ADVERTISEMENT
我々が知っていること
シチズンが、ハイエンドラインであるシリーズエイトのプラットフォームをベースにした新しいGMTモデルを発表した。これらの新しいモデルは既存の時間・日付表示を備えた、一体型のスティール製ブレスレットを持つスポーツウォッチのラインナップに加えて、旅行に便利な機械式GMTムーブメントを搭載した3つのリファレンスで展開される。GMTの定番カラーであるSSのペアと、ゴールドトーンの限定モデルの計3種。これらのプレミアムなシチズンは、いくつかの既成コンセプトをひとつの時計に融合させて日常的な魅力とタイムゾーンを飛び越える機能性を備えたモデルに仕上げられている。
SS、ゴールドトーンの仕上げにかかわらず、これら3つの新しいシリーズエイトはすべて直径41mm、厚さ13.5mmだ。与えられたリファレンスは以下のとおり。ブルーダイヤルの“ペプシ”バージョン、ブラックダイヤルにブルー/ブラック(ベゼル)の“バットマン”バージョン、トリオ唯一の限定モデルであるゴールドトーンの“ルートビア”風のオプションから選ぶことができる。また3バージョンすべて100mの防水性(リューズはねじ込み式ではない)、反射防止コーティングを施したサファイアクリスタル、シースルーバック、そして24時間目盛りの双方向回転ベゼルを備えている。
シースルーバックから見えるのは、シリーズエイト GMT用のムーブメントであるシチズン 9054だ。これは2万8800振動/時(4Hz)の自動巻きムーブメントで、ローカルジャンピングGMT機能(別名“フライヤー”GMT)を備えている。これは時針を素早くジャンプセットして、新しいタイムゾーンに更新することができる機能である。最近になってようやく、この特殊なトラベル機能がサブラグジュアリーな価格で採用できるようになった。シリーズエイトはシチズンが展開するムーブメントブランド、ミヨタを利用することでこの機能を使えるようになったのだ。
3つのリファレンスはいずれも今秋発売予定。SS製モデルは各22万円、ゴールドトーンのモデルは世界1300本限定で、24万2000円(ともに税込)にて販売される。
我々の考え
フライヤーGMTが2000ドル(日本円で約30万円)以下で市場に登場するのをいつも楽しみにしている。パーティへようこそ、シチズン。さらにシリーズエイトは日常的に使える一体型ブレスレットという、シチズンのアイデアをより慎重かつ細部までこだわったことでリリース当初から高い評価を得ていた。ブランドは当初の意図を守りつつ、これらの新しいGMTに、グランドセイコーの戦略にあったいくつかの手法を加えたようである。例えば東京の街並みをイメージしたテクスチャーダイヤル(SS)や、日本の秋をイメージした暖色系ダイヤル(ゴールドトーン)を採用するなど、さまざまな工夫を凝らしているようだ。
哲学的な話ではないが、ブレスレット一体型のSS製スポーツウォッチがどのような装着感を提供してくれるのかは、実際に体験しないと予測するのは難しいかもしれない。ただサイジングはちょうど真ん中あたりだと思うし、ブレスレットはある程度の厚みを調整してくれるのではないかと期待したい。とはいえ、この秋に店頭に並ぶ前に1度、もっと詳しく見てみたいと思っている。
個人的にはもっとシンプルなダイヤルかつ、ツートンカラーではないベゼルのバージョンを見てみたいと思っていたが、シチズンがこれらのカラーリングでこのシリーズをスタートさせた理由はわかる。というのもこれらのカラーリングは、ロレックスのトラベルウォッチの歴史に由来するデザイン要素であるということが、多くの人がひと目で理解できるものだからだ。またペプシカラーのGMTを投下したシチズンを揶揄するつもりは毛頭ないが、最初に投入したのは彼らというわけではない(最後というわけでもない)。
提供されたプレス画像がかなり忙しないダイヤルだったとしても、シリーズエイトのデザインがGMTとしてうまく機能していることを示している。ブランドはこのスペックに加えて、磁気干渉から保護されている(1万6000 A/m)こと、ムーブメントが日差-10秒から+20秒の精度であることについても言及している。
価格は22万円(税込)からで、非常に人気のあるブレスレット一体型のSS製スポーツウォッチのフォーマットを実現している。この価格は完全に同一条件というわけではないが、スウォッチグループのフライヤー GMTムーブメントを搭載した時計に支払う価格(ミドーのオーシャン スター GMTなど)をやや上回っている。とはいえ、フライヤー GMTにもかかわらず2000ドルを大きく下回っているし、シチズン シリーズエイト GMTは非常に期待ができそうだ。あとはブレスレットの品質や実際の光を当てたときの時計の見え方、手首に装着したときの感触など、実際に手に取ってみての判断に尽きる。ありがたいことにシチズンは自分の目で確かめる際、小売店で探すのにそれほど苦労することはないだろう。
シチズン発の新しいGMTのディテールについて、さらに詳しく知りたい方、そしてハンズオンに向けて具体的な質問がある場合は、ぜひコメントで教えて欲しい。
基本情報
ブランド: シチズン(Citizen)
モデル名: シチズン シリーズエイト/880 Mechanical、880 Mechanical限定(CITIZEN Series 8 / 880 Mechanical、880 Mechanical limited)
型番: NB6031-56E(ブルー/ブラック)、NB6030-59L(ブルー/レッド)、NB6032-53P(ゴールドトーン)
直径: 41mm
厚さ: 13.5mm
ケース素材: ステンレススティール、ステンレススティール(ウォームゴールドメッキ)
文字盤: ブラック、ブルー、ゴールドトーン
インデックス: アプライド
夜光: あり
防水性能: 100m
ストラップ/ブレスレット: 一体型SSブレスレット
ムーブメント情報
キャリバー: 9054
機能: 時・分・センターセコンド、日付表示、GMT(第2タイムゾーン)
パワーリザーブ: 約50時間
巻き上げ方式: 自動巻き
振動数: 2万8800振動/時
石数: 24
追加情報: 全モデルシースルーバックを装備
価格 & 発売時期
価格: NB6031-56E、NB6030-59Lは22万円、NB6032-53Pは24万2000円(すべて税込)
発売時期: 2023年秋
限定: あり、NB6032-53Pのみ1300本限定
詳しくは、シリーズエイトの公式サイトをご覧ください。
話題の記事
WATCH OF THE WEEK アシンメトリーのよさを教えてくれた素晴らしきドイツ時計
Bring a Loupe RAFの由来を持つロレックス エクスプローラー、スクロールラグのパテック カラトラバ、そして“ジーザー”なオーデマ ピゲなど
Four + One 俳優である作家であり、コメディアンでもあるランドール・パーク氏は70年代の時計を愛している