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Introducing オーデマ ピゲ ネオ フレーム ジャンピングアワー、ブランドが描く現代のアール・デコ

新設計のケース、そして新型ムーブメント。2026年、オーデマ ピゲが打ち出したのは、これまでにない(あるいは、これまでにないほど新鮮な)装いだ。だが、その意匠の源流を求めて遥か過去へとさかのぼれば、彼らが辿り着いたインスピレーションの正体が見えてくる。

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我々が知っていること

オーデマ ピゲから、ここ最近では最も、いや、おそらくはこの10年で発表された新作ポケットウォッチと並んで、最大級のサプライズが届いた。既存のどのラインとも一線を画す、小ぶりで複雑な構造を持ったまったく新しい腕時計の誕生だ。実際、これはネオ フレームと名づけられたまったく新しいコレクションの幕開けであり、同コレクションは開口部ベースの表示機構を備え、その形状を活かしたケースを基調としている。今回のモデルでは1929年と1930年のブランドの作品を特徴付けるストリームライン・モダン様式のムーブメントを採用している。このネオ フレーム ジャンピングアワーは、過去の復刻をうたうリマスターシリーズではない。1920年代に製作された、モデル名すら存在しなかった時代の時計に着想を得た本作は、新設計のケースとムーブメントを携えている。それは150年の歴史を刻んできたブランドが、新たな礎となる進化の道を示している。

Audemars Piguet Neo Frame Jumping Hour

 18Kピンクゴールド製のネオ フレーム ジャンピングアワーのケースは、幅24.6mm、縦34mm、厚さはわずか8.8mmしかない。その審美性については後ほど触れるとして、まずは裏側に目を向けてみよう。レクタンギュラーケースのなかに、直径29.6mm、厚さ4mmのラウンドムーブメントが収まっているのがわかるはずだ。この自動巻きCal.7122は、ロイヤル オーク ジャンボに搭載されているCal.7121をベースにしており、サファイアのシースルーバック越しに特徴的なブリッジの造形を拝むことができる。ベースキャリバーが備える優れた適応力のおかげで、ブランド初となる自動巻きのジャンピングアワーが実現した。43石を配し、2万8800振動/時(4Hz)で作動、52時間のパワーリザーブを誇る。これこそ、オーデマ ピゲがCal.7121を設計した際に、密かに見据えていた展開なのだろう。

Audemars Piguet Neo Frame Jumping Hour
AP Jump Hour

1929年製のオーデマ ピゲ プレモデル 1271。マーカス・マーギュリーズ氏のパーソナルコレクションより。(Photo Courtesy Revolution)

現代のブランドイメージからすると比較的新鮮に映るが、このレクタンギュラーの造形自体は決して見慣れぬものではない。タンクやレベルソ(特に急角度で落ちるラグの形状から)を即座に連想するかもしれないが、オーデマ ピゲが1920年代から50年代にかけて数多くの角型時計を手がけていた事実を思い出すべきだろう。実際、1924年から1951年のあいだに、ブランドはジャンピングアワー機構を搭載したタイムピースを347本販売しており、そのうち135本はダブルアパーチャー(二重表示窓)を備えたモデルだった。なかでも特筆すべきは、1929年製のオーデマ ピゲ プレモデル 1271だ。オーデマ ピゲのミュージアムにも収蔵され、マーカス・マーギュリーズ氏のパーソナルコレクションとしても知られるこのモデルは、今回の新作と同様に窓表示のジャンピングアワーと、流れるように動くトレイリングミニッツ(分表示)を備えていた。だが何より重要なのは、ブランカード(ケースの縦枠)の上下に刻まれたリブ状のライン、オーデマ ピゲがゴドロンと呼ぶ装飾がそのままラグを形成している点だ。この風変わりで思慮深いディテールこそが、本作を他社の追随ではなく、ブランド自身の歴史に深く根ざした1本であることを決定づけている。

 次に、ケースの構造そのものについても触れておく必要がある。この時計の防水性能はわずか20mだが、そもそもこの数値を実現すること自体、極めて困難な挑戦だった。まずケースの上下に横枠(クロスピース)が存在しないことに注目して欲しい。その代わりに前面全体をブラックPVDコーティングを施したフラットなサファイアクリスタルが覆っている。ダイヤルプレートはこのクリスタルと一体化(直接接着)されており、ゴールドカラーの窓からは、ジャンピングアワーとトレイリングミニッツ(分表示)だけが顔をのぞかせる。そして、このパーツ一式がケースへとネジ留めされることで、内部のフレームワーク(骨組み)を一切表に見せない構造を実現しているのだ。

Audemars Piguet Neo Frame Jumping Hour

 オーデマ ピゲによれば、ネオ フレームコレクションは今回1モデルのみの発売となるが、近く追加モデルが登場する予定だ。一方、リマスターコレクションは廃止されるわけではなく、今後限定モデルを徐々に拡充していく方針だと言う。ただし新たに登場したネオ フレーム ジャンピングアワーは限定モデルではなく、将来の展開に向けた基盤となるモデルであり、価格は979万円(税込)で販売される。


我々の考え

正直なところ、この新作をどう咀嚼すべきか、いまだに頭の整理がつかずにいる。かつてのリマスター01や02のときには感じなかった、得も言われぬ意外性に圧倒されているからだ。おそらく、あの2モデルはサイズ感が現代的すぎたせいで、インスピレーション源となったヴィンテージウォッチとはどこか切り離された存在に映ったのかもしれない。対して本作は、人によっては小さすぎると感じるかもしれないが、そのサイズ感はカルティエのタンク マストのラージサイズの縦横幅とほぼ同等であり、実は極めてクラシックな範疇に収まっている。

 ダイヤルの処理についても、これが単なる忠実な復刻版ではなく、現代の時計であることを示す唯一の記号となっている。それでいて、将来的にブランドがよりヴィンテージに寄せたバリエーションを展開する可能性をも否定していない。オーデマ ピゲにはジャンピングアワーを手がけてきた豊かな歴史があり、だからこそ本作は歴史に忠実でありながら、同時にどこか意表を突く1本に仕上がっているのだ。本日はスイス現地で新作発表会の取材中のため、できるだけ早く実機レビューをお届けしよう。


基本情報

ブランド: オーデマ ピゲ(Audemars Piguet)
モデル名: ネオ フレーム ジャンピングアワー(Neo Frame Jumping Hour)
型番: 15245OR

ケースサイズ:縦34.6mm(風防上下端間)、横34mm(リューズ除く)
全長(ラグ トゥ ラグ):47.1mm
厚さ: 8.8mm
ケース素材: 18kピンクゴールド
文字盤色: ブラックPVD加工を施したサファイアダイヤル、サンドブラスト仕上げのゴールドトーンの表示窓
インデックス: デジタル表示(ジャンピングアワー、トレイリングミニッツ)
夜光: なし
防水性能: 20m
ストラップ/ブレスレット: ブラックカーフレザーストラップ(テクスチャード加工)、18Kピンクゴールド製APクラスプ

AP Neo Frame Jumping Hour

ムーブメント情報

キャリバー: 7122
機能: ジャンピングアワー、トレイリングミニッツ(分表示)
直径: 29.6mm
厚さ: 4mm
パワーリザーブ: 52時間
巻き上げ方式: 自動巻き
振動数: 2万8800振動/時(4Hz)
石数: 43
クロノメーター認定: なし


価格&発売時期

価格: 979万円(税込)
発売時期:  今すぐ
限定: なし

詳細はオーデマ ピゲ公式サイトへ。