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Introducing ユニバーサル・ジュネーブ トリビュート・トゥ・コンパックス―ニーナ・リントにインスパイアされたヴィンテージムーブメント搭載モデルが登場

リクエストに応じてのみ入手可能なふたつの異なる3本セットの時計は、2026年のブランドの最終的な復活を予告する。


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我々が知っていること

ポールルーター トリビュートのトリオを導入してから1年も経たないうちに、2026年の復活に向けて準備を進めているユニバーサル・ジュネーブが、クロノグラフのコンパックスにトリビュートを捧げた6本の新作と共に戻ってきた。デザインはF1ドライバーであったヨッヘン・リント(Jochen Rindt)の妻であるフィンランド人モデル、ニーナ・リント(Nina Rindt)が着用していたことで有名な1960年代のコンパックスから大きな影響を受けている。ダイヤルのディテールからケース素材、内部の構造に至るまで、ブランドはその歴史のなかで最も重要なモデルのひとつに敬意を払うために全力を尽くしている。

 これら6本の時計はふたつのセットに分けられ、ヒーローイメージと下のメインイメージに示されているようにグループ化されている。各セットは3本の時計で構成。すべて直径36mm×厚さ12.67mmで、19mmのラグ幅に至るまで同じサイズを持ち、オリジナルのケース形状とスタイルを再現している。今回、ケース素材は18Kホワイトまたはローズゴールドであるが、伝統的なツイステッドラグとポンププッシャーを継承し、50mの防水性を備えている。ベゼルは固定式でアルミニウム製だ。

Universal Genève Tribute to Compax
Universal Genève Tribute to Compax
Universal Genève Tribute to Compax

 もしあなたが伝統主義者で、ホワイトダイヤルとブラックインダイヤルの“ニーナ”と“イービルニーナ”バリエーション(またはその逆で“パンダ”と“リバースパンダ”ダイヤルとしても知られる組み合せ)を好むならば、これらのオプションは利用可能だが、異なるセットに分かれている。ケースと同様に、ダイヤル自体も標準のサテン仕上げを施した金属を超えている。その代わりに、ダイヤルはグラン・フー エナメルで製作されている。ダイヤルは、以下のようにケースと針が組み合わされている。

  • ホワイトエナメルダイヤルに、ブラックエナメルのクロノグラフカウンター、ブラックヴァーニッシュ(ニス塗り)仕上げの時・分針、ホワイトヴァーニッシュ仕上げのカウンター針、レッドヴァーニッシュ仕上げのクロノグラフ秒針(セット1)
  • ブラックエナメルダイヤルに、ホワイトエナメルのクロノグラフカウンター、レッドゴールドプレートの時・分針、ブラックヴァーニッシュ仕上げのカウンター針、レッドヴァーニッシュ仕上げのクロノグラフ秒針(セット1)
  • ブラウンエナメルダイヤルに、ブラックエナメルのクロノグラフカウンター、ヴァーニッシュ仕上げを施したレッドゴールドプレート製の時・分針、レッドゴールドプレートのカウンター針、レッドヴァーニッシュ仕上げのクロノグラフ秒針)(セット1)
  • ブラックエナメルダイヤルに、ホワイトエナメルのクロノグラフカウンター、ロジウムプレートの時・分針、ブラックヴァーニッシュ仕上げのカウンター針、レッドヴァーニッシュ仕上げのクロノグラフ秒針(セット2)
  • ホワイトエナメルダイヤルに、ブラックエナメルのクロノグラフカウンター、ブラックヴァーニッシュ仕上げの時・分針、ホワイトヴァーニッシュ仕上げのカウンター針、レッドヴァーニッシュ仕上げのクロノグラフ秒針(セット2)
  • ブルーエナメルダイヤルに、ブラックエナメルのクロノグラフカウンター、ロジウムプレートの時・分針、ホワイトヴァーニッシュ仕上げのカウンター針、レッドヴァーニッシュ仕上げのクロノグラフ秒針(セット2)
Universal Genève Tribute to Compax
Universal Genève Tribute to Compax
Universal Genève Tribute to Compax

 これらのダイヤルバリエーションのいくつかは伝統的なものではない。もうひとつの驚きのひねりとして、ブランドはその遺産から再び逸脱し、今回は修復されたヴィンテージのCal.281をこれらのコンパックスクロノグラフの内部に収めている。1964年から1967年に発売されていたオリジナルのコンパックスは、よく知られたバルジュー72を搭載していたが、ユニバーサルはこのすべてを自社製化することを決めた。この手巻きムーブメントは36時間のパワーリザーブを備え、1万8000振動/時で動作し、時・分表示、スモールセコンド、30分および12時間カウンター付きクロノグラフを表示する。

Universal Genève Tribute to Compax

 最後に、リントと彼女のユニバーサル コンパックスをここまで印象的な存在にしたのは、彼女のストラップの選択にあった。時計自体はヨッヘンからニーナへの贈り物であり、彼女が本当に大切にしていたようだが、パリのブティックのショーウィンドウでBUNDストラップ(軍のパイロットが着用するようなもの)を見つけたあと、彼女はそれを自分のものにした。ストラップの変更はファッションステートメントとして世界に大きな違いをもたらし、当時の女性にとっては大胆で珍しいものだった。

 今回、ユニバーサル・ジュネーブはBUNDストラップにさらなる工夫を凝らしている。これはブランドの今後の方向性を予示している可能性がある。彼らは世界最高の革職人のひとり、細井 聡氏にストラップの製作を依頼した。細井氏は革製品の業界でよく知られているが、彼は日本からイタリアへ、そして最終的にパリへ移り、エルメスで11年間働いたあと、モワナ(Moynat)を経て2020年に自社を立ち上げた。細井氏は基本的にほとんどひとりで作業し、年間約25個のバッグを製作、そして自ら金具まで作ることもある。彼は几帳面で、カメラが苦手なことで知られている。注文帳は何年も先まで埋まっているが、今回のコラボレーション以前に彼が1度も行ったことがないのは腕時計のストラップを製作することだ。これらは真にユニークでビスポークなピースで、その特定の時計にマッチするように意図されている。

Satoru Hosoi

細井 聡氏。

Universal Genève Tribute to Compax

HOSOÏ-PARIS製ストラップ。

Universal Genève Tribute to Compax

HOSOÏ-PARIS製ストラップ。

 前述のとおり、ユニバーサル・ジュネーブからこれらの時計を手に入れるチャンスはわずか2回だ。あなたはこの記事の最下部に記載されているアドレスにEメールするか、ブランドのウェブサイトを訪れてフォームに入力することで応募登録できる。各セットは13万5000スイスフラン(日本円で約2560万円)で小売される予定だが、素晴らしい行いとして収益はジュネーブの時計製造学校の徒弟制の資金を提供するために使用される。


我々の考え

この発表は多くのユニバーサル・ジュネーブファンを興奮させるはずだ。このリリースは、ブランドが描く2026年のリリース計画を必ずしも直接的に映し出すものではないが、ユニバーサル・ジュネーブがそのアイコン的な時計のバックカタログに注ぐ思慮と配慮の一端を垣間見せている。

 “ニーナ・リント” コンパックスは興味深いケーススタディーだ。時計はひと目で認識できる。多くのコレクターがヴィンテージの個体を求めて騒ぎ立てるだろうし、大胆でスタイリッシュだ(後者はニーナ・リントのおかげであるところが大きいが)。しかしいくつかの伝統主義者にとって、バルジュー72を使用していたという事実は、ブランドがその自社製の素晴らしいクロノグラフムーブメントから離れ、ブランドの後期の衰退の一部であることを示唆していたのだ。

Nina Rindt

ニーナ・リント。Photo courtesy Universal Genève

Nina Rindt UG Compax

ニーナ・リント スタイルのオリジナルコンパックス。Photo courtesy Universal Genève

 そのことを念頭に置くと、ヴィンテージCal.281を6つ調達し、これらの時計のために修復するという選択は私の意見では歓迎すべきものだ。しかし私の知る限り、これは1度限りの取引のようだ。ブランドは今後、ヴィンテージムーブメントに頼るのではなく、技術発展を推し進めるだろうと、将来のリリースで追求する姿勢を示している。私はまた、ユニバーサルがブランドの基盤を築くために、このような貴金属に依存することに関する懸念は脇に置いてもよいと思う。これらは特別なリリースのための特別な時計だ。

 実は、私はこれらの時計を過去9ヵ月ほどで2回見ている。それらがさまざまなバリエーションと改良を経るあいだにだ。最後に見たときはNDA(秘密保持契約)の下にあり、写真撮影はできなかった。だからそれらがどのように見えるか、どのように着用できるかについていくつか意見があるものの、数週間後にドバイで最終バージョンを見るまでそれらは控えておく。そのときには、私自身の写真と実機レビューを含む別の記事を期待して欲しい。

Universal Genève Tribute to Compax
Universal Genève Tribute to Compax
Universal Genève Tribute to Compax

基本情報

ブランド: ユニバーサル ジュネーブ(Universal Genève)
モデル名: トリビュート・トゥ・コンパックス(Tribute to Compax)
型番: JU281121A1X1, RU281121B1X1, RU281121Q1X1, JU281121B1X1, RU281121A1X1 and JU281121C1X1

直径: 36mm
厚さ: 12.67mm
ケース素材: 18Kホワイトゴールドまたは18Kレッドゴールド
文字盤色: 

セット1: ホワイトエナメルダイヤルにブラックエナメルのクロノグラフカウンター(黒のラッカー針)/ブラックエナメルダイヤルにホワイトエナメルのクロノグラフカウンター(レッドゴールドプレートの時分針)/ブラウンエナメルダイヤルにブラックエナメルのクロノグラフカウンター(レッドゴールドプレートのラッカー仕上げ時分針)

セット2: ブラックエナメルダイヤルにホワイトエナメルのクロノグラフカウンター(ロジウムプレートの時分針)/ホワイトエナメルダイヤルにブラックエナメルのクロノグラフカウンター(黒のラッカー時分針)/ブルーエナメルダイヤルにブラックエナメルのクロノグラフカウンター(ロジウムプレートの時分針)

インデックス: プリント
夜光: スーパールミノバ
防水性能: 50m
ストラップ/ブレスレット: 細井 聡氏による、19mmラグ幅のカーフスキンレザー製バンドストラップ、ケースとマッチする18Kゴールド製ピンバックル付き

Universal Genève Tribute to Compax

ムーブメント情報

キャリバー: 修復されたオリジナルの自社製Cal.281
機能: 時・分表示、スモールセコンド、セコンド クロノグラフ、30分積算計、12時間積算計
直径: 28.5mm
厚さ: 7.1mm
パワーリザーブ: 36時間
巻き上げ方式: 手巻き
振動数: 18,000振動/時
追加情報: 両面反射防止コーティングされた湾曲サファイア、タキメータースケール付き固定アルミニウム


価格&発売時期

価格: 13万5000スイスフラン(日本円で約2560万円)、収益はジュネーブの時計製造学校の徒弟制の資金として使用される
発売と限定: 上記の写真の組み合わせに分けられたわずか2セットの製造。contact@universalgeneve.comからブランドへリクエスト、またはブランドのウェブサイトで受け付け。

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