Photos by Michael Shaffer
グッドウッドへ、ようこそおかえりなさい。自動車業界の特権的なサークルでは、毎年開催されるイベントのどれに参加するのが最もよいかという長年の議論がある。モントレー・カー・ウィーク? コンコルソ デレガンツァ? ザ・ブリッジ? グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード? 私自身も未だに理解できないが、私はキャリアの大部分においてこれらのイベントを(ヴィラ デステを除いて。それはまだ息をひそめて待っている)取材する機会に恵まれており、選ぶ必要がなかった。しかしもしこの壮大さ、熱意、そして情熱を示すこれらの素晴らしいイベントのなかからひとつだけ選ばなければならないとしたら、それは間違いなくリバイバルだ。
イベント全体が当時の時代をいかに徹底的に再現し、没入感のあるものにしているかを伝えるのは不可能だ。誰にとっても楽しめる何かがあり、グッドウッド・イベントのマーク・フェザーストーン(Mark Featherstone)氏が私たちに説明したように「もしあなたがリバイバルに来て素晴らしい時間を過ごし、たとえレースをひとつも観戦しなかったとしても、それで私は満足」なのである。
グッドウッド・サーキットでの数年間は季節外れの暖かさが続いたが、今年9月は季節どおりの肌寒く雨の降る英国の週末となった。これにより、ツイードと重ね着が会場を散策するのにとても心地よいものになったが、袖が下がっているため時計を見つけるのは少し難しかった。それでもいくつかの傑出した時計を見つけることができたと思うので、私と一緒に時間をさかのぼり、グッドウッド・リバイバルが提供する最高のものを堪能して欲しい。
すばらしいサウス ロッジ(South Lodge)の宿泊施設を出る前に、ホストであり、彼自身も時計愛好家であるドミニク・インファンテ(Dominick Infante)氏がレッドサブを披露してくれた。すべてのグッドウッドの旅で繰り返される共通のフレーズを共有しよう。ドムを信じよ(In Dom We Trust)。
残念ながら今年は生沢 舞氏やダニエル・アーシャム(Daniel Arsham)氏に会うことはできなかったが、彼らの904は相変わらず素晴らしかった。
ジョエル・フェーダー(Joel Feder)氏も負けじと20年間休眠状態にあったが、ごくわずかなメンテナンスで復活したこの家宝を披露してくれた。
私の私物であるGS SBGR009/9S55。製造された300本のうちの257番だ。特別なストーリーはないが、ただこの時計を愛している。
ブリテンの極致。
着けていた1998年製のタンクを見て、チャーリー・マクレアリー(Charlie McCreery)氏に最初に声をかけた。元のオーナーは数年前に亡くなり、マクレアリー氏が購入するまで時計は保管されていたという。
ファンに人気のリン・ウッドワード(Lyn Woodward)氏は魅力的なクォーツのオメガを身に着けて再登場。
セイース・ミアーズマ(Seyth Miersma)氏の腕には、堂々たるビッグ・“ポーグ”・エナジーが感じられる。
完璧な機械というものは存在するのだろうか? フェラーリ 275 GTBはその有力候補だ。
魅力的なチャーリー・ウォード(Charlie Ward)氏はこの雰囲気に完璧に溶け込んでいた。このバロン ブルーは22年前の結婚祝いだという。
見よ、彼が戻ってきた。そして妻からの結婚祝いの時計を身に着けている。
「婚約者からの婚約祝いです」。私に言わせてみれば、彼は最高の結婚相手を見つけたようだ。
完璧な機械のもうひとつの候補。
娘の壊れたブレスレットから取ったチャームが、ローリー・キャロル(Rory Carroll)氏のスピードマスターを信じられないほど引き立てている。
グッドウッドの被写体としての真のスター、エイミー・ショア(Amy Shore)氏が一瞬だけギアを置き、サーキットでのひとときをたのしんでいる。
このブライトリング クロノマット B13350はベルギーの空挺部隊ペガサスSASの隊員のものだった。現在は彼の息子であるルイ・ヴァン・ハーセンドンク(Louis Van Haesendonck)氏の腕で輝いている。
素晴らしい毛皮のあいだにカモフラージュされているにもかかわらず、このボーム&メルシエが私の目を引いた。これは2年前に亡くなるまで約50年間、この時計を守り続けていた義母からの贈り物だという。
アートである…
コナー・ショウ(Conor Shaw)氏は父から21歳の誕生日に贈られたシルバースヌーピーのブレスレットを自ら交換したという。
話題の記事
Introducing バルチック プリズミックに4つの新たなストーンダイヤルが登場
Business News 中国が後退し米国が揺らぐなか、インドはラグジュアリーウォッチ市場の次なる大きな希望となるか?
Interview ウェルドレッサー 鴨志田康人さんがヴィンテージウォッチを手にする理由