上で夢を見るようです。また、イエローゴールドのケースに施されたパティーナも、この時代の時計に求められるちょうどいい具合になっています。
柔らかなシャンパンシルバーの文字盤は、各アプライドマーカーと数字が使われており、バランスが取れています。ゴールドトーンのマーカーは、ケースのパティーナと自然に調和していて、また、「AUDEMARS, PIGUET GENÈVE」の文字がさりげなくプリントされ、他の部分は洗練されたバトン針とブルースティールのランニングセンターセコンドで静かに飾られていることを考えると、私はこの時計に魅了されてしまいます。
ベンはストーリーの終盤で、「オーデマ ピゲのヴィンテージでは、探求、憧れ、そして発見が最高の楽しみかもしれない」と述べています。"ニッチ"を追求することで、オートオルロジュリーの醍醐味を深く味わうことができるのです。まわりからの反応がどうのこうのということではありません。この時計は特別ですが、素人目にはそうは見えません。この時計の内側と外側の美しさを理解することで、静かな自己満足に浸ることができるのです。これが、この時計の本当の意味でのポイントです。
1960年代 ユニバーサル・ジュネーブ ポールルーター デイト Ref. 169101/07 18Kイエローゴールド
ユニバーサル・ジュネーブ(UG)のポールルーターは、ヴィンテージウォッチの世界で私が最も好きなプラットフォームのひとつだ。というのも、これは単なるモデル以上の存在だからである。ポールルーターの傘の下には1000種類近いバリエーションがあり、「サブマリーナーが好き」と言うのと同じように「ポールルーターが好き」と言うのは難しい。ただ、"ポールルーターは好き "である。ユニバーサル・ジュネーブの工場からこのモデル名で出荷された、たくさんの、たくさんの腕時計のなかで、私は、バンパー・ムーブメントのポールルーターからポールルーター・ジェットやスーパーまで、ほとんどの腕時計に引かれているようだ。
この時計は、私がヴィンテージを深く知るまで知らなかったモデルだ。今までに、誰もがスティール製のブラックダイヤルのポールルーターや、メッキであろうとなかろうとゴールドの例を見たことがあると思う。私がこのリファレンスの最初の例を見たのは、ちょうど1年前に販売したこのモデルで、すぐに売れてしまった。このダイヤルを実際に見ると、言葉では言い表せないほどの感動を覚える。その以前のモデルになかったのは、オリジナルのケースバックステッカー。このUGはケースバックに "Limited Edition "のステッカーが貼られていて、ヴィンテージオタクにはたまらない仕様になっている。H Shopでご覧を。
1972年 モバード エル・プリメロ 'パイロット' Ref. 01-0150-415
70年代は、機械式時計のビジネスにとって厳しい時代であったということに同意できるだろう。スイス全土でプレッシャーがかかっていたころだが、特にル・ロックルではそうだった。ゼニス(このモバードのキャリバーのメーカー)がエル・プリメロを発表したばかりだったが、その年末にセイコーのクォーツムーブメントに大敗を喫することになる。彼らの心配も無理はなく、1975年には機械式キャリバーの革新から遠ざかり、工房も閉鎖される。しかし、その栄光の6年間、彼らは本当にできる限りのことをして、その辺にある最高のスイス製一体型自動巻きクロノグラフムーブメントを買い続けた。コーヒー色の文字盤、ブラウン管テレビ型のケース、そしてもっと控えめなものでは、パンダの文字盤に最もクールなブレスレットを組み合わせたモデルもあった。
そのなかにおけるマキシマム・デザインのひとつが、今日ご紹介するモデルだ。さまざまな広告やカタログでいくつかの異なる名前で呼ばれ、ときには「パイロットダイバー」、またあるときには「ダトロン」や「サブシー」と呼ばれたが、ブランド自身がどう呼んだかという記述は見当たらない。さらに紛らわしいことに、この時計や他の多くのエル・プリメロ搭載の時計は、モバードとゼニスの両方のブランドで見つけることができる。これは両者が合併していた時期で、アメリカ向けの時計には、同名のラジオメーカーとの混乱を避けるために通常モバードが文字盤に記されていたからだ。いずれにせよ、ゼニスとモバードは、タキメーター、12時間ベゼルを追加するだけでなく、この44mmのモンスターに宣伝どおりの330フィートの防水性までを与え、すべて(文字通り一切合切何もかも)のアプローチを試みた。とはいえ、ヴィンテージウォッチには防水性がないものとして扱うのがベストだと言わざるを得ない。このすべてが揃ったヴィンテージクロノはこちらから。
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