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我々が知っていること
今週末、F1はフェラーリにとってのホームコース(少なくともF1においては)であるモンツァへと戻ってくる。それに合わせてタグ・ホイヤーは、その名を冠したモンツァ フライバック クロノグラフの新バージョンを発表する。モンツァモデルとは、フェラーリがF1のコンストラクターズ選手権とドライバーズ選手権の両タイトルを獲得し、再び頂点に立ったことを記念して、1976年に誕生した時計である。当時採用されたブラックコーティングのケースは、その後のモンツァの方向性を決定づけただけでなく、ホイヤー(そして後のタグ・ホイヤー)から登場する同様のモデルへの布石ともなった。モンツァは黒でなければモンツァではない。そう考えれば、今回の新作はまさにその伝統に忠実な1本である。ケースはフォージドカーボン製で、直径42mm、厚さ15.22mm。文字盤にはレッドのアクセントが配されている。
1976年にタイトルを獲得したニキ・ラウダ(Niki Lauda)にちなみ、オリジナルモデルはしばしば“ニキ・ラウダ”と呼ばれている。当時のモデルにはレッドがふんだんに使われており、10年以上前には復刻も果たしているが、今回の文字盤レイアウトはオリジナルから大きく変更された。今回はレッドの使い方も見直され、30分積算計の針とクロノグラフ秒針、パルスメーターとタキメーターを組み合わせた見返しリングの目盛り、そして6時位置の“FLYBACK”表記にアクセントとして用いられている。日付表示は引き続き備わるものの9時位置へ移され(それに伴いスモールセコンドは6時位置に配置された)、デイト窓は斜めに配置されている。インデックスはすべてプリントで、針とインデックスにはホワイトのスーパールミノバを配している。
搭載するのは、COSC認定を受けた自動巻きムーブメントであるCal.TH20-12で、振動数は2万8800振動/時(4Hz)。タグ・ホイヤーから今回の詳細なスペックは明らかにされていないが、同ムーブメントを搭載したこれまでのモンツァは80時間のパワーリザーブを備えていた。文字盤側のレッドアクセントは裏側にも引き継がれ、ローターにはレッドの文字、クロノグラフのコラムホイールにもレッドが用いられている。裏蓋自体はブラックDLCコーティングを施したグレード2チタン製で、ミドルケースにねじ込んで固定される。プッシュボタンにはブラックDLCコーティングを施したステンレススティールを採用。一方リューズはカーボン製で、オリジナルの9時位置ではなく3時位置に配されている。裏蓋には、限定モデルであることを示すシリアルナンバーも刻印されている。
新しいタグ・ホイヤー モンツァ フライバック クロノグラフは500本限定(シリアルナンバー入り)で、世界各国の正規販売店にて発売中。価格は193万500円(税込)だ。
我々の考え
私は以前から、ヴィンテージのモンツァが持つ独特のクセのある魅力(そしてオリジナルに忠実な2014年の復刻モデル)が好きだった。私は以前から、ヴィンテージのモンツァが持つ独特のクセのある魅力(そしてオリジナルに忠実な2014年の復刻モデル)が気に入っている。とはいえ、そのユニークさだけで500本を売り切れるとは限らない。ましてやこの価格帯ならなおさらだ。今回のモデルは、より幅広い層に向けた商業的なモデルとして成立させるための方向へ寄せたものに見える。ただし価格については、時計愛好家にとって受け入れにくい部分がある。ここ数年で小売価格全体が大きく上昇する一方、愛好家はますます価格に敏感になっているからだ。2023年に登場した前回のカーボン製モンツァは今回よりわずか数百ドル高いだけで、しかもスケルトン仕様だった(編注;米国での発売価格は2023年モデルが1万3850ドル、今回の新作が1万3400ドルで旧作のほうが450ドル高い。一方、日本での税込価格は2023年モデルが167万2000円、今回の新作が193万500円で、新作のほうが25万8500円高く、価格関係が逆転している)。さらに現在では、2次流通市場でそれより安く手に入れることもできる。チューダーのブラックベイ クロノ “カーボン 26”は119万9000円(税込)だが、こちらにはフライバック機能が備わっていない。
とはいえ、私は現行タグ・ホイヤーのコレクターたちと過ごす機会があったが、彼らはこうしたモデルに本当に盛り上がる。私自身、ブラックアウトされたケースのファンなのだから、そんな彼らを責めることなどできるだろうか。一般的な時計愛好家を相手に、店頭から飛ぶように売れていくとは思わない。ただ、興味深いケースの仕立てと、モンツァや歴代モデルに根強いファンがいることを考えれば、何年も店頭に残り続けるようなモデルでもないだろう。
基本情報
ブランド: タグ・ホイヤー(TAG Heuer)
モデル名: モンツァ フライバック クロノグラフ(Monza Flyback Chronograph)
型番: CR5092.FC8372
直径: 42mm
厚さ: 15.22mm
ケース素材: フォージドカーボン
文字盤: マットブラック
インデックス: プリント、パルスメーターとタキメーターを備えたブラックの見返しリング
夜光: ホワイトのスーパールミノバ
防水性能: 100m
ストラップ/ブレスレット: レッドステッチを施したブラックのパンチング加工カーフスキンストラップ。ダブルセーフティプッシュボタンを備えた、サンドブラスト仕上げのブラックDLCグレード2チタン製フォールディングクラスプ
ムーブメント情報
キャリバー: TH20-12
機能: 時・分表示、スモールセコンド、日付表示、フライバッククロノグラフ(30分積算計)
パワーリザーブ: 約80時間
巻き上げ方式: 自動巻き
振動数: 2万8800振動/時(4Hz)
クロノメーター: あり、COSC認定
価格 & 発売時期
価格: 193万500円(税込)
発売時期: 発売中
限定: あり、世界限定500本
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