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“バーベンハイマー”をご存じない方に説明しよう。『バービー(原題:Barbie)』と『オッペンハイマー(原題:Oppenheimer)』という、文字どおり今夏を代表する2本の映画の造語だ。両作品を2本立てで見る可能性を表すために作られ、一大現象となった。実際、何千人もの人々がこの目的のためにチケットを購入している。そして両方の映画チケットがどこの映画館でも売り切れてしまった今、先月末に行われた『バービー』のプロモーションツアーで起きた、とても素晴らしいウォッチスポッティングの瞬間を取り上げるのに絶妙なタイミングだと思われる。
これはグレタ・ガーウィグ(Greta Gerwig)が監督を務め、マーゴット・ロビー(Margot Robbie)が主人公のバービー役を、ライアン・ゴズリング(Ryan Gosling)がケン役で出演したもので、ピンク一色のプラスチックという(バービーを製造、販売している)マテル社の妙な夢のような作品に仕上がったハリウッド映画だ。『フランシス・ハ(原題:Frances Ha)』のようなインディーズ映画で俳優として、また高い評価を受けている『レディ・バード(原題:Lady Bird)』や『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語(原題:Little Women)』の監督としても知られるガーウィグは、ロサンゼルスのフォーシーズンズホテルで開かれたプレスジャンケット(メディアの取材に答える場)にて、とても好奇心をそそるヴィンテージのモバードをつけて登場した。
それは1940年代か50年代のモバードのトリプルカレンダーのようだった。フランクリン・D・ルーズベルト(Franklin D. Roosevelt)元大統領が非常によく似たモデルを所有していたことで知られるこの時計は、まさにその時代を象徴している。レイアウト的にこのような時計に表示されるのは文字盤の中央に向かってカットアウトされた月と曜日であり、外周に沿って日付を示すポインターと、それを操作するためのボタンがケース自体にあることだ。
これらの時計にはブロック数字の厚いものから、ここで見られるような薄いものまで、あらゆるダイヤルレイアウトが存在した。またカラフルなものもあればアースカラーで落ち着いたものもあるし、スティール製のものもあればゴールドケースのものもあった。ガーウィグの腕時計はイエローゴールドと思われる貴金属に、ブラウンのレザーストラップがついている。
ダイヤルはアウタートラックが暖色系のブラウン、中央が明るいアースカラーのようなタンに分かれており、細身で背の高いアラビア数字が使われている。Movadoはこれらをさまざまなサイズで製造し、男女兼用の時計として宣伝しており、それは以下の広告から見ることができる。彼女が着用しているのは、文字盤の形状からして33mmサイズのように見えるが、36mmサイズも存在している。
プレスツアー(あるいはピンクカーペット)にて、ガーウィグがゴズリングの後ろを追ってピンクダイヤルの新しいタグ・ホイヤー カレラ デイト36mmを着用するのは容易だっただろう。しかしこの選択は考え抜かれたものであり、おそらく彼女自身のコレクションの一部なのだと思う(衣装の色味ともよく合っているが、私はよくわからない)。
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