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Introducing ウブロはクラシック・フュージョン トリビュートで原点回帰を果たす

初代“クラシック”へのオマージュモデルを、ウブロは2020年と2023年にも発表している。今回登場するのは、その系譜に連なる3作目だ。

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本記事は、Hodinkee Australiaから転載。


我々が知っていること

今日では、ラバーストラップを備えたラグジュアリースポーツウォッチは何ら目新しいものではないが、1980年当時はスキャンダラスな存在だった。イタリアの時計師であり起業家でもあるカルロ・クロッコ(Carlo Crocco)氏は、ゴールドケースにラバーストラップを組み合わせ、彼が思い描いた究極の地中海のサマーウォッチ、“クラシック”を生み出し、カジュアルなラグジュアリースポーツウォッチ革命の幕を開けた。彼のアイデアはたちまち人気を博し、モナコ、スペイン、スウェーデンの王族をはじめとする人々から、瞬く間に支持を集めた。

Hublot Takes Us Back To The Beginning With The Classic Fusion Tributo

カルロ・クロッコ氏が初期の“クラシック”と共にポーズをとっているアーカイブ写真。

Hublot Takes Us Back To The Beginning With The Classic Fusion Tributo

滅多にお目にかかれない“ビバー以前”のウブロ。クロノグラフやダイバーズウォッチも含まれる。

Hublot Takes Us Back To The Beginning With The Classic Fusion Tributo

左からオリジナルの“クラシック”と、新作の「クラシック・フュージョン トリビュート」。

 ウブロがまもなく創業50周年を迎えるとは、にわかには信じがたい。コレクターである我々は、ウブロを若いブランドと考えがちであり、実際、さまざまな意味で今なお若いブランドではある。しかし、半世紀という年月は決して軽視できるものではない。初代モデルの発表から46年を経た今、ウブロはカルロ・クロッコ氏の原点に立ち返り、「クラシック・フュージョン トリビュート」を発表した。これは型破りなブランドの出発点に敬意を表するモデルで、クロッコ氏自身も開発に参加している(彼は2008年に正式にウブロを去っている)。

Hublot Takes Us Back To The Beginning With The Classic Fusion Tributo

 今回の新作は38mmの2モデルで、イエローゴールド(YG)とホワイトゴールド(WG)をそれぞれケースに用い、いずれもマニュファクチュール ムーブメントを搭載する。通常のクラシック・フュージョンとは異なり、「クラシック・フュージョン トリビュート」では、船の舷窓に着想を得た初代“クラシック”の12本のビスを備えるベゼルデザインに立ち返った。現代の復刻モデルに期待されるように、ケースはやや大型化し、オリジナルより2mm大きくなった。厚さもオリジナルの6.5mmから9.5mmへと増している(ただし、初代モデルはもともとクォーツだったことも覚えておきたい)。

Hublot Takes Us Back To The Beginning With The Classic Fusion Tributo

 「クラシック・フュージョン トリビュート」は、ウブロによれば、忠実な復刻モデルではなく、46年にわたる時計製造と素材の革新を経た今、カルロ・クロッコ氏が当初思い描いた時計を実現することを目指したものだという。ケースデザインにも変更が加えられ、厚みを増したラグと針、白文字の黒いデイトディスク、改良されたH型ビスの構造、ウブロのロゴをかたどった秒針のカウンターウェイト、シースルーバック、ねじ込み式リューズ、そして全体的な仕上げの向上などがその例だ。こうした変更は行き過ぎたものではなく、仕上げや装着感に関する現代の期待に合わせた小さな調整を加えながらも、仕上がった時計は初代モデルの面影をしっかりと残している。

Hublot Takes Us Back To The Beginning With The Classic Fusion Tributo
Hublot Takes Us Back To The Beginning With The Classic Fusion Tributo

 ダイヤルには時・分のインデックスがなく、すっきりとした印象だ(ただし、舷窓を思わせるベゼルの12本のビスがインデックスを兼ねる)。6時位置には、初代“クラシック”に見られたMDMのロゴが配されている。またWGモデルでは、ポリッシュ仕上げを施したブラックオニキスダイヤルを、YGモデルでは、ブラックラッカーダイヤルを採用している。「クラシック・フュージョン トリビュート」には、縦縞模様を施したブラックの一体型ラバーストラップが組み合わされる。柄のないオリジナルのストラップに加えられた、もうひとつの小さな変更だ。金色の金具と、ブラックPVD加工を施したチタン製デプロイアントバックルを備える。

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 搭載するのは、マニュファクチュール ムーブメント Cal.HUB1711だ。パワーリザーブは約50時間を実現している。サファイアクリスタル製のケースバック越しに見えるのは、ウブロの“H”型オープンローターだ。ローターの素材はモデルによって異なり、YGモデルには18YG、WGモデルにはブラックのタングステン製ローターを採用する。

 本作の2モデルはいずれもウブロブティックと公式サイトで販売される。価格はともに423万5000円(税込)。またウブロは、「クラシック・フュージョン トリビュート」の売り上げから10万スイスフラン(約1900万円)をマン・ダン・ラ・マン財団(Main Dans la Main Foundation)に寄付する。同財団は1998年にカルロ・クロッコ氏が設立した慈善団体で、困難な状況にある子どもたちや支援を必要とする地域社会の生活向上を目指す人道・教育プロジェクトを支援している。


我々の考え
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 ウブロが初代“クラシック”に敬意を表するのは、今回が初めてではない。ブランドは2020年の「クラシック・フュージョン」40周年記念モデルでも、初代モデルを着想源としていた。だが当時のトレンドを反映した45mmケースはオリジナルから大きく離れており、ベゼルのビスは12本から6本になった。素材もゴールド、チタン、ブラックセラミックの3種類で、後者ふたつは初代“クラシック”には使われていなかった。2023年には「クラシック・フュージョン オリジナル」で改めて初代モデルにオマージュを捧げ、(33mmと42mmに加えて)より手首に収まりやすい38mmを用意したことで、初代モデルに一歩近づいた。しかしこちらもベゼルのビスは6本のみで、ケース素材には2020年モデルと同じものが使われていた。

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 そして今回「クラシック・フュージョン トリビュート」は、ついに完璧な仕上がりとなった。初代モデルの魅力を捉えながら、現代的で使い勝手に配慮した改良がちょうどよいバランスで加えられており、“クラシック”を21世紀にふさわしい時計へと進化させている。ひと言でいえば、誰もが納得できる仕上がりだ。初代モデルに見られた、ベゼル上でわずかに盛り上がるドーム型のビスなど、細部への明確なこだわりも感じられる。標準的なクラシック・フュージョンの平らでベゼルと面一になるH型ネジとは異なる点だ。

 オリジナルのフォルムに忠実な36mmケースのほうが好みだったか? もちろんそうだ。しかし、ウブロが市場で占める位置や顧客が求めるものを考えれば、38mmケースは理にかなっている。現代の嗜好に合わせながらも、オリジナルの意図をしっかりと捉えていると言えるだろう。

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 ダイヤルに記された“MDM”のロゴは、ウブロの歴史に目を向けたとてもよい演出であり、これまでの復刻モデルでは見られなかったものだ(余談だが、今回のモデルにカルロ・クロッコ氏が関わっていること、そして彼の慈善団体への寄付が予定されていることをうれしく思う)。ウブロの熱心なコレクターのなかには、オリジナルのように“MDM Genève”とせず、“MDM”とだけ記されていることに物足りなさを感じる人もいるかもしれない。だがこの判断は、ウブロが現在、ジュネーブで時計を製造していない(ジュネーブから北へ車で約30分のニヨンで時計を製造している)ことを考えると理解できる。

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 YGモデルは気に入っているが、WGモデルにはそれほど惹かれない。ブラック加工を施したチタン製のベゼルネジは、初代モデルにはなかったからだ。ブランドがこうした判断をした理由は推測できる。おそらく初代モデルにホワイトゴールドモデルがなかったため、ウブロにはより自由に試みる余地があったのだろう。とはいえ、初代モデルにはスティール製もあり、一見するとWGと見分けがつかないこともある。それなのに、初代モデルにはなかった暗色のビスを加えている。ビスの色自体が好みでないわけではないが、コンセプトと合致していないようにも感じる。個人的には、旧作に忠実に似せることを目指した時計であれば、歴史的背景を踏まえない実験的な要素よりも、コンセプトの一貫性を重視したいところだ。


基本情報

ブランド: ウブロ(Hublot)
モデル名: クラシック・フュージョン トリビュート(Classic Fusion Tributo)
型番: 262.VX.1130.RX.MDM(イエローゴールド)、262.WX.6870.RX.MDM(ホワイトゴールド)

直径: 38mm
厚さ: 9.5mm
ケース素材: 18Kイエローゴールドまたはホワイトゴールド
文字盤: ブラックラッカーまたはブラックオニキス
夜光: なし
防水性能: 100m
ストラップ/ブレスレット: ブラックの一体型ラバーストラップ。18KYG&ブラックプレート加工のステンレススティール、ブラックプレート加工を施したチタン製デプロイアントバックル付き

Hublot Takes Us Back To The Beginning With The Classic Fusion Tributo
Hublot Takes Us Back To The Beginning With The Classic Fusion Tributo

ムーブメント情報

キャリバー: HUB1711
機能: 時・分表示、センターセコンド、日付表示
パワーリザーブ: 約50時間
巻き上げ方式: 自動巻き
振動数: 2万8800振動/時
クロノメーター認定: なし


価格&発売時期

価格: 423万5000円(税込)
発売: 発売中
限定: なし

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