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2024年10月17日に、代官山T-SITE内のAnjinにてHODINKEE.jp × GS9 Club エクスクルーシブナイトが開催された。Anjinは厳選されたヴィンテージマガジンやアートが壁一面に並ぶ、上質な雰囲気が漂うラウンジ空間だ。この特別な会場にHODINKEE読者とGS9 Club 会員が集い、グランドセイコーの魅力を堪能する夜を過ごした。
会場には、11月発売の45GS 復刻限定モデルと、厳選されたグランドセイコー ファイン ビンテージウオッチが展示され、参加者たちはAnjinに到着するとすぐにその展示に引き寄せられていた。グランドセイコー ファイン ビンテージウオッチとは1960年代から70年代の機械式ムーブメント搭載モデルを厳選したもので、グランドセイコーサービススタジオでオーバーホールや調整が行われた特別なコレクションである。展示スペースには自然と人だかりができ、特に45GS 復刻限定モデルが注目を浴びていた。
イベントはまずHODINKEE Japan編集長の関口 優とグランドセイコー企画担当の江頭康平氏によるトークセッションで幕を開けた。トークでは今年4月のWatches & Wonders 2024で発表された9SA4ムーブメントについて言及。手巻10振動メカニカルキャリバーとして、ツインバレルやデュアルインパルスエスケープメントなど自動巻きムーブメント9SA5と同様の機構を備えながら、手巻き特有の“対話の時間”を重視した設計を行ったと江頭氏は語った。
「リューズを巻き上げる行為とは、時計と対話することでもあります」と江頭氏は語り、このムーブメントの設計に込めた思いを説明した。特にパワーリザーブ表示を新たに追加するため、約40%の部品を新設計するという技術的挑戦があったという。パワーリザーブ表示を裏面に配置したのは、ゼンマイを巻き上げながらムーブメント全体を眺めて欲しいという意図からであり、ブリッジにはグランドセイコーの拠点である盛岡市の“雫石川”にちなんだ仕上げが施されている。また巻き上げ時にカチカチと動くコハゼの形状は、盛岡市の鳥“セキレイ”を模していて、細部に至るまで日本の自然や文化が反映されたデザインになっている。
さらに文字盤上にオリジナルの“SEIKO”ロゴを復活させた点にも触れ、「独立ブランドとなった今の“Grand Seiko”表記ではなく、あえて“SEIKO”を掲げることで、復刻モデルとしての正統性と当時の空気感を大切にしました」と江頭氏は語った。この復刻モデルには当時のデザインを再現する意図が込められているのだ。
トークセッションが終わると、HODINKEE読者とGS9 Club 会員が自由に交流する時間へ。料理とともにグランドセイコースタジオ 雫石をイメージした特製カクテル“しずくいし”も提供され、参加者たちはそれぞれの時計について語り合いながら、ゆったりとしたひとときを楽しんでいた。
たった2時間ながら、この夜はHODINKEE読者とGS9 Club 会員が交わり、時計への思いを語り合う貴重な場となった。お互いにとって初の交流の場であり、新たなつながりやグランドセイコーへの愛着を胸に、参加者は会場をあとにした。
それでは、当日の会場の様子をリストショットを交えながら紹介していこう。
Photographs by Keita Takahashi