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我々が知っていること
先日早朝に英国で発表されたバンフォード ウォッチ デパートメント(Bamford Watch Department)の最新コラボレーションモデルは、アメリカのアーティストであるウェス・ラング(Wes Lang)との金無垢カレラだった。この特別なタグ・ホイヤーは、クラシックなモーターレースに着想を得たカレラのデザインにラングならではのスタイルと視点を融合させたモデルで、ごく限られた本数しか製造されない。
このカレラは18Kローズゴールド製で、サイズは直径42mm、厚さ14.4mm。サファイアクリスタルの風防と100mの防水性能を備え、ゴールドの文字盤にブラックのインダイヤルと見返しリングを組み合わせたものとなっている。
日付はもちろん、ランニングセコンドさえもないこのカレラは、時刻表示とクロノグラフの秒数カウンター、そして12時間と30分の積算計を備えており、極めてバランスのとれたレイアウトとなっている。
金無垢のモダンなカレラにふさわしいものとして、タグ・ホイヤーは自社製ムーブメントであるホイヤー02を搭載した。これはコラムホイール搭載の自動巻きクロノグラフムーブメントで、2万8800振動/時で動作し、80時間のパワーリザーブを備えている。
全体に赤のアクセントが施されていて、裏蓋はシースルーバック仕様。ラングによる要素としては、クルマをモチーフにしたデザインが6時位置、すなわち本来第3のインダイヤルがある場所にあしらわれている。そこには翼の生えたタイヤと、炎を上げるスカルが描かれている。ウェス・ラングの作品を知っているなら、すぐにそれらとの関連性に気がつくだろう。これはカレラが近代以降の自動車界における象徴的な存在であることを示している。
1万9000ポンド(日本円で約345万円)の値札が付いたバンフォードとウェス・ラングのコラボレーションモデルは、わずか15本の限定生産となる。ラングとバンフォードの熱狂的なファンのあいだで、早々にコレクションに加えられることは間違いない。
我々の考え
ラング(または彼の作品)を知らないと、この根底にある文脈を理解できないかもしれない。なぜならこのコラボレーションのもっともクールな点は、ウェス・ラングが生粋の時計愛好家だというところにあるからだ。現にHODINKEE MagazineのVol.6ではベンがラングにインタビューした記事を読むことができる。
昨年秋にLAにある彼のアトリエでウェスと会ったのだが、僕は金無垢でとても貴重なカレラとのコラボレーションに目を丸くした最初のひとりだったかもしれない。このモデルは彼の雰囲気にぴったりだと思うし、彼の手首の上にあってまったく違和感はなかった。
スカルや翼、そしてポストポップ・アメリカーナからの引用に囲まれたウェスの洞窟のようなアトリエで椅子に腰かけ、ディープカットが施されたグランドセイコーについて、そしてウェスがパテック Ref.5935A(当時発表されたばかりだった)に興味を持っていることについて話をした。ウェスが彼の部屋を歩き回り、コレクションから時計を選び出すまでのあいだ、ずっとだ。
今作に見られるロゴは、ラングのシンボル(あるいは少なくとも彼の美学を表現したもの)のようなものだろう。モナコのガルフロゴ、あるいは特定のドクサにあしらわれているアクアラングロゴのような感じで文字盤に配置されている。もちろん文字盤のデザインだけでなく、金無垢のカレラという発想はとても素晴らしい。
ゴールドの文字盤にブラックのインダイヤルが特徴的なRef.1158CHNは、ホイヤーのなかでも僕の大好きな1本だ。それと同じ配色をベースに赤のアクセントを加え、赤いステッチを施したブラックのテキスタイルストラップを装着するなど、オールドスクールな雰囲気とカジュアルな雰囲気も併せ持つこのカレラは、コラボレーションのコンセプトを見事に表現していると思う。
基本情報
ブランド: タグ・ホイヤー(Tag Heuer)
モデル名: カレラ(Carrera)
直径: 42mm
厚み: 14.4mm
ケース素材: 18kローズゴールド
文字盤色: ブラック/ゴールド
インデックス: アプライド
夜光: あり
防水性能: 100m
ストラップ/ブレスレット: 赤いステッチが施されたブラックテキスタイルストラップ
ムーブメント情報
キャリバー: ホイヤー02(Heuer 02)
機能: 時・分表示、クロノグラフ秒針、12時間・30分積算計
パワーリザーブ: 80時間
巻き上げ方式: 自動巻き
振動数: 2万8800振動/時
石数: 33
価格 & 発売時期
価格: 1万9000ポンド(日本円で約345万円)
発売時期: バンフォードのサイトで販売中
限定: 15本限定
詳細はこちらをご覧ください。
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